トラブルのあった知人を車でひき殺したとして殺人罪の容疑で逮捕された事例①

トラブルのあった知人を車でひき殺したとして殺人罪の容疑で逮捕された事例①

歩行者との事故

車で知人をひき殺したとして殺人罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

滋賀県大津市に住むAさんは以前から近所に住むVさんと折り合いが合わず、AさんとVさんの間では複数回にわたってトラブルがあり、警察沙汰に発展したこともありました。
Aさんが近所の住宅街を車で走行していたところ、前方を歩いていたVさんがよろめいて車道に飛び出し、突然のことでブレーキが間に合わなかったAさんはVさんを車でひいてしまいました。
すぐに救急車を呼び救護にあたりましたが、Vさんは搬送先の病院で亡くなってしまいました。
Aさんは殺人罪の容疑で滋賀県大津警察署の警察官に逮捕されることになりました。
(事例はフィクションです。)

殺人罪

刑法第199条
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。

殺人罪とは、簡単に説明すると、人を殺す意思を持って殺すと成立する犯罪です。
ですので、人を殺してしまったとしても殺す意思がなかったのであれば殺人罪は成立しないことになります。
とはいえ、殺す意思があったかどうかは加害者以外知りようがありませんので、加害者が「殺す意思はなかった」と容疑を否認すれば殺人罪が成立しないことになってしまいます。
ですが、そんなことがまかり通るわけにはいきませんから、殺す意思があったかどうかについては、加害者の供述だけでなく、凶器の有無や危害を加えた箇所や回数、動機などから総合的に判断されることになります。

例えば、包丁で被害者の心臓を複数回刺して殺した事件があったとします。
この場合に、加害者が殺す意思はなかったと殺人罪の容疑を否認した場合には、加害者に殺人罪は成立しないのでしょうか。

結論から言うと、加害者に殺人罪が成立する可能性が高いと考えられます。

心臓は人の生死にかかわる重要な器官の一つです。
そのような重要な器官である心臓を複数回包丁で刺せば、心臓が正常にはたらかなくなることや多量の出血があること、死んでしまう可能性があることは容易に想像できるでしょう。
このような場合には、加害者が殺す意思がなかったと殺人罪の容疑を否認していたとしても、加害者に殺す意思があったと判断されて殺人罪が成立する可能性があります。

今回の事例では、AさんはVさんを車でひいて殺してしまったようです。
AさんはVさんをひき殺すつもりはありませんでしたが、ブレーキを踏んでいなかったことやAさんとVさんの間では以前から警察沙汰になるようなトラブルがあったことから、殺す意思があったと判断され、殺人罪の容疑をかけられているのでしょう。
殺人罪の法定刑は死刑又は無期若しくは5年以上の懲役ですから、刑法の中でもかなり科される刑罰の重い犯罪だといえます。
Aさんが殺人罪で有罪になることを避けるためには、AさんがVさんを殺す意思がなかったと判断してもらうことが重要になってくるでしょう。

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殺人罪の容疑をかけられている方、ご家族が殺人罪の容疑で逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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