Archive for the ‘刑事事件’ Category
部下に同意を得たうえで性行為し、不同意性交等罪の疑いで逮捕された事例②
部下に同意を得たうえで性行為し、不同意性交等罪の疑いで逮捕された事例②
不同意性交等罪の疑いで逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
滋賀県大津市にある会社で部長を務めるAさんは、新入社員のVさんに好意を抱きました。
一緒に仕事をしていくうえで、Aさんは、Vさんも自分と同様に好意を抱いているのではないかと思うようになり、Aさんは休日に一緒に出掛けないかとVさんを誘いました。
Vさんが確実に好意を抱いていると確信したAさんは、Vさんと出掛けた際に、Vさんに性行為をしてもいいか尋ね、同意を得たうえで行為に及びました。
Vさんは帰宅後すぐに滋賀県大津警察署に被害を相談し、Aさんは不同意性交等罪の疑いで逮捕されました。
Aさんは性行為について同意を得ていたとして容疑を否認しているようです。
(事例はフィクションです。)
不同意性交等罪と取調べ
今回の事例のAさんは逮捕されたようです。
この後、勾留が決定した場合には、連日にわたって取調べを受けることになるでしょう。
Aさんは容疑を否認していますから、取調べを行う警察官や検察官はAさんに容疑を認めるように迫ってくるかもしれません。
時には容疑を認めてしまった方が楽なのではないかと考えることもあるかもしれません。
ですが、やってもいないことを認めることはおすすめできません。
取調べと証拠
取調べでは、供述内容を基に供述調書が作成されます。
この供述調書は裁判の際に証拠として使用されます。
供述調書は無罪を争ううえで重要な証拠となるでしょうから、不利な内容や意に反した内容の供述調書を作成されることは何としても防がなければなりません。
もしも圧に負けて容疑を認めてしまい、認める内容の供述調書が作成されてしまった場合、Aさんにとって不利な証拠が作成されたことになります。
一度作成された供述調書を修正してもらうことは容易ではありませんから、作成を防ぐことが重要になります。
とはいえ、供述内容に気を付けていても、捜査官に都合の良いように供述を誘導されてしまうこともあるでしょう。
弁護士と取調べ対策を行い、あらかじめ取調べ内容を予測し供述内容を整理しておくことで、不利な供述調書の作成を防げるかもしれません。
ですので、取調べを受ける際は、弁護士に相談をすることが望ましいでしょう。
取調べと抗議
否認事件などの場合は、威圧的な取調べを受けることも少なくありません。
長時間にわたって取調べが行われ休憩も取らせてもらえない場合や人格を否定するような言葉を投げかけられる場合などは、弁護士に相談をして抗議文を提出することも一つの手かもしれません。
弁護士に相談をすることで、取調べの様態が改善される可能性もありますので、威圧的な取調べを受けている方は、一度弁護士に相談をすることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス、無料法律相談を行っています。
不同意性交等罪で容疑を否認している方、威圧的な取調べを受けている方は、一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を中心に扱う全国的な刑事総合法律事務所です。
刑事事件・少年事件のみを取り扱う弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、迅速丁寧に対応致します。
当事務所の初回の法律相談は全て無料で行っております。夜間でも、土日祝日でも、365日24時間体制で法律相談のご予約を受け付けております。弁護士のスケジュールが空いていれば、お電話後すぐに弁護士とご相談いただくことも可能です。滋賀大津の刑事事件・少年事件に関するお悩みは、ぜひ当事務所へご相談ください。
部下に同意を得たうえで性行為し、不同意性交等罪の疑いで逮捕された事例①
部下に同意を得たうえで性行為し、不同意性交等罪の疑いで逮捕された事例①
不同意性交等罪の疑いで逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
滋賀県大津市にある会社で部長を務めるAさんは、新入社員のVさんに好意を抱きました。
一緒に仕事をしていくうえで、Aさんは、Vさんも自分と同様に好意を抱いているのではないかと思うようになり、Aさんは休日に一緒に出掛けないかとVさんを誘いました。
