【事例紹介】滋賀県野洲市 強盗未遂罪で逮捕

【事例紹介】滋賀県野洲市 強盗未遂罪で逮捕

滋賀県野洲市で起きた強盗未遂事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

滋賀県警守山署は19日、強盗未遂の疑いで、滋賀県草津市、無職の男(33)を逮捕した。
逮捕容疑は、18日午後5時5分ごろ、同県野洲市西河原の仏壇店で、店を経営する男性(48)にカッターナイフを突き付けて「有り金全部出せ」などと現金を要求した疑い。
(後略)
(9月19日 京都新聞 「「有り金全部出せ」カッターナイフで仏壇店主を脅す 容疑で33歳男を逮捕」より引用)

強盗罪

刑法第236条第1項
暴行または脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。

強盗罪を簡単に説明すると、暴行や脅迫を用いて財物を強取する犯罪です。
強盗罪が成立するには、一般の人が反抗することができないと思われる程度の暴力や脅迫が必要です。
ですので、暴行や脅迫が上記の程度を満たしていない場合は、恐喝罪など別の罪に問われることになります。
また、強盗罪は未遂であっても罰せられます。(刑法第243条)

今回の事例ではカッターナイフを突き付けることで男性を脅し、お金を奪い取ろうとしています。
カッターナイフで脅された状態で相手に逆らうことは、命の危険もあり一般的に見ても困難でしょうから、今回の事例では強盗罪が適用されているのでしょう。
また、「現金を要求した疑い」と記載されていることから、事例の男性がお金を奪い取ることができなかったと推測されます。
事例の男性はお金を奪い取ることができなかったので、今回の事例では強盗未遂罪の容疑で逮捕されたのだと考えられます。

強盗罪で有罪になった場合は5年以上の有期懲役が科されることになりますが、未遂であった場合は刑罰の減軽や刑が免除される場合があります。(刑法第43条)
では強盗未遂罪で有罪になった場合はどれくらいの量刑が科されるのでしょうか。

福島県にある信用金庫などに刃物を持って押し入り、現金を奪おうとした強盗未遂事件では、被告人に懲役3年6月の実刑判決が下されました。
(9月16日 福島テレビ 「福島・南相馬市強盗未遂事件で 被告の66歳の男に 懲役3年6か月の実刑判決」より)

ご紹介した裁判例では、被告人に懲役3年6月が言い渡されています。
強盗罪で有罪になった場合は5年以上の有期懲役になりますので、未遂などを理由に刑罰が軽減されたことが伺えます。

今回の事例と裁判例では事件内容など異なる点はありますが、どちらの事例も刃物を用いた強盗未遂事件です。
今回の事例の男性が有罪になった場合にも、紹介した裁判例と同様に未遂であることが考慮されることも考えられます。
しかし、たとえ刑罰が減軽されたとしても、紹介した裁判例と同様に執行猶予が付かず、懲役刑が科されてしまった場合は刑務所に収容されることになります。
こうしたケースで、例えば執行猶予付き判決を得たいというような場合には、公判に向けてより入念な準備が必要になってくるといえるでしょう。
公判に向けての準備や身柄解放活動を行うためにも、早い段階から弁護士に相談をすることが望ましいといえます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件の豊富な弁護経験をもつ法律事務所です。
刑事事件に強い弁護士をつけることによって、執行猶予付き判決を目指したり、刑罰の減軽を求めたりする弁護活動をスムーズに進めることが期待できます。
強盗未遂罪についてお困りの場合や、ご家族ご友人が逮捕されてしまってお悩みの場合には、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。 

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