Archive for the ‘刑事事件’ Category

【事例紹介】制服を盗むため元教え子宅に作成した合鍵を用いて侵入した事例

2024-07-05

【事例紹介】制服を盗むため元教え子宅に作成した合鍵を用いて侵入した事例

不法侵入

制服を盗むために元教え子宅に侵入したとして住居侵入罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

(前略)
滋賀県栗東市の小学校教師(中略)容疑者(39)は5月下旬、女子高校生の自宅に侵入した疑いが持たれています。
水野容疑者はこの女子高校生が小学校5年生だった時の担任で、当時、学校行事で鍵を預かった時に勝手に合鍵を作ったとみられています。
(中略)
(中略)容疑者は取り調べに対し、「制服を盗むために合鍵を作って、家に入った。『あの子は高校生になったんだ』とふと思って、5年越しに侵入した」と容疑を認めています。
(7月5日 テレ朝news 「小学校教師「制服欲しい」“5年越し”女子高生宅侵入か 小5担任時に勝手に合鍵作る」より地名を変更して引用しています。)

住居侵入罪

刑法第130条
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

住居侵入罪とは簡単に説明すると、正当な理由や居住者の許可なく住居に侵入すると成立する犯罪です。
住居とは、人が生活を送っている建物を指します。
ですので、人が現在住んでいる家は住居にあたりますし、宿泊中のホテルの部屋なども住居にあたります。

今回の事例では、容疑者は元教え子の家に無断で作成した合鍵で侵入したとされています。
人が住んでいる家は住居にあたりますので、今回の事例で容疑者が侵入したとされる元教え子の家は住居にあたります。
容疑者は無断で作成した合鍵を使用したと報道されていますので、居住者の許可を得ていたとはいえないでしょう。
また、制服を盗む目的は侵入するための正当な理由とはいえませんので、実際に容疑者が無断で作成した合鍵を用いて制服を盗むために元教え子宅に侵入したのであれば、容疑者に住居侵入罪が成立する可能性があります。

住居侵入罪と逮捕

刑事事件では、逮捕後72時間以内に勾留するかどうかの判断が行われます。
勾留は逃亡や証拠隠滅のおそれがある場合になされます。
住居侵入事件では、被害者の家を加害者は当然知っているわけですから、加害者が被害者に接触することが容易だと判断される可能性が高く、証拠隠滅や被害者保護の観点から勾留が決定してしまうおそれがあります。

弁護士は検察官や裁判官に対して勾留請求に対する意見書を提出することができます。
この意見書は勾留が判断されるまで、逮捕後72時間以内に提出をしなければならないため、勾留阻止を求める場合には時間との勝負になります。
意見書により弁護士の訴えが認められ勾留を回避できた場合には釈放されることになりますので、釈放後は職場に出勤したり、学校に通学することが可能です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービスを行っています。
早期に弁護士に相談をすることで釈放を実現できる可能性があります。
ご家族が逮捕された方はお早めに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

【事例紹介】携帯電話を投げつけ車のドアに傷をつけた事例

2024-06-28

【事例紹介】携帯電話を投げつけ車のドアに傷をつけた事例

警察官に逮捕される男性

携帯電話を投げつけ車のドアに傷をつけたとして、器物損壊罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

6月12日、乗用車の窓から携帯電話を投げつけ、信号待ちをしていた軽乗用車のドアに傷をつけた疑いで、48歳の自衛官の男が逮捕されました。
(中略)
警察によりますと、(中略)容疑者は、6月12日、滋賀県草津市の信号交差点で、信号待ちをしていた軽乗用車に、乗用車の窓から携帯電話を投げつけ、ドアに傷をつけた器物損壊の疑いがもたれています。
(中略)
警察の取り調べに対し、(中略)容疑者は「間違いありません」と容疑を認めているということです。(後略)
(6月25日 CBC news 「信号待ちの女性の車に窓から携帯電話投げつける “器物損壊”の疑いで自衛官の男(48)を逮捕 ドアが傷つく」より地名を変更して引用しています。)

