【事例紹介】ドラッグストアで化粧品など17点を万引きした事例
滋賀県長浜市にあるドラッグストアで化粧品など17点を万引きしたとして、窃盗罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
滋賀県警長浜署は7日、窃盗の疑いで、滋賀県長浜市、同市会計年度任用職員の女(53)を逮捕した。
逮捕容疑は(中略)市内のドラッグストアで化粧品など17点(計約1万1000円相当)を盗んだ疑い。容疑を認めているという。
(後略)
(2月7日 京都新聞 「ドラッグストアで化粧品など11000円相当盗んだ疑い 市職員の女を逮捕」より引用)
万引きは何罪?
お店で買い物をしていると、「万引きは犯罪です。」などの張り紙を目にする機会があると思います。
万引きをした場合、どのような犯罪が成立するのでしょうか。
結論から言うと、万引きをした場合、窃盗罪が成立する可能性が高いです。
窃盗罪は、刑法第235条で「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」と規定されています。
簡単に説明すると、窃盗罪は、持ち主の許可を得ずに自分や他人の物にしたら成立する犯罪です。
万引きに当てはめて考えてみると、万引きはお店の商品をお金を支払わずに手に入れるわけですから、お店の持ち物である商品をお店の許可なく自分の物にしているといえますので、窃盗罪が成立すると考えられます。
今回の事例では、容疑者はドラッグストアで化粧品など17点を盗んだとされています。
今回の事例は典型的な万引きの事例だと思われますので、実際に容疑者がお金を払わずに化粧品を盗んだのであれば、窃盗罪が成立する可能性が高いです。
常習性や転売目的
今回の事例では、化粧品など17点(計約1万1000円相当)を万引きしたとされています。
万引きしたとされている商品が17点と非常に多く、被害額は1万円を超えていますので、万引きの事例としてはかなり高額な部類にあたると思われます。
かなり大胆な犯行のように思われますので、他にも余罪があるのではないかと疑われることもあるかもしれません。
仮に、繰り返し万引き行為を行っていたと認められた場合には、悪質であると判断され、重い刑罰を科されてしまう可能性があります。
また、万引きしたとされる商品の点数が多い場合などには、転売目的で万引きをしたではないかと疑われる可能性もあります。
転売目的での万引きの場合には、万引きで商品を手に入れたうえでさらにお金を得ることになりますし、自分で消費する分を超えて万引きすることで被害が拡大することにつながりますので、より悪質性が高いと判断される傾向にあります。
繰り返しになりますが、悪質性が高いと判断されることが、より重い刑罰を科されることにつながる可能性もありますので、転売目的の万引きを疑われている際には注意が必要です。
万引きと不起訴処分
不起訴処分とは、起訴しない処分のことを指します。
刑事事件では、起訴をしないと刑罰を科すことができません。
ですので、不起訴処分を獲得することができれば、刑罰が科されることはありません。
何か犯罪行為にあたることをしてしまったときに気になることとして、前科が付くかどうかを気にされる方も多いのではないでしょうか。
懲役刑だけでなく罰金刑でも前科は付きますので、窃盗罪で有罪になった場合には前科が付いてしまうことになります。
また、執行猶予についても、あくまで刑の執行が猶予されているにすぎませんから、執行猶予付き判決を獲得できたとしても、前科が付くことになります。
一方で、不起訴処分については刑罰が科されないわけですから、前科にはなりません。
刑事事件では、被害者と示談を締結していることが有利に働く場合があります。
ですので、万引き事件でも、相手側と示談を締結することで、不起訴処分の獲得などより良い結果につながる可能性があります。
ただ、万引き事件では、お店の責任者と示談を締結することになるのですが、お店側の方針などで示談を断られてしまうケースが多々あります。
一度、示談を断られてしまっても、弁護士が間に入ることで、示談に応じてもらえるケースもありますので、万引き事件で示談を考えている方は弁護士に相談をしてみることをおすすめします。
また、弁護士は検察官に処分交渉をすることができます。
弁護士が検察官に不起訴処分を求めて交渉を行うことで、不起訴処分を獲得できる場合もありますので、万引き事件でお困りの方は、一度、弁護士にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、無料法律相談を行っています。
無料法律相談のご予約は、0120ー631ー881で24時間365日受け付けておりますので、お気軽にお電話ください。