Vさんが確実に好意を抱いていると確信したAさんは、Vさんと出掛けた際に、Vさんに性行為をしてもいいか尋ね、同意を得たうえで行為に及びました。
Vさんは帰宅後すぐに滋賀県大津警察署に被害を相談し、Aさんは不同意性交等罪の疑いで逮捕されました。
Aさんは性行為について同意を得ていたとして容疑を否認しているようです。
(事例はフィクションです。)
不同意性交等罪
刑法第177条1項
前条第一項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛こう門性交、口腔くう性交又は膣ちつ若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第百七十九条第二項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、五年以上の有期拘禁刑に処する。
不同意性交等罪は刑法第177条で規定されています。
刑法第177条1項が規定する「前条第一項各号」とは、刑法第176条1項のことを指します。
刑法第176条では、不同意わいせつ罪が規定されており、同条1項では、
「暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。」
「心身の障害を生じさせること又はそれがあること。」
「経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。」
などの行為又は事由が8つ規定されています。
不同意性交等罪は大まかに説明すると、相手の同意を得ずに性行為を行うと成立する犯罪です。
今回の事例では、AさんはVさんから同意を得ているようですが、Aさんに不同意性交等罪は成立するのでしょうか。
事例と不同意性交等罪
先ほど少し触れましたが、刑法第176条1項で掲げる事由の一つとして、「経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。」があります。
今回の事例では、Aさんは会社の部長である一方で、Vさんは新入社員ですから、Aさんの方がVさんよりも会社内での地位が高いといえるでしょう。
立場が上であるAさんを拒むことで、今後同じ職場で働いていくうえで多大な不利益を被るのではないかとVさんは心配になって、Aさんを拒むことができずに性行為に同意したのかもしれません。
このような場合では、Vさんは社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮している状態だといえるでしょう。
ですので、Vさんは本心では同意したくなかったが、上司であるAさんを拒んだことで悪影響があるのではないかと心配して性行為に同意したのであれば、Aさんに不同意性交等罪が成立する可能性があります。
また、性行為の相手が13歳以上16歳未満のとき、相手と5歳以上の年の差がある場合には同意の有無にかかわらず不同意性交等罪が成立します。
※13歳未満の場合には、相手との年の差に関係なく不同意性交等罪が成立します。
中学卒業と同時に就職したのであれば、Vさんは15歳でしょうから、Aさんが5歳以上年上の場合には、Vさんから本心で同意を得ていたとしてもAさんに不同意性交等罪が成立することになります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス、無料法律相談を行っています。
同意を得ていたにもかかわらず不同意性交等罪で捜査を受けている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を中心に扱う全国的な刑事総合法律事務所です。
刑事事件・少年事件のみを取り扱う弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、迅速丁寧に対応致します。
当事務所の初回の法律相談は全て無料で行っております。夜間でも、土日祝日でも、365日24時間体制で法律相談のご予約を受け付けております。弁護士のスケジュールが空いていれば、お電話後すぐに弁護士とご相談いただくことも可能です。滋賀大津の刑事事件・少年事件に関するお悩みは、ぜひ当事務所へご相談ください。
友人の財布を盗んで窃盗罪の疑いで捜査を受けることになった事例②
友人の財布を盗んで窃盗罪の疑いで捜査を受けることになった事例②
友人の財布を盗んだ事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
滋賀県大津市に住むAさんは友人であるVさんの財布を盗みました。