器物損壊罪

刑法第261条
前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

器物損壊罪は簡単に説明すると、公用文書や私用文書、建造物などを除いた他人の物を損壊させると成立する犯罪です。
損壊とは物の効用を害する一切の行為をいいます。
ですので、物理的に壊して傷をつけたり使用できなくさせる行為は当然、損壊にあたりますし、心理的に使用できない状態にした場合にも損壊にあたります。

今回の事例では、容疑者が携帯電話を投げつけ、被害者の車のドアに傷をつけたと報道されています。
物に傷をつける行為は損壊にあたりますので、実際に容疑者が携帯電話を投げつけて被害者の車のドアに傷をつけたのであれば、器物損壊罪が成立する可能性があります。

器物損壊罪と親告罪

器物損壊罪親告罪(刑法第264条)ですので、告訴がなければ起訴することはできない犯罪です。
ですので、告訴を取り下げてもらうことができれば、起訴されることはなく、刑罰を科されたり前科が付くことを避けれますし、欠格事由による懲戒免職を避けることができます。

ですが、加害者自らが告訴を取り下げてほしいと被害者に求めても、危害を加えてきた相手と直接連絡を取りたくないと思われる被害者も多いですし、被害者に接触することで証拠隠滅を疑われてしまう可能性が高いです。
ですので、告訴取り下げなどの示談交渉は弁護士にお任せすることをおすすめします。
弁護士が加害者に代わって、謝罪と賠償の申し入れをすることで、円滑に示談を締結できる可能性があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件に精通した弁護士事務所です。
器物損壊罪でお困りの方、欠格事由を避けたい方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

【事例紹介】商業施設内の女性用トイレに入り個室ドアを開け閉めしたとして逮捕された事例

2024-06-19

【事例紹介】商業施設内の女性用トイレに入り個室ドアを開け閉めしたとして逮捕された事例

立ち入り禁止

商業施設内の女性用トイレに侵入したとして、建造物侵入罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

正当な理由なく女性用トイレの中に入ったとして71歳のアルバイト従業員の男が建造物侵入の容疑で17日逮捕されました。
(中略)
草津警察署によりますと、男は(中略)、滋賀県草津市内の商業施設内にある女性用トイレに正当な理由なく入った建造物侵入の疑いがもたれています。
商業施設の関係者から警察に「女性用トイレの中で個室トイレのドアを開けたり閉めたりする男性がいる」との通報があったもので、警察が防犯カメラや聞き取りなどの捜査を行い容疑者を特定、17日逮捕しました。
(後略)
(6月18日 チューリップテレビ 「“女性用トイレでドアを開けたり閉めたり…” 71歳アルバイトの男を逮捕 建造物侵入の疑い 富山」より地名・警察署名を変更して引用しています。)

建造物侵入罪

刑法第130条
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

建造物侵入罪は簡単に説明すると、建造物に正当な理由や所有者の許可なく侵入すると成立する犯罪です。
建造物は、住居や邸宅を除いた建物を指します。
住居とは人が住んでいる家や宿泊しているホテルの一室など人が現在生活をしている建物のことをいい、邸宅とは空き家や使用されていない別荘など人が住む目的で建てられた建物で人が現在生活をしていない建物を指します。
建造物は上記の住居、邸宅を除いた建物ですので、お店や学校などが建造物に該当します。

今回の事例では、容疑者の男性が商業施設内の女性用トイレに正当な理由なく侵入したとされています。
商業施設内のトイレは商業施設利用者であれば誰でも使用できそうですが、男性が女性用トイレに侵入すると罪に問われるのでしょうか。

