【事例紹介】ストーカー規制法違反で控訴中の逮捕~ストーカー規制法違反

【事例紹介】ストーカー規制法違反で控訴中の逮捕~ストーカー規制法違反

ストーカー規制法違反で控訴中に、建造物侵入罪、ストーカー規制法違反で逮捕された事件を基に、ストーカー規制法違反について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
(建造物侵入罪については前回のコラムをご覧ください。)

事例

滋賀県警米原署は19日、建造物侵入とストーカー規制法違反の疑いで、滋賀県彦根市の男(34)を逮捕した。
(中略)つきまといなどの禁止命令を受けたにもかかわらず、(中略)同県米原市の(中略)女性の集合住宅敷地内に入って押しかけ、禁止命令に違反した疑い。
容疑を否認しているという。
男は2月、この女性にストーカー行為をしたとして、同署に逮捕された。
大津地裁長浜支部で5月、同規制法違反の罪で罰金30万円の判決を受けたが、不服として控訴中。
(10月19日 京都新聞 「ストーカー行為で控訴中の34歳男、40代女性住居の敷地内入った疑いで逮捕」より引用)

ストーカー規制法

ストーカー規制法では、恋愛感情や好意、それに付随した感情などをもって、特定の人やその家族などに以下の行為をすることを禁止しています。

①家への押しかけや、つきまとい、待ち伏せ、家などの周辺をうろつく行為
②監視ていると相手に思い込ませる行為
③会うことや交際を要求する行為
④乱暴な言動
⑤拒否されているにも関わらず電話やメールを繰り返したり無言電話をかける行為
⑥汚物や動物の死体などの送り付けや、それらを相手が目にするような場所に置くなどの行為
⑦相手の名誉を害する内容を告げたり、相手がそのことについて知れるようにする行為
⑧わいせつ物などを送ったり、相手がそのわいせつ物を目にするような状態にする行為

ストーカー規制法では、以上8つの禁止行為をまとめて、「つきまとい等」といいます。
また、ストーカー行為とは、特定の人に繰り返し、上記のつきまとい等を行う行為のことを指します。

ストーカー行為をした場合は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されます。(ストーカー規制法第18条)
また、禁止命令に違反してストーカー行為やつきまとい等を行った場合には、2年以下の懲役または200万円以下の罰金が科されます。(ストーカー規制法第19条1項、同条2項)

報道内容が事実であれば、容疑者は被害者が住む集合住宅敷地内に入って押しかけていることから、容疑者の行為は①家への押しかけや家の周辺をうろつく行為に当てはまると思われます。
容疑者が被害者に対してどういった感情を持っているのかは報道から読み取ることはできませんが、もしもストーカー規制法に該当するような感情を持っていた場合、①の行為はつきまとい等に該当するので、今回の事例の容疑者はストーカー行為法に違反しているといえます。

今回の事例では容疑者は容疑を否認をしていますが、報道の逮捕容疑のように禁止命令に違反して、つきまとい等の行為を行った場合、有罪になれば2年以下の懲役または200万円以下の罰金になり、禁止命令が出される前の法定刑に比べて格段に重くなってしまいます。

また、今回の事例では容疑者は略式命令による罰金30万円の判決を控訴しています。
控訴審では、今回の事例の建造物侵入罪、禁止命令に違反したつきまとい等の行為(ストーカー規制法違反)も加味して判断されることになりますので、報道内容が事実であり、なおかつ有罪になってしまった場合には罰金30万円よりも重い量刑が科されるかもしれません。

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