Vさんの財布には現金3万円があったため、3万円を使用し、財布は駅のゴミ箱に捨てました。
2か月後、警察署からAさんの下に連絡があり、Aさんは窃盗罪の疑いで捜査を受けることになりました。
Aさんは自分がVさんの財布を盗んだことは認めたのですが、VさんはAさんに財布と現金15万円を盗まれたと言っているそうです。
Aさんは15万円も盗んでいないと供述したのですが、警察官には信じてもらえず、「認めないなら逮捕するぞ」と脅されてしまい、認めた方がいいのかと不安になっています。
(事例はフィクションです。)
窃盗罪
刑法第235条
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
窃盗罪は簡単に説明すると、他人が所有している物をその人の許可なく、自分や第三者の物にすると成立する犯罪です。
今回の事例では、AさんはVさんの持ち物である財布とその中身を許可なく自分の物にしていますから、Aさんには窃盗罪が成立するでしょう。
窃盗罪の法定刑は10年以下の懲役又は50万円以下の罰金です。
懲役刑が規定されている以上、有罪になれば懲役刑が科されて刑務所にいかなければならない可能性がありますし、罰金刑で済んだ場合であっても前科がついてしまいますから、現在の生活や将来に多大な悪影響を及ぼす可能性があります。
窃盗罪と不起訴処分
窃盗罪に限らず、刑事事件では、被害者に誠意をもって謝罪と賠償を行い示談を締結することで、加害者の有利に働く可能性があります。
例えば、示談を締結していることが考慮され、不起訴処分を獲得できたり、執行猶予付きの判決を得られる可能性があります。
不起訴処分は訊きなじみがない方もいらっしゃるかもしれませんが、その名の通り起訴しない処分のことを指しますので、不起訴処分を得ることができれば、刑罰を科されることはありませんから、前科が付くことはありません。
今回の事例では、加害者であるAさんと被害者であるVさんの間で被害額が食い違っていますから、示談交渉は難航することが予想されます。
もしかすると、Aさんが15万円を盗んだと認めてしまえば、示談に応じてもらえるかもしれませんが、前回のコラムで解説したように、被害額によって科される刑罰の重さが変わってくる可能性があるため、事実とは異なることを安易に認めることはおすすめできません。
弁護士が間に入ることで双方にとって納得がいく示談条件を見つけることができる可能性がありますので、被害額が食い違っている場合などには、一度、弁護士に相談をすることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、無料法律相談を行っています。
現在、示談でお悩みの方、被害者と被害額について食い違いが生じている方は、お気軽に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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友人の財布を盗んで窃盗罪の疑いで捜査を受けることになった事例①
友人の財布を盗んで窃盗罪の疑いで捜査を受けることになった事例①
友人の財布を盗んだ事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
滋賀県大津市に住むAさんは友人であるVさんの財布を盗みました。
Vさんの財布には現金3万円があったため、3万円を使用し、財布は駅のゴミ箱に捨てました。
2か月後、警察署からAさんの下に連絡があり、Aさんは窃盗罪の疑いで捜査を受けることになりました。
Aさんは自分がVさんの財布を盗んだことは認めたのですが、VさんはAさんに財布と現金15万円を盗まれたと言っているそうです。
Aさんは15万円も盗んでいないと供述したのですが、警察官には信じてもらえず、「認めないなら逮捕するぞ」と脅されてしまい、認めた方がいいのかと不安になっています。
(事例はフィクションです。)
取調べと供述調書
取調べでは、供述内容を基に供述調書が作成されます。
事実とは異なっていたとしても、Aさんが15万円盗んだと認めた場合には、Aさんが15万円盗んだと記載された供述調書が作成されるでしょう。
この供述調書は重要な証拠となり、作成後に修正をすることは容易ではありません。
ですので、意に反した供述調書の作成は防ぐことが重要になります。
逮捕されたくないし、金額は違うが盗んだことは事実なので認めてもいいのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、窃盗罪などの財産事件では、被害額によって科される刑罰の重さが異なってくることも少なくありません。