女性用トイレは人が住むために建てられているわけではありませんので、建造物にあたると考えられます。
また、報道によると、容疑者は女性用トイレの個室ドアを開けたり閉めたりしていていたようで、このドアを開け閉めする行為は女性用トイレに入る正当な理由には当たらないでしょう。
加えて、女性用トイレとして性別を限定している以上、当該女性用トイレは男性の使用を許可していなかったと考えられます。
ですので、実際に容疑者が正当な理由なく女性用トイレに侵入したのであれば、建造物侵入罪が成立する可能性があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス無料法律相談を行っています。
弁護士による示談交渉や検察官への処分交渉によって、不起訴処分など少しでも良い結果を得られるかもしれません。
建造物侵入罪でお困りの方、その他刑事事件でお困りの方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

隣人のタバコの煙に我慢できず、犯罪者だとする内容の手紙を勤務先へ送りつけた事例

2024-06-13

隣人のタバコの煙に我慢できず、犯罪者だとする内容の手紙を勤務先へ送りつけた事例

警察官に取調べを受ける男性

隣人が犯罪者だとする内容の手紙を勤務先などへ送りつけたとして、名誉棄損罪で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

滋賀県草津市内のマンションに住むAさんは隣に住むVさんのタバコの煙に常日頃悩まされていました。
注意してもベランダでタバコを吸うことを辞めないVさんに業を煮やし、「Vさんは会社の金を横領している犯罪者だ」と書いた手紙をVさんの務めている会社や取引先の会社数社に送付し、同じ内容を書いた紙を住んでいるマンションに掲示しました。
その後、Vさんから滋賀県草津警察署に被害届が出され、Aさんは名誉棄損罪の容疑で逮捕されることになりました。
(事例はフィクションです。)

名誉棄損罪

刑法第230条1項
公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。

名誉棄損罪を簡単に説明すると、人の社会的評価を下げるような具体的な内容を不特定多数の人が知ることができるような状態にすると成立する犯罪です。

今回の事例では、AさんがVさんの会社や取引先に「Vさんは会社の金を横領している犯罪者だ」と書いた手紙を送り、同じ内容が書かれた紙をマンションに掲示したようです。
Vさんが会社のお金を横領しているという内容は、本当に犯罪者なのかもしれないと思ってしまうほどに具体的ですし、周囲から犯罪者だと思われることでVさんの社会的評価が下がる可能性がある行為だと思われます。
また、AさんはVさんが勤めている会社や取引先に手紙を送っていますし、同じ内容が書かれた紙をマンションに掲示していますので、不特定多数の人が目にすることができる状態であったといえそうです。
ですので、今回の事例では、Aさんに名誉棄損罪が成立する可能性があります。

名誉棄損罪と親告罪

名誉棄損罪親告罪です。(刑法第232条1項)
親告罪では告訴がなければ起訴されませんので、告訴を取り下げてもらえた場合には、名誉棄損罪で有罪になり刑罰を科されることや前科が付くことはありません。

被害者に謝罪と賠償を行うことで、告訴を取り下げてもらえる可能性があります。
だからといって、加害者が直接被害者に謝罪と賠償の申し入れを行うことは、あまりお勧めできません。
加害者が直接被害者に連絡を取ることで、証拠隠滅を疑われるおそれがありますし、更なるトラブルに発展するおそれがあります。
こういった事態を避けるためにも、謝罪や賠償の申し入れなどの示談交渉は弁護士を介して行うことをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス無料法律相談を行っています。
名誉棄損罪で捜査を受けている方、逮捕された方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

【事例紹介】背中を果物ナイフで刺したとして殺人未遂罪で逮捕された事例

2024-06-07

【事例紹介】背中を果物ナイフで刺したとして殺人未遂罪で逮捕された事例

ナイフを持つ人

果物ナイフで背中を刺したとして殺人未遂罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

滋賀県警彦根署は4日、殺人未遂の疑いで、いずれも自称の滋賀県彦根市、無職の女(27)を逮捕した。
 逮捕容疑は(中略)、同市の女性(71)宅の前で、女性の背中を果物ナイフで刺して殺害しようとした疑い。
同署によると、女性は意識があり、軽傷。(後略)
(6月4日 京都新聞 「71歳女性の背中刺し、殺害しようとした疑い 27歳女逮捕 被害者自宅前で犯行」より引用)

