児童買春、児童ポルノ

児童買春や児童ポルノは児童買春・児童ポルノ禁止法(児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律)によって規制処罰されています。

【児童買春(法4条)】

児童買春をした者は、五年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。

【児童ポルノ所持、提供等(法7条)】

1 自己の性的好奇心を満たす目的で、児童ポルノを所持した者(自己の意思に基づいて所持するに至った者であり、かつ、当該者であることが明らかに認められる者に限る。)は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。自己の性的好奇心を満たす目的で、第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録を保管した者(自己の意思に基づいて保管するに至った者であり、かつ、当該者であることが明らかに認められる者に限る。)も、同様とする。

2 児童ポルノを提供した者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。電気通信回線を通じて第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録その他の記録を提供した者も、同様とする。

3 (省略)

4 前項に規定するもののほか、児童に第二条第三項各号のいずれかに掲げる姿態をとらせ、これを写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。

5 前二項に規定するもののほか、ひそかに第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。

6 児童ポルノを不特定若しくは多数の者に提供し、又は公然と陳列した者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。電気通信回線を通じて第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録その他の記録を不特定又は多数の者に提供した者も、同様とする。

(以下省略)

 

1 児童買春・児童ポルノ禁止法

児童買春、児童ポルノ禁止法は、児童の性的搾取、性的虐待に対応するために制定された法律です(1条)。

もちろん、児童に対し、無理やり性交等を行った場合には不同意性交等罪などが成立します。しかし、無理やりでなくても、判断能力が未熟な児童に対し、甘い言葉等を用いて性行為を行うことは十分考えられ、そのような事案に対処することを目的としています。

 

2 それぞれの用語の意味について

(1)児童

18歳に満たない者を指します。

 

(2)「児童買春」

簡単にいうと、児童やその保護者、仲介をした者などに対し、お金やプレゼント、食事のもてなしなどを与えたり、与える約束をしたりして、児童に対し、性交等をすることをいいます。

 

(3)「性交等」

性交若しくは性交類似行為をし、又は自己の性的好奇心を満たす目的で、児童の性器等(性器、肛門又は乳首をいう。)を触り、若しくは児童に自己の性器等を触らせることを指します。

 

(4)「児童ポルノ」

写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物であって、次の各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものをいいます。

  1. 児童を相手方とする又は児童による性交または性交類似行為に係る児童の姿態
  2. 他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
  3. 衣服の全部又は一部をつけない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの

 

児童買春・児童ポルノ禁止法違反の弁護活動

1.捜査段階における弁護活動

①早期に示談交渉に着手して、不起訴処分など有利な結果を導けるように活動します。

特に、児童買春法違反の場合には、被害者がいる犯罪であるため、示談解決がポイントとなります。

示談は契約ですので、被疑者と被害者が合意することにより作ることになりますが、被疑者が捜査機関に被害者の連絡先を聴いても教えてもらえないのが通常です。

特に、児童買春の場合には、示談の相手方は被害者である子どもの両親となるため被害感情が強くなるのが相場です。そのため、直接被疑者が被害者と交渉を行うのは無理に等しく、仮に示談できたとしても、不相当に過大な金額での示談解決になる可能性が大きいと考えられます。

一方、弁護士を通じれば、弁護士限りでという条件付き(被疑者には連絡先を教えないという条件付き)で検察官より被害者の連絡先を教えていただける場合が多々あります。ですので、弁護士に依頼することにより被害者とコンタクトをとりやすくなります。

また、弁護士が間に入れば、冷静な交渉により妥当な金額での示談解決が図りやすくなります。

②早期の身柄開放を目指します。

逮捕・勾留されてしまうのは、証拠隠滅や逃亡のおそれがあるためです。そこで、弁護士は早期釈放・早期保釈のために証拠隠滅や逃亡の恐れがないことを示す客観的証拠を収集し、社会復帰後の環境を整備するなどして釈放や保釈による身柄解放を目指します。

③否認事件では、独自に事実調査を行うとともに、不起訴(又は略式起訴)に向けて検察官に働きかけを行います。

 

2.公判段階における弁護活動

①少しでも有利な処分(執行猶予)がでるように活動します。

仮に起訴されたとしても示談が成立すれば、罰金刑がある場合には略式起訴(罰金を支払うことにより手続きから解放される制度)や執行猶予を獲得できる可能性が高まります。

 

②依頼者の方と相談しつつ、必要であれば矯正プログラムの検討とともに証拠提出の上、再犯防止に向けてサポートします(捜査段階から行うこともあります)。

⇒性犯罪を起こした方は、自分のした行為を恥じ、深い後悔をされている方がほとんどです。にもかかわらず、犯行を常習的に行ってしまう場合があります。繰り返し性犯罪で捕まった場合、反省や更生がされていないとして、重い処分がなされる可能性が高まります。しかし、そのような常習者のなかにも、犯罪行為を辞めたいと思いながら、自らをコントロールできずに繰り返してしまう方がいます。このような場合には医療機関などの専門機関への受診と治療などを行い、根本からの改善を試みるように促します。

 

③否認事件では、冤罪を防止すべく被害者の方に記憶違いがないかの検証・弾劾活動及び弁護側独自で有利な証拠を収集・提出できるよう活動します。

大津など滋賀県の児童買春、児童ポルノ事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご連絡ください。弊所では、大津など滋賀県内の様々な性犯罪について、刑事事件・少年事件に強い弁護士による無料の法律相談を行っています。関係者が滋賀県で逮捕勾留されている場合でも、最短当日に、弁護士が直接留置場や拘置所へ出張面会してアドバイスする初回接見サービスもご用意しています。

 

 

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