ですので、事実とは異なった金額を盗んだと認めてしまうことで、より重い刑罰が科されてしまうおそれがあります。
取調べが不安
取調べが不安な場合は、弁護士に相談をすることをおすすめします。
刑事弁護経験が豊富な弁護士と取調べ対策を行うことで、警察官の誘導に乗ることなく、意に反した供述調書の作成を防げる可能性があります。
また、事例のように今後も逮捕すると脅されてしまったり、高圧的な取調べが行われる可能性があります。
弁護士が警察署に対して抗議文を郵送することで取調べ態様が改善される場合があります。
ですので、取調べで悩まれている方は、すぐにでも弁護士に相談をすることが望ましいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は無料法律相談を行っています。
窃盗罪で捜査を受けている方、取調べでお悩みの方は、お気軽に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を中心に扱う全国的な刑事総合法律事務所です。
刑事事件・少年事件のみを取り扱う弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、迅速丁寧に対応致します。
当事務所の初回の法律相談は全て無料で行っております。夜間でも、土日祝日でも、365日24時間体制で法律相談のご予約を受け付けております。弁護士のスケジュールが空いていれば、お電話後すぐに弁護士とご相談いただくことも可能です。滋賀大津の刑事事件・少年事件に関するお悩みは、ぜひ当事務所へご相談ください。
コンビニで消火器を使用し逮捕②
コンビニで消火器を使用し逮捕②
事例
逮捕後の手続
早期の身柄解放
身柄解放活動
不起訴処分の獲得

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コンビニで消火器を使用し逮捕①
コンビニで消火器を使用し逮捕①
事例
威力業務妨害罪
刑事事件の弁護経験が豊富な弁護士に相談をすることで、不起訴処分の獲得や早期釈放を実現できる可能性があります。
威力業務妨害罪などで逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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気に入らない友人のコートに嫌がらせ目的で尿をかけ、器物損壊罪の容疑で捜査を受けることになった事例②
気に入らない友人のコートに嫌がらせ目的で尿をかけ、器物損壊罪の容疑で捜査を受けることになった事例②
コートに尿をかけ器物損壊罪の容疑で捜査を受けることになった事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
滋賀県長浜市に住むAさんは気に入らない友人のVさんに嫌がらせをするために、Vさんのコートに尿をかけました。
Vさんはコートの異臭に気づき、こんなことをするのはAさんしかいないだろうと思い、Aさんを問い詰めたところ、Aさんはコートに尿をかけたと認めました。
Vさんは、滋賀県長浜警察署に被害届を提出しました。
翌日、Aさんの下に滋賀県長浜警察署の警察官から「被害届が出ているから詳しく話を聞きたい。署まで来てほしい」と連絡がありました。
後日、Aさんが滋賀県長浜警察署に出頭したところ、Vさんから被害届が出ており、器物損壊罪の容疑で捜査すると聞かされました。
Aさんは警察官に「コートを破いたりして着られなくしたわけではないし、クリーニングに出せばまた着られるのに、器物損壊罪で捜査するのはおかしい」と伝えたのですが聞く耳をもってもらえません。
Aさんはコートに尿をかける行為で器物損壊罪が成立するのか疑問に思っているようです。
(事例はフィクションです。)
器物損壊罪と親告罪
前回のコラムでは、事例のAさんに器物損壊罪が成立する可能性があると解説しました。
器物損壊罪は親告罪であり、告訴がなければ公訴を提起することができません。(刑法第264条)
ですので、告訴を取り消してもらえれば、有罪になり前科が付くことを避けることができます。
示談交渉
告訴を取り消してもらうためには、被害者と話し合い、しっかりと謝罪と賠償を行う必要があるでしょう。
事例のAさんとVさんは友人のようですから、AさんはVさんの連絡先を知っていると思われます。