殺人未遂罪

刑法第199条
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。

殺人罪とは簡単に説明すると、殺す意思をもって人を殺すと成立する犯罪です。
今回の事例の容疑である殺人未遂罪殺人罪にあたる行為はしたが結果が発生しなかった、つまり、人が死ななかった場合に成立します。

殺人罪殺人未遂罪が成立するためには、人を殺す意思が必要になります。
ですが、犯行当時、殺す意思があったかどうかは、加害者しか知りようがありません。
ですので、加害者の供述だけで判断するのではなく、凶器の有無や危害を加えられた場所などから総合的に判断して、人が死んでしまうような危険な行為であった場合には、殺す意思があったとして、殺人罪殺人未遂罪が成立します。

今回の事例では、被害者の背中を果物ナイフで刺したとして殺人未遂罪の疑いで逮捕されたと報道されています。
果物ナイフで背中を刺された場合、臓器の損傷や出血多量などで死亡する可能性がありますから、殺す意思があったと判断される可能性があります。
ですので、実際に容疑者が被害者の背中を果物ナイフで刺したのであれば、殺人未遂罪が成立する可能性があります。

殺人未遂罪と傷害罪

繰り返しになりますが、殺人罪殺人未遂罪が成立するためには、殺す意思があったかどうかが重要になります。
ですので、殺す意思がなかったと判断される場合には、殺人罪殺人未遂罪は成立せず、傷害致死罪傷害罪が成立する可能性があります。

刑法第204条
人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

刑法第205条
身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、三年以上の有期懲役に処する。

刑法第204条では傷害罪を、刑法第205条では傷害致死罪を規定しています。
死刑又は無期若しくは5年以上の懲役である殺人罪と比べると、圧倒的に傷害罪傷害致死罪の方が科される刑罰が軽く規定されています。

殺すつもりは全くなかったのに、殺人罪殺人未遂罪の容疑をかけられる場合があるかもしれません。
殺人罪殺人未遂罪傷害致死罪傷害罪では科される刑罰の重さが変わってくる場合がありますから、殺人罪殺人未遂罪での起訴を防ぐ弁護活動が重要になってくる可能性が高いです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス無料法律相談を行っています。
刑事事件に精通した弁護士に相談をすることで、少しでも良い結果を得られる可能性があります。
殺人罪殺人未遂罪などでお困りの方は、お気軽に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

【事例紹介】SNSで女性になりすまし、150万円を脅し取ったとして逮捕された事例

2024-05-30

【事例紹介】SNSで女性になりすまし、150万円を脅し取ったとして逮捕された事例

お金、手錠、ガベル

恐喝罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

滋賀県警近江八幡署などは27日、恐喝の疑いで、住所不定、無職の男(29)を再逮捕した。
再逮捕容疑は(中略)、SNS(交流サイト)で架空の女性になりすまし、知人の男性(29)と裸の写真を送り合う約束をし、男性に「用意しな、150」「警察に言う」とメッセージを送り、150万円を脅し取った疑い。
(後略)
(5月27日 京都新聞 「架空の女性になりすまし裸の写真を送り合う約束 150万円「用意しな」恐喝疑いの男を再逮捕」より引用)

恐喝罪

刑法第249条1項
人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

恐喝罪は簡単に説明すると、相手を怖がらせる程度の暴行や脅迫を加え、相手からお金などの財物を受け取ると成立します。
暴行や脅迫が抵抗を困難にさせる程度のものであった場合には、恐喝罪ではなく強盗罪が成立します。

今回の事例では、容疑者はSNSで架空の女性になりすまして知人の男性と裸の写真を送り合う約束をし「警察に言う」などとメッセージを送って、150万円を脅し取ったと報道されています。
裸の写真を送り合う約束をした相手から「用意しな、150」「警察に言う」などと脅されれば、お金を払わないと警察に捕まって今まで通りの生活を送れないのではないかなどと恐怖を感じてもおかしくはない状況だと思います。
また、そういった内容のメッセージを送られただけであれば抵抗することが困難な程度であったとはいえないのではないかと思われます。
ですので、実際に容疑者が被害者を脅して150万円を受け取ったのであれば、容疑者に恐喝罪が成立する可能性があります。

