人気トレーディングカードゲームのパックを万引きして逮捕された事例②
前回のコラムに引き続き、万引きをして逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
Aさんは滋賀県草津市にある家電量販店を訪れていました。
おもちゃ売り場を見ていたAさんは、新発売の人気トレーディングカードゲームのパックが売られているのを発見しました。
商品を店頭で購入するつもりのなかったAさんは、財布などは持ってきていませんでした。
人気トレーディングカードゲームのパックは1つしか並んでおらず、店員に聞いたところ、在庫はないようで、取り置きなどはしてもらえないようでした。
家に財布を取りに帰っている間に売り切れてしまうと考えたAさんは、バレなければいいやと考え、トレーディングカードゲームのパックを万引きしました。
Aさんは店から出たとことで店員に呼び止められ、通報によって駆け付けた滋賀県草津警察署の警察官に逮捕されました。
(事例はフィクションです。)
不起訴処分
前回のコラムで解説したように、不起訴処分を獲得することができれば、前科が付くことを避けることができます。
不起訴処分とは、その名の通り、起訴しない処分のことを指します。
起訴されなければ刑罰は科されません。
前科とは、今までに刑罰を受けたことを指すものですから、不起訴処分を獲得することができれば、刑罰を科されず、前科も付かないことになります。
不起訴処分獲得に向けた弁護活動
不起訴処分に向けた弁護活動として、示談交渉、取調べ対策、処分交渉などが挙げられます。
万引き事件の場合、お店の責任者と示談交渉を行うことになります。
お店相手の示談の場合、お店の連絡先等がわかっている状態ですので、示談交渉が容易であると思われる方もいるかもしれません。
確かに、連絡を取ること自体は容易かもしれませんが、お店相手の示談の場合は、お店の意向などで示談を断られてしまう可能性が高いです。
一度示談を断られてしまった場合でも、弁護士が再度示談交渉を行うことで、示談を締結できる可能性がありますので、示談交渉を行う際は、弁護士に相談をすることをおすすめします。
また、取調べ対策も重要になります。
万引きがお店で多発していた場合、Aさんが万引きしていない件についても、万引きを疑われる可能性があります。
もしも、Aさんが万引きしていない商品について、Aさんが万引きしたという内容の供述調書が作成されてしまった場合、作成された供述調書がAさんの不利にはたらく可能性が極めて高いといえます。
供述調書は裁判の際に証拠として扱われますし、起訴、不起訴を判断する材料になることもあります。
弁護士と事前に取調べ対策を行っておくことで、不利な供述調書の作成を防げる可能性がありますから、事前に弁護士に相談をしておくことが望ましいでしょう。
加えて、弁護士は検察官に対して処分交渉を行うことができます。
弁護士がAさんの有利になる事情を集めて検察官に主張し、不起訴処分を求めることで、Aさんは不起訴処分を獲得できるかもしれません。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、無料法律相談を行っています。
万引きは窃盗罪で有罪になれば、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科されますし、前科も付くことになります。
万引きで将来に悪影響を及ぼす可能性がありますから、万引きだからといって楽観視せずに、刑事事件に精通した弁護士に相談をすることが望ましいといえます。
万引き事件で捜査を受けている方は、お気軽に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。