このような状況であれば、Aさんが直接、Vさんに連絡を取り、謝罪と賠償の申し入れを行うことは不可能ではありません。
ですが、Vさんにしてみれば、嫌がらせ目的でコートに尿をかけた人とは関係を続けたくないでしょうし、連絡を取られることでまた何か嫌がらせをされるのではないかと恐怖を感じるかと思います。
また、Aさんが告訴の取り下げをお願いすることで証拠隠滅にあたると判断される可能性もありますし、連絡を取ることで新たにトラブルが発生してしまう可能性もあります。
示談交渉を行う際は、弁護士を介して行うことをおすすめします。
弁護士が間に入り、Aさんの代わりにVさんに連絡を取ることで、トラブルを回避できる可能性があります。
また、VさんがAさんとやり取りをしたくないと考え連絡を拒絶していた場合でも、弁護士からの連絡であれば、話しを聞いてもらえる場合があります。
弁護士を通じて謝罪と賠償を行い、示談を締結することで、告訴を取り消してもらえる可能性があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、無料法律相談を行っています。
弁護士に相談をすることで、不起訴処分などより良い結果を得られる可能性があります。
器物損壊罪で捜査を受けている方は、お気軽に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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気に入らない友人のコートに嫌がらせ目的で尿をかけ、器物損壊罪の容疑で捜査を受けることになった事例①
気に入らない友人のコートに嫌がらせ目的で尿をかけ、器物損壊罪の容疑で捜査を受けることになった事例①
コートに尿をかけ器物損壊罪の容疑で捜査を受けることになった事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
滋賀県長浜市に住むAさんは気に入らない友人のVさんに嫌がらせをするために、Vさんのコートに尿をかけました。
Vさんはコートの異臭に気づき、こんなことをするのはAさんしかいないだろうと思い、Aさんを問い詰めたところ、Aさんはコートに尿をかけたと認めました。
Vさんは、滋賀県長浜警察署に被害届を提出しました。
翌日、Aさんの下に滋賀県長浜警察署の警察官から「被害届が出ているから詳しく話を聞きたい。署まで来てほしい」と連絡がありました。
後日、Aさんが滋賀県長浜警察署に出頭したところ、Vさんから被害届が出ており、器物損壊罪の容疑で捜査すると聞かされました。
Aさんは警察官に「コートを破いたりして着られなくしたわけではないし、クリーニングに出せばまた着られるのに、器物損壊罪で捜査するのはおかしい」と伝えたのですが聞く耳をもってもらえません。
Aさんはコートに尿をかける行為で器物損壊罪が成立するのか疑問に思っているようです。
(事例はフィクションです。)
器物損壊罪は成立するの?
刑法第261条
前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
刑法第261条では、器物損壊罪が規定されています。
刑法第261条で規定されている「前三条」とは、公用文書毀損罪(刑法第258条)、私用文書毀損罪(刑法第259条)、建造物等損壊罪(刑法第260条)を指します。
ですので、器物損壊罪の対象は、上記の3つの犯罪が対象とする公用文書や私用文書、建造物などを除いた、他人の物になります。
器物損壊罪は、簡単に説明すると、公用文書や私用文書、建造物などを除いた人の物を使用できなくさせた際に成立する犯罪です。
「使用できなくさせた」とすると、物理的に破壊して使えないようにさせることをイメージされるかと思います。
器物損壊罪の規定する「損壊」とは、物理的破壊だけではなく、物の効用を害する一切の行為を指します。
ですので、心理的に使用できない状態も器物損壊罪が規定する「損壊」にあたります。
今回の事例では、AさんがVさんのコートに尿をかけています。
Aさんが言うように、コートに尿がかかっていたとしても、クリーニングできれいにされれば再びコートを着ることは可能でしょう。
ですが、クリーニングできれいになったとはいえ、悪意をもって尿をかけられたコートをもう一度着たいとは、Vさんには思えないと思います。
先ほど解説したように、心理的に使用できない状態も「損壊」にあたりますから、コートに尿をかける行為は器物損壊罪にあたると考えられます。
