接見禁止を解除したい!弁護士にご相談を

警察官に逮捕される男性

刑事事件では、勾留の際に接見禁止がなされてしまう場合があります。
そういった場合に弁護士による弁護活動で接見禁止を一部解除できる可能性があります。
今回のコラムでは、接見禁止一部解除について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

Aさんは友達と共謀して、Vさんに性的暴行を加えました。
その後、Vさんが滋賀県木之本警察署に被害届を出したことから、事件が明るみになり、Aさんやその友人らは不同意性交等罪の容疑で滋賀県木之本警察署の警察官に逮捕されることになりました。
Aさんは逮捕勾留されることになり、共犯者がいることから、Aさんの両親を含め接見禁止決定が出されました。
(事例はフィクションです。)

不同意性交等罪

接見禁止について解説していく前に、Aさんの逮捕罪名である不同意性交等罪について、簡単に解説していきます。

そもそも、不同意性交等罪という犯罪に聞き覚えのない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
刑法の改正により、強制性交等罪準強制性交等罪の規定がなくなり、それに代わる規定として不同意性交等罪が新しく定められました。
不同意性交等罪を盛り込んだ改正刑法は今年の7月に施行された為、比較的新しい犯罪だといえます。

不同意性交等罪の内容は大雑把に説明すると、強制性交等罪準強制性交等罪を掛け合わせたようなものになります。
ですので、従来通り、反抗できないような暴行や脅迫を用いて無理やり性交する行為やアルコールなどの影響による抗拒不能な状態を利用した性交等は不同意性交等罪でも禁止されています。

また、不同意性交等罪が新たに規定されたことにより、今までは強制わいせつ罪準強制わいせつ罪の対象となっていた、指などや物を膣に挿入する行為も性交等にあたるとされており、今までの強制性交等罪準強制性交等罪では対象にならなかった行為についても、強制わいせつ罪準強制わいせつ罪よりも科される刑罰の重い、不同意性交等罪が成立することになります。
その他にも性交同意年齢が引き上げられるなど、不同意性交等罪は今までの強制性交等罪準強制性交等罪と比べて幅広く規定されていることがうかがえます。

なお、不同意性交等罪の法定刑は5年以上の有期拘禁刑(刑法第177条1項)であり、従来の強制性交等罪準強制性交等罪は5年以上の有期懲役でしたので、刑罰の重さについて変更はありません。
執行猶予は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金の言渡しを受けた場合に情状により付けられる場合があり(刑法第25条)、不同意性交等罪の法定刑は5年以上の有期拘禁刑ですので、初犯であっても実刑判決を下される可能性が非常に高いです。

接見禁止の一部解除

今回の事例では、接見禁止決定がなされていることから、家族であってもAさんに面会することができません。
Aさんの両親は大切な息子が逮捕勾留されたうえに顔すら見れないことで、Aさんの体調や精神状態をとても心配しています。
両親がAさんと面会する方法はないのでしょうか。

接見禁止決定がなされている場合には、面会や手紙の差し入れ等は禁止されます。
この接見禁止決定は今回の事例のように、共犯者がいる場合に口裏合わせなどで証拠を隠滅されないようにするために、なされることが多いです。
接見禁止決定がなされた場合には、釈放保釈されるまで面会できないのかというと、そうではありません。

弁護士は、裁判所に対して、接見禁止等一部解除申請書を提出することができます。
この申請書で、両親は事件にかかわっておらず、共犯者とも知り合いではないことから、口裏合わせによる証拠隠滅は行えないこと、万が一Aさんが両親に他の共犯者への言伝を頼まれても応じないと誓約していることなどを裁判所に訴えることで、両親に限り、接見禁止が解除される場合があります。
接見禁止が一部解除された場合には、両親はAさんと面会することができるようになります。

逮捕勾留された場合には、連日取調べが行われることも少なくありません。
取調べでは、警察官や検察官の都合のいいように供述内容を誘導されることも少なくなく、警察官や検察官の意にそぐわない内容の供述は聞いてもらえない場合もあります。
連日による取調べで精神に不調をきたす場合もあり、精神的に追い詰められ、警察官や検察官が促すまま、事実とは異なる供述をしてしまうおそれもあります。

ただでさえ、精神的に不安な中、家族とも会えないとなると、かなり精神的に厳しい状態になってしまうおそれがあります。
家族と面会をすることで、少しでも不安が和らぐでしょうから、接見禁止決定が出ている場合には、弁護士に相談をすることをお勧めします。

また、弁護士であれば、接見禁止決定がなされている間でも接見を行うことができます。
接見禁止決定がなされている間は、弁護士が貴重な外部との接触手段になりますので、弁護士が接見をすることで、勾留されている本人の不安が和らぐ場合があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービスを行っています。
不同意性交等罪などの性犯罪でお困りの方や、ご家族が逮捕された方は、ぜひ一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回接見サービスのご予約は、0120―631―88124時間365日受け付けております。

 

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