MDMA所持で逮捕されたら

MDMA所持で逮捕されたら

MDMA所持の容疑で逮捕されてしまったというケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

滋賀県近江八幡市に住んでいるAさんは、報道番組で芸能人がMDMA所持の容疑で逮捕されたというニュースを見ました。
Aさんは、以前からMDMAに興味を持っていましたが、その報道内で、逮捕された芸能人がSNSを利用してMDMAを手に入れていたことを知ると、「自分もSNSを使えばMDMAを手に入れられるかもしれない。何回も繰り返さなければバレないだろう」と考え、SNSを通じてMDMAを譲り受けることにしました。
しかし、AさんがMDMAを購入して手に入れた矢先、MDMAを購入した先の売人が逮捕されたことでAさんにも捜査の手が伸び、Aさんの自宅に滋賀県近江八幡警察署の警察官が家宅捜索に訪れました。
その捜索によって、Aさんの所持していたMDMAが発見され、Aさんはそのまま逮捕されてしまいました。
Aさんは、「まだ使ってもいないのに逮捕されてしまうのか」と驚き、家族の依頼でやってきた弁護士に今後の対応を相談しました。
(※この事例はフィクションです。)

・MDMA

MDMAとは、合成麻薬の一種で、麻薬取締法で所持や使用が禁止されている違法薬物です。
最近では、MDMAの所持や使用による芸能人の逮捕も報道され、報道でMDMAという違法薬物の存在を知ったという方もいるかもしれません。
MDMAの見た目はカラフルでキャラクターなどが模されていることもある、かわいらしい錠剤になっています。
そうしたことから、一見してそれがMDMAという違法薬物であるということが分かりにくくなっています。
その見た目や、幸福感や社交性などが増幅され、いわゆる「ハイ」な状態になる効力などから、MDMAは若者の間で使われることが多いとも言われており、パーティードラッグとして流通しているとも言われています。
「痩せる薬」「疲労回復に効果がある」「眠くならない」といった効果をうたってMDMAを勧めてくる売人もいるようです。
ですが、MDMAの使用は、場合によっては死亡してしまうほどの重度の中毒症状を引き起こすこともある危険な行為であることに注意が必要です。

・MDMAは所持するだけでも犯罪

先ほど触れたように、MDMAは所持しているだけ、持っているだけでも犯罪となります。
Aさんのようにたとえ使用していなくとも犯罪になりますし、他人のMDMAMDMAだと分かりながら預かっていたような場合にも犯罪になります。
MDMAの所持については、麻薬取締法(正式名称「麻薬及び向精神薬取締法」)で以下のように決められているのです。

麻薬取締法66条
1項 ジアセチルモルヒネ等以外の麻薬を、みだりに、製剤し、小分けし、譲り渡し、譲り受け、又は所持した者(第69条第4号若しくは第5号又は第70条第5号に該当する者を除く。)は、7年以下の懲役に処する。
2項 営利の目的で前項の罪を犯した者は、1年以上10年以下の懲役に処し、又は情状により1年以上10年以下の懲役及び300万円以下の罰金に処する。
3項 前二項の未遂罪は、罰する。

麻薬取締法の条文で出てくる「ジアセチルモルヒネ」とは、いわゆる「ヘロイン」のことを指します。
つまり、この麻薬取締法66条では、ヘロイン以外の麻薬の所持等を規制しているということになり、MDMAはまさにそのヘロイン以外の麻薬ですから、この条文によって所持が規制されているのです。

条文を見てお分かりいただけるように、MDMAの所持と言っても、その目的が営利目的がどうかでも刑罰の重さは変わってきます。
今回のAさんは、自分の興味本位でMDMAを購入したようですから、営利目的であるとは考えにくいでしょう。
一方、誰かに売り渡そうと考えてMDMAを持っていたという場合には、営利目的であると判断され、より重い刑罰を受けることになると考えられます。
営利目的のMDMA所持なのかどうかは、所持していたMDMAの量や関係者とのやり取り等の事情を考慮され判断されます。
営利目的のMDMA所持とそうでないMDMA所持の場合では、先ほどの条文のように刑罰の重さも変わってきますから、もしも営利目的ではないのに営利目的でのMDMA所持を疑われてしまったら、その部分をきちんと否定していくための活動や対策も考えなければならないでしょう。

刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、MDMAに関連した刑事事件逮捕についてのご相談も受け付けています。
逮捕されてしまった方のもとに弁護士が直接伺う初回接見サービスでは、逮捕直後から被疑者本人やそのご家族が弁護士のアドバイスを受けることが可能です。
ご家族・ご友人がMDMA所持逮捕されてしまった、とお困りの際は、お早めにご相談下さい。

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