【事例紹介】投資グループや知り合った女性から投資を持ち掛けられ1000万円を超える詐欺被害

特殊詐欺事件の新聞記事

投資グループに投資を持ち掛けられ1000万円を入金し、知り合った人物に投資資金として約460万円を入金し、計訳1460万円をだまし取られたとされる事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

滋賀県警草津署は24日、滋賀県草津市の会社員男性(52)が投資話を持ちかけられ、現金計約1460万円をだまし取られたと発表した。詐欺事件として捜査している。
草津署によると、(中略)有名投資家の投資指南サイトにアクセスしたところ、メッセンジャーアプリの投資グループに招待されて投資話を持ちかけられ、(中略)4回にわたって計1千万円を入金した。
また(中略)台湾人女性を名乗る人物と知り合い、メッセンジャーアプリで暗号資産による投資話を持ちかけられ、(中略)5回にわたって計約460万円を入金したという。
(1月29日 京都新聞 「「有名投資家の指南サイトから招待されて」 投資話で1460万円詐欺被害」より引用)

詐欺罪

刑法第246条1項
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

詐欺罪は簡単に説明すると、人に重大なうそをつき、うそを信じた相手からお金などを受け取ると成立する犯罪です。
重大なうそとは、お金などの財物を渡すかどうかを判断する際に重要な判断材料となる部分についてのうそを指します。
ですので、判断には影響しない部分についてうそをついた場合には詐欺罪は成立しませんし、うそだと知ったうえでお金などの財物を渡した場合にも詐欺罪は成立しません。

今回の事例では、投資グループに招待され、その投資グループで投資話を持ちかけられ計1千万円を入金したようです。
被害者は投資名目で1千万円を入金したのでしょうから、投資がうそだと知っていれば入金はしなかったでしょう。
ですので、実際に被害者が入金した投資グループが入金されたお金で投資をしていなかったのであれば、投資グループに詐欺罪が成立する可能性があります。

また、台湾人女性を名乗る人物も同様に、投資が適正に行われないと知っていれば460万円を入金することはなかったでしょうから、実際に投資が行われていない場合には、台湾人女性を名乗る人物に詐欺罪が成立するおそれがあります。

詐欺罪と有罪

詐欺罪の法定刑は、10年以下の懲役です。
詐欺罪に罰金刑の規定はありませんので、詐欺罪で有罪になった場合には、必ず懲役刑が科されることになります。
懲役刑とは、刑務所に収容されて刑務作業に従事しなければならない刑罰です。
ですので、懲役刑が科された場合には、刑務所に行かなければならないことになります。

では、有罪になってしまうと必ず刑務所に行くことになってしまうのでしょうか。

結論から言うと、詐欺罪で有罪になった場合でも刑務所に行かなくて済む場合があります。

刑法では、前科のない者などが、3年以下の懲役や禁錮、50万円以下の罰金の言い渡しをされたときに情状により刑の執行が猶予される場合があります。(刑法第25条)
刑の執行が猶予される判決を執行猶予付き判決といい、執行猶予付き判決を得られた際には、猶予期間中に犯罪を犯すなど、猶予が取り消しにならなければ刑務所に行かずに済むことになります。

執行猶予付き判決を得るためにはどうしたらいいのでしょうか。

執行猶予付き判決の獲得を目指す手段の一つとして、被害者との示談締結が挙げられます。
示談交渉を行う場合は、被害者の連絡先を知っている必要があります。
ですので、被害者の連絡先を警察官や検察官を通じて連絡先を教えてもらうことになります。
しかし、加害者自らが示談交渉を行う場合には、被害者保護や証拠隠滅防止の観点から、連絡先を教えてもらえない可能性があります。
弁護士であれば連絡先を教えてもらえる場合がありますので、示談交渉は弁護士を通じて行うことが望ましいといえます。

また、被害者の連絡先を知っている場合でも、安易に被害者と連絡を取ることで、証拠隠滅を疑われてしまう可能性があります。
そういった事態を防ぐためにも、示談交渉は弁護士に任せることが望ましいでしょう。

加えて、示談締結のほかにも不利な内容の供述調書の作成を防ぐことも重要です。
刑事事件では、取調べの際に供述調書が作成されます。
作成された供述調書は裁判で証拠として使用されますので、意に反した内容の供述調書が作成されることで、不利な状況に陥ってしまう可能性があります。
そういった事態を避けるためにも、事前に何を話すべきかを考えておくことが重要になります。
取調べ前に、弁護士と取調べの打ち合わせを行うことで、不利な内容の供述調書の作成を防げる可能性があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、無料法律相談を行っています。
刑事事件に精通した弁護士に相談をすることで、執行猶予付き判決を獲得できる可能性があります。
詐欺罪で捜査を受けた方、ご不安な方は、お気軽に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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