ですので、今回の事例のAさんには器物損壊罪が成立する可能性があるといえます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、無料法律相談を行っています。
弁護士に相談をすることで、少しでも良い結果を得られる可能性があります。
Aさんのように器物損壊罪で捜査を受けている方、呼び出しを受けている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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滋賀県近江八幡市内のスーパーで万引きをした事例
滋賀県近江八幡市内のスーパーで万引きをした事例
今回は、万引き事件を起こしてしまった場合において、不起訴処分の獲得を目指す弁護活動につき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
事例
Aさんは、滋賀県近江八幡市内のスーパーで商品をカバンに入れて、精算することなく店を出たところ、警備員に呼び止められて警察に通報され、滋賀県近江八幡警察署で取調べを受けることになりました。
Aさんは以前にも同じスーパーで万引きをして、警察に連れて行かれたことがありますが、その時は微罪処分によって事件は終わったので今回も何ごともなく事件が終わるだろうと考えていました。
ですが、警察官から「窃盗罪の疑いで捜査する。前回のように微罪処分では済まないだろう。逮捕はしないが、また呼び出すので出頭してほしい。」と言われたため、Aさんはとても驚き、これからどうなってしまうのか不安に感じています。
(事例はフィクションです。)
窃盗罪(万引き)
刑法235条は、「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」と定めております。
事例におけるAさんの行った万引き行為は、窃盗罪の典型例だといえます。
窃盗罪は簡単に説明すると、人の物を持ち主の許可なく自分や第三者の物にする犯罪ですから、万引きは窃盗罪が成立するといえます。
ですので、事例のAさんには窃盗罪が成立する可能性が高いでしょう。
万引き行為後、逃走の際に警備員を殴りつけるなどした場合は、事後強盗罪など別の犯罪の成否が検討されますので注意が必要です。
今後の捜査
Aさんは以前、微罪処分により事件が送致されずに終わっています。
微罪処分とは、警察が捜査した軽微な犯罪について、検察官に送致せず、警察だけで事件を終了させる処分のことを言います。
しかし、今回Aさんは再犯ですから、事例の警察官が言うように微罪処分になる可能性は極めて低いと考えられます。
また、逮捕はしないと言われていますから、在宅捜査で進むことになります。
在宅捜査の場合は、通常、警察の出頭要請に応じて取調べを受けることになります。
警察での捜査の後、事件が検察に送致されます。
送致されると、検察官の取調べを受けることになります。
検察官は、捜査の最終段階において、Aさんを起訴するか、あるいは不起訴にするかを判断します。
在宅捜査の場合、最初の出頭要請から、起訴又は不起訴の別が決定されるまでに、数か月かかることがあります。
不起訴処分の獲得を目指すには
検察官がAさんの犯行を立証できる証拠を有している場合であっても、Aさんの反省の態度や被害弁償の有無などを考慮し、不起訴処分(起訴猶予処分)を行う場合があります。
不起訴処分を獲得できれば、刑罰を科されることがないので、前科がつきません。
示談交渉を弁護士に依頼する
事例の事件において不起訴処分を獲得できる可能性を高めるためには、被害者(スーパーを経営する会社や経営者)と示談を成立させることが非常に重要と言えるでしょう。
示談交渉自体はAさん自身においても可能ですが、被害者と接触することにより罪証隠滅を図っていると判断され、逮捕されてしまうリスクが高まってしまいます。
また、万引き事件を起こした被疑者は、被害店舗から出入りを禁止されることがありますので、思うように示談交渉が進められないという事も考えられます。
このようなリスクを回避するためには、法律の専門家である弁護士に示談交渉を依頼し、Aさんの代理人として行動してもらうことをおすすめします。
起こしてしまった万引き事件を有利に解決するためには、信頼できる弁護士を探し、弁護活動を依頼することが重要です。
まずは無料の法律相談を受け、事件解決に向けたアドバイスを受けましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を主に取り扱っている法律事務所です。
