SNSでの名誉毀損事件③
SNSでの名誉棄損事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
Aさんは、滋賀県草津市にある勤め先の同僚Vさんとその上司が不倫関係にあることを知りました。
日頃からVさんのことをよく思っていなかったAさんは、Vさんが上司と不倫している旨の書き込みをSNS上にて公開しました。
Vさんはその書き込みに気が付くと、滋賀県草津警察署へ被害届を提出しました。
そして、被害届を受けた滋賀県草津警察署はVさんに対する名誉毀損事件として捜査を開始しました。
滋賀県草津警察署の捜査により、書き込みを行った人物がAさんであることが判明し、滋賀県草津警察署はAさんについて名誉毀損罪の容疑で在宅での捜査を行うこととしました。
(※事例はフィクションです。)
・名誉棄損事件と在宅捜査
本件では、Aさんは逮捕・勾留による身柄拘束を伴わない在宅捜査を受けています。
身柄を拘束されていない以上、以前と同じように社会生活を送ることができることが多いですが、その一方で身柄事件と比較して捜査が長引く傾向にあります。
逮捕・勾留による身体拘束は、被疑者を強制的に拘束するものですから、被疑者の人権を侵害している手続です。
そのため、逮捕・勾留がむやみやたらに長くなることのないよう、逮捕・勾留には厳格な時間制限が設けられているのです。
ですから、逮捕・勾留が伴う捜査を受けている場合には弁護士に釈放を求める活動を依頼していくなど迅速に対応していく必要がある反面、捜査をする側にも時間制限があるため、起訴・不起訴等の判断が下される時期のめどが立てやすいといえます。
一方、今回のAさんの名誉毀損事件のように、在宅捜査の場合には、特に捜査について時間制限があるわけではありません。
ですから、捜査の進みが逮捕・勾留されている刑事事件と比べてゆっくり進んでいく傾向があるのです。
しかし、だからといって楽観視してよいというわけではもちろんありません。
在宅捜査されている刑事事件であっても、起訴されれば裁判を受けることになりますし、罰金刑であっても受ければ前科となります。
在宅捜査の場合、時間の制約がない分、自分の刑事事件の手続きが今どういった段階なのか分かりづらいこともあります。
逮捕されていないからといって放置するのではなく、まずは弁護士に相談してみましょう。
・名誉棄損事件と示談
名誉毀損事件の弁護活動で重要なものの1つとしては、示談交渉が挙げられます。
今回のように、名誉毀損行為の被害者が知人である場合、Aさん自身でVさんとの示談交渉に臨むことも可能ではありますが、名誉毀損事件の当事者同士が直接交渉を行う場合は、却って紛糾してしまう場合もあります。
特に名誉棄損事件では、名誉毀損行為によって被害者のデリケートな事情に踏み入ってしまっているケースもあり、なかなかお互い冷静な話し合いをすることは難しいと考えられます。
弁護士に依頼するということは、そうした当事者間のクッションを設けることで、よりスピーディーで適切な交渉を行うことが期待できるのです。
名誉毀損罪は、被害者が「告訴」をしなければ起訴されない親告罪です。
起訴される前に示談締結によって告訴をしないことを約束してもらったり、告訴を取り下げてもらったりできれば、不起訴処分を獲得することもできます。
起訴後の示談締結であっても刑罰の重さを判断する際には有利にはたらくと考えられますが、有罪判決を受けて刑罰を受けてしまえば前科もついてしまいますから、やはり早い段階で弁護士に相談し、起訴前の示談締結を目指すことが望ましいといえるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件専門の弁護士が多数在籍しております。
SNSの普及により、気軽にしてしまった行為が簡単に名誉毀損罪となってしまうことも考えられる環境となりました。
少しでもお心当たりの方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご連絡ください。
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