覚せい剤

【覚せい剤取締法】

(使用の禁止)

第十九条 左の各号に掲げる場合の外は、何人も、覚せい剤を使用してはならない。

一 覚せい剤製造業者が製造のため使用する場合

二 覚せい剤施用機関において診療に従事する医師又は覚せい剤研究者が施用する場合

三 覚せい剤研究者が研究のため使用する場合

四 覚せい剤施用機関において診療に従事する医師又は覚せ(ヽ) い(ヽ)剤研究者から施用のため交付を受けた者が施用する場合

五 法令に基いてする行為につき使用する場合

第四十一条 覚せい剤を、みだりに、本邦若しくは外国に輸入し、本邦若しくは外国から輸出し、又は製造した者(第四十一条の五第一項第二号に該当する者を除く。)は、一年以上の有期懲役に処する。

2 営利の目的で前項の罪を犯した者は、無期若しくは三年以上の懲役に処し、又は情状により無期若しくは三年以上の懲役及び一千万円以下の罰金に処する。

3 前二項の未遂罪は、罰する。

第四十一条の二 覚せい剤を、みだりに、所持し、譲り渡し、又は譲り受けた者(第四十二条第五号に該当する者を除く。)は、十年以下の懲役に処する。

2 営利の目的で前項の罪を犯した者は、一年以上の有期懲役に処し、又は情状により一年以上の有期懲役及び五百万円以下の罰金に処する。

3 前二項の未遂罪は、罰する。

第四十一条の三 次の各号の一に該当する者は、十年以下の懲役に処する。

一 第十九条(使用の禁止)の規定に違反した者

(中略)

2 営利の目的で前項の違反行為をした者は、一年以上の有期懲役に処し、又は情状により一年以上の有期懲役及び五百万円以下の罰金に処する。

3 前二項の未遂罪は、罰する。

 

1 覚せい剤を取り締まる法律

覚せい剤については、覚せい剤取締法という法律で規制されています。覚せい剤には、副作用があり、強い依存性がありますので、規制されています。

 

2 覚せい剤取締法で処罰される主な行為

まず、覚せい剤を所持したり、譲渡したり、譲り受けたりした場合には、原則として、10年以下の懲役という刑が定められています。

所持、譲渡、譲受けであっても、営利の目的、例えば、覚せい剤を誰かに売って利益を得ようと思って所持していた場合のように、利益を得ることを目的としていた場合には、1年以上の懲役かそれに加えて500万円以下の罰金というより重い刑が定められています。

次に、覚せい剤を輸入、輸出、製造した場合、原則は1年以上の懲役という刑が定められています。

輸入、輸出、製造に営利の目的がある場合には、無期懲役か3年以上の懲役、それらに加えて1000万円以下の罰金というより重い刑が定められています。無期懲役が定められているため、裁判にかけられた場合には、裁判員裁判として行われることになります。裁判員裁判については、「裁判員裁判について」のページをご参照ください。

そして、覚せい剤を使用した場合には、10年以下の懲役という刑が定められています。

 

~覚せい剤取締法違反に関する弁護活動~

1 覚せい剤取締法違反事件で執行猶予

覚せい剤取締法違反事件については、所持や使用をして逮捕されるケースが非常に多いです。また覚せい剤は依存性が高く、再犯者も非常に多いという点が特徴です。再犯の場合には、新しく導入された一部執行猶予の制度が適用されたとしても、少なくとも刑の一部が実刑となり、刑務所に行く可能性が非常に高いです(ただし、前回の犯罪からの期間にもよります)。

しかし、初犯の事件の場合、再発防止策を講じることで執行猶予になる可能性はあります。執行猶予判決を獲得するためには、被告人が外の世界にいても、再び覚せい剤を使用しない・近づかないことを適切に主張する必要があります。

執行猶予判決の獲得へ向け、被疑者本人の真摯な反省や薬物依存症への治療、家族などの監督環境を整える等して、社会の中で更生するべきであることを説得的に主張していきます。一旦刑務所に入ってしまうと、刑期を終えた後の社会復帰に時間がかかることや、再就職が難しいなど不都合が生じます。実刑判決を避け、執行猶予を獲得したい場合には、すぐに弁護士へご相談ください。

 

2  依頼者の方と相談しつつ、必要であれば矯正プログラムの検討とともに証拠提出の上、再犯防止に向けてサポート

薬物事犯を起こした方には、再犯をされる方が多い傾向にあります。犯罪行為を辞めたいと思いながらも、自らをコントロールできずに繰り返してしまう方が多いです。このような場合には医療機関などの専門機関への受診と治療などを行い、根本からの改善を試みることもご提案いたします。

 

3 覚せい剤取締法違反事件で事実を争う

覚せい剤の所持や譲り渡し等の事件では、たとえば中身を知らされず運ばされた場合のように、違法な物とは知らずに行った行為で検挙されることが考えられます。

覚せい剤の所持・譲渡も、故意にやった犯罪ですから、中身が覚せい剤であることを認識していることが必要です。

ただし、知らなかったという弁解を、警察が素直に受け入れてくれることは考えにくいです。実際、知らなかったと言っているのに、そのまま起訴してしまい、無罪となる裁判例があります。

 

4 覚せい剤取締法違反事件で身柄拘束を解く

覚せい剤取締法違反事件の場合、逮捕から勾留、起訴、起訴後勾留と身柄拘束が長期化しやすいといえます。

覚せい剤の入手ルート、共犯者などについて証拠隠滅をしやすいことなどがその理由とされています。また、覚せい剤の所持と譲渡は法律上別の犯罪となり、2回の逮捕・勾留が可能となり、長期間の身柄拘束が可能となっています。

しかし、長期の身柄拘束は、その後の社会復帰にも悪影響を及ぼします。

刑事事件の経験豊富な弁護士は、逮捕・勾留段階から不服申し立てを行い、また起訴後には、適宜保釈請求をするなど、早期に身柄拘束を解くための弁護活動を行います。

大津など滋賀県の覚せい剤事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご連絡ください。弊所では、大津など滋賀県内の様々な薬物犯罪について、刑事事件・少年事件に強い弁護士による無料の法律相談を行っています。関係者が滋賀県で逮捕勾留されている場合でも、最短当日に、弁護士が直接留置場や拘置所へ出張面会してアドバイスする初回接見サービスもご用意しています。

 

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