恐喝罪で逮捕されたら

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では初回接見サービスを行っています。
弁護士が接見し、取調べなどのアドバイスを行うことで、少しでも良い結果を得られる可能性があります。

また、弁護士が勾留請求に対する意見書を検察官や裁判官へ提出することで、勾留されることなく釈放を認めてもらえる場合があります。
この意見書勾留が判断されるまでの間に提出する必要があります。
勾留逮捕後72時間以内に判断されますので、早期釈放を求める場合には、できる限り早い段階で弁護士に相談をすることが重要になります。

恐喝罪などの刑事事件でご家族が逮捕された方は、お早めに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回接見サービスのご予約は、0120ー631ー881で受け付けております。

【事例紹介】16歳未満だと知りながら性行し不同意性交等罪の容疑で逮捕された事例

2024-05-23

【事例紹介】16歳未満だと知りながら性行し不同意性交等罪の容疑で逮捕された事例

逮捕

16歳未満だと知りながら性交したとして不同意性交等罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

滋賀県警大津署は14日、不同意性交の疑いで、滋賀県大津市の会社役員の男(35)を逮捕した。
逮捕容疑は(中略)、大津市内で知人の10代女性に対し、16歳未満であることを知りながら性交した疑い。容疑を認めているという。
(5月14日 京都新聞 「知人の10代女性に不同意性交疑い、会社役員の男逮捕」より引用)

不同意性交等罪

刑法第177条
1項 前条第一項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛こう門性交、口腔くう性交又は膣ちつ若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第百七十九条第二項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、五年以上の有期拘禁刑に処する。
(2項省略)
3項 十六歳未満の者に対し、性交等をした者(当該十六歳未満の者が十三歳以上である場合については、その者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第一項と同様とする。

刑法第177条では不同意性交等罪を規定しています。
不同意性交等罪は簡単に説明すると、同意を得ずに性交等を行った場合に成立する犯罪です。
ですが、刑法第177条3項が規定するように、たとえ同意を得ていたとしても、相手の年齢が16歳未満である場合には不同意性交等罪が成立する可能性があります。

相手の年齢が13歳未満である場合には、同意の有無や加害者の年齢にかかわらず、不同意性交等罪が成立します。
また、相手の年齢が13歳以上16歳未満である場合に、加害者が5歳以上年上である場合には、同意の有無にかかわらず、不同意性交等罪が成立します。

今回の事例では、被害者の年齢が16歳未満だと知りながら性交したと報道されています。
容疑者の年齢は35歳であり5歳以上年が離れていますので、実際に性行為を行ったのであれば、性行為に対して同意があったとしても、容疑者に不同意性交等罪が成立する可能性があります。

不同意性交等罪の容疑者になったら

昨年の刑法改正により、性行為をした相手が16歳未満であり、加害者が5歳以上年上である場合には、性行為の同意を得ていたとしても不同意性交等罪の罪に問われるようになりました。
不同意性交等罪の法定刑は5年以上の有期拘禁刑ですので、罰金刑では済みません。
また、執行猶予3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金の言渡しを受けた場合でなければ付けられません(刑法第25条1項)ので、5年以上の有期拘禁刑を科される不同意性交等罪執行猶予付き判決を獲得することは、かなり厳しいといえます。

だからといって必ずしも執行猶予付き判決を獲得できないわけではありません。
情状酌量により刑が減刑されれば、執行猶予付き判決を獲得できる可能性があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、性犯罪など刑事事件に精通した法律事務所です。
経験豊富な弁護士による示談交渉取調べ対策などの弁護活動により、執行猶予付き判決を獲得できるかもしれません。
不同意性交等罪などの容疑で逮捕された方や捜査を受けている方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