万引き事件を起こしてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を中心に扱う全国的な刑事総合法律事務所です。
刑事事件・少年事件のみを取り扱う弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、迅速丁寧に対応致します。
当事務所の初回の法律相談は全て無料で行っております。夜間でも、土日祝日でも、365日24時間体制で法律相談のご予約を受け付けております。弁護士のスケジュールが空いていれば、お電話後すぐに弁護士とご相談いただくことも可能です。滋賀大津の刑事事件・少年事件に関するお悩みは、ぜひ当事務所へご相談ください。
身に覚えのない痴漢事件で逮捕されたら
身に覚えのない痴漢事件で逮捕されたら
今回は、身に覚えのない痴漢の疑いで逮捕されてしまった場合において、被疑者のサポートを行う弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
事例
滋賀県草津市に住むAさんは普段から通勤で路線バスに乗車しており、いつものようにバスで通勤していたところ、隣にいた女性が突然悲鳴をあげ、Aさんの腕を掴みながら「この人に痴漢されました。」と告げました。
Aさんは、実際に痴漢はしておらず、すぐに誤解は解けるだろうと考えて、女性の要求に素直に応じてバスを降車し、駆け付けた滋賀県草津警察署の警察官に事情を説明するも、Aさんは逮捕されることになってしまいました。
(事例はフィクションです。)
路線バス車内における痴漢行為
痴漢を行った場合は、
・不同意わいせつ罪
・各都道府県の定める迷惑防止条例
などの罪に問われる可能性が高いです。
ですので、今回の事例のAさんは不同意わいせつ罪か滋賀県迷惑行為等防止条例違反に問われる可能性が高いでしょう。
冤罪被害を防ぐ
冤罪とは、無実であるにもかかわらず、犯罪者として扱われてしまうことをいいます。
冤罪被害に遭えば、仕事、良好な家庭環境、友人・知人からの信頼などを失ってしまうかもしれません。
当然ながら、無実の罪で有罪となったり、前科が付くことはあってはならないことです。
しかし、無実であるにもかかわらず刑罰を科されてしまう可能性があります。
このような事態を防ぐために、刑事事件に熟練した弁護士を依頼することを強くおすすめします。
弁護士の選び方にはどのような方法があるのでしょうか。
刑事事件に熟練した弁護士の選び方
当番弁護士を依頼する
当番弁護士は、逮捕された場合に、1回だけ無料で接見にやってくる弁護士です。
警察官や検察官、裁判官に依頼すれば呼んでもらえます。
ただし、当番弁護士を後述する私選弁護人として選任した場合を除き、身柄解放活動、不当な捜査への抗議などは行ってもらえません。
国選弁護人を請求する
勾留決定がなされ、資力要件等を満たしている場合においては、国選弁護人を付けることができます。
原則として無料であることがメリットですが、付けることができるタイミングが勾留決定より後であることや国選弁護人となる弁護士が刑事事件に熟練しているとは限らない点がデメリットといえます。
私選弁護人を選任する
Aさんや、Aさんの親族が直接依頼する弁護士です。
弁護士費用は被疑者やその家族等が全額負担することになりますが、刑事事件に熟練した弁護士を探し出し、選任することができるというメリットがあります。
また、逮捕された段階でも選任することができ、勾留の回避等、早急に弁護活動を始めることができます。
身に覚えのない痴漢の疑いで逮捕されてしまった場合には、すぐに弁護士を依頼し、冤罪被害の防止に向けて活動することをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を主に取り扱う法律事務所です。
無実の痴漢事件やその他の事件についてお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を中心に扱う全国的な刑事総合法律事務所です。
刑事事件・少年事件のみを取り扱う弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、迅速丁寧に対応致します。
当事務所の初回の法律相談は全て無料で行っております。夜間でも、土日祝日でも、365日24時間体制で法律相談のご予約を受け付けております。弁護士のスケジュールが空いていれば、お電話後すぐに弁護士とご相談いただくことも可能です。滋賀大津の刑事事件・少年事件に関するお悩みは、ぜひ当事務所へご相談ください。