【事例紹介】店内でおにぎりを食べて保安員にけがをさせ強盗致傷罪で逮捕された事例②

2024-05-15

【事例紹介】店内でおにぎりを食べて保安員にけがをさせ強盗致傷罪で逮捕された事例②

警察官に取調べを受ける男性

前回のコラムに引き続き、店内で代金を払わずにおにぎりを食べて保安員にけがを負わせたとして強盗致傷罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

おにぎりを万引した後、保安員に暴行しけがをさせたとして、滋賀県警守山署は2日、強盗致傷の疑いで、滋賀県野洲市(中略)の男(73)を逮捕した。
逮捕容疑は、(中略)滋賀県守山市の農産物直売店でおにぎり1パック(販売価格270円)を盗み、駐車場で保安員の男性(71)の胸ぐらをつかんで引き倒すなどの暴行を加え、首に軽傷を負わせた疑い。
同署によると、「他の人もいたので後から払うつもりだった」などと容疑を否認しているという。男が店内でおにぎりを食べ、そのまま店を出たところを男性が呼び止めたという。
(5月2日 京都新聞 「店内で万引したおにぎり食べ、保安員の胸ぐらつかんで引き倒す 容疑の73歳歯科医師を逮捕」より引用)

強盗致傷罪の容疑で逮捕

前回のコラムでは、万引きを行うと窃盗罪が成立する可能性が非常に高いと解説しました。
今回の事例では、容疑者はおにぎりを万引きをしたと報道されています。
万引きであれば窃盗罪が成立すると思われるのですが、なぜ強盗致傷罪の容疑で逮捕されているのでしょうか。

事後強盗罪

刑法第238条
窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。

事後強盗罪とは、簡単に説明すると、窃盗犯が盗んだ物を取り返されたり、逮捕されることなどを防ぐために、追いかけてきた人などに対して暴行や脅迫を行った場合には、事後強盗罪が成立します。
また、暴行や脅迫は強盗罪が規定するような、社会一般的に抵抗することが難しいと思われる程度の暴行や脅迫である必要があります。

今回の事例では、容疑者は万引き後に店を出たところを保安員に呼び止められ、呼び止めた保安員の胸ぐらを掴んで引き倒したと報道されています。
胸ぐらを掴む行為や引き倒す行為は、暴行にあたります。
また、いきなり胸ぐらを掴まれて引き倒されれば、抵抗することは困難だと思われますから、今回の事例では事後強盗罪が成立する可能性があります。

事後強盗罪と強盗致傷罪

刑法第240条
強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。

強盗致傷罪は大まかに説明すると、強盗犯が人にけがを負わせた場合に成立します。
事後強盗罪強盗罪として扱われますので、人にけがを負わせると強盗致傷罪が成立します。
今回の事例では事後強盗罪が成立するおそれがあり、容疑者は保安員にけがを負わせたと報道されていますので、容疑者に強盗致傷罪が成立する可能性があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス無料法律相談を行っています。
強盗致傷罪では有罪になると、無期又は6年以上の懲役が科されます。
刑事事件に精通した弁護士による弁護活動で、科される量刑を少しでも減らしたり、強盗致傷罪ではなく窃盗罪での起訴を目指せるかもしれません。
強盗致傷罪事後強盗罪窃盗罪でお困りの方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

【事例紹介】店内でおにぎりを食べて保安員にけがをさせ強盗致傷罪で逮捕された事例①

2024-05-09

【事例紹介】店内でおにぎりを食べて保安員にけがをさせ強盗致傷罪で逮捕された事例①

警察官に取調べを受ける男性

店内で代金を払わずにおにぎりを食べて保安員にけがを負わせたとして強盗致傷罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

おにぎりを万引した後、保安員に暴行しけがをさせたとして、滋賀県警守山署は2日、強盗致傷の疑いで、滋賀県野洲市(中略)の男(73)を逮捕した。
逮捕容疑は、(中略)滋賀県守山市の農産物直売店でおにぎり1パック(販売価格270円)を盗み、駐車場で保安員の男性(71)の胸ぐらをつかんで引き倒すなどの暴行を加え、首に軽傷を負わせた疑い。
同署によると、「他の人もいたので後から払うつもりだった」などと容疑を否認しているという。男が店内でおにぎりを食べ、そのまま店を出たところを男性が呼び止めたという。
(5月2日 京都新聞 「店内で万引したおにぎり食べ、保安員の胸ぐらつかんで引き倒す 容疑の73歳歯科医師を逮捕」より引用)

万引きと窃盗罪

今回の事例では、容疑者がおにぎりを万引きしたと報道されています。
万引きとはどのような犯罪なのでしょうか。

お店などで商品の代金を支払わずに盗ることを万引きといいます。
万引きをすると窃盗罪が成立すると書かれている啓発ポスターをお店などで見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。
実際に、万引きをした場合には窃盗罪が成立する可能性が高いです。

刑法第235条
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

窃盗罪は簡単に説明すると、人の物を持ち主の許可なく自分の物にしたり、他人の物にしたりすると成立する犯罪です。
万引きでは、お店の持ち物である商品をお店の許可なく自分の物にしたり、他人の物にしたりするわけですから、窃盗罪が成立する可能性が非常に高いといえます。

万引きと前科

万引きは犯行の手軽さから、罪が軽い犯罪とイメージされる方もいらっしゃるかもしれませんが、窃盗罪で有罪になると10年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科されますので、決して罪の軽い犯罪だとはいえません。
また、罰金刑で済んだとしても前科は付きますので、現在の生活や将来に悪影響を及ぼしてしまう可能性が考えられます。
また、執行猶予付き判決を獲得した場合であっても、有罪であることには変わりませんので、前科は付くことになります。

弁護士は検察官に対して処分交渉をすることができます。
刑事事件では不起訴処分を獲得することで、刑事罰が科されることを避けることができます。
不起訴処分では刑事罰を科されませんので、当然、前科も付きません。
弁護士による処分交渉によって不起訴処分を獲得できる場合がありますので、万引きなどでお困りの方は、一度、弁護士に相談をしてみることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、無料法律相談を行っています。
万引きなどの刑事事件で捜査を受けている方は、お気軽に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

コンビニで万引きをして後日滋賀県大津警察署から呼び出しを受けた事例

2024-05-02

コンビニで万引きをして後日滋賀県大津警察署から呼び出しを受けた事例

商品を盗む男性

万引きをした大学生が警察署から呼び出しを受けた事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

大学3回生であるAさんは、滋賀県大津市にあるコンビニで買い物をしていました。
レジに行く前にカバンから財布を取りだそうとしたAさんは財布を家に忘れてきてしまったことに気づきました。
家に取りに帰るのを面倒に思ったAさんは近くに人がいないことを確認してから商品をカバンに入れ、代金を支払うことなく家に持ち帰りました。
1か月後、Aさんの下に滋賀県大津警察署から「明日、滋賀県大津警察署に来て話を聞かせてほしい」と連絡がありました。
(事例はフィクションです。)

万引きと窃盗罪

お店で商品の代金を払わずに持ち帰ることを万引きといいます。
万引き罪というものは存在せず、万引きをすると多くの場合は窃盗罪が成立することになります。

窃盗罪は刑法第235条で、「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」と規定されています。
窃盗罪は簡単に説明すると、持ち主の許可なく自分の物にしたり、第三者の物にすると成立する犯罪です。
万引きでは、お店の所有物である商品をお店の許可なく自分の物にするわけですから、窃盗罪が成立する可能性があります。

窃盗罪と前科

今回の事例のAさんは大学3回生であり、1年後に就職活動を控えています。
万引きをしたことは事実であり、反省しているものの、これからの将来に悪影響を及ぼすのではないかとAさんは不安なようです。
どうにか前科がつくことを回避する方法はないのでしょうか。

弁護士は検察官に対して処分交渉を行うことができます。
弁護士が検察官に対して有利な事情を主張し、不起訴処分を求めることで、不起訴処分を得られるかもしれません。
不起訴処分は起訴をしない処分ですので、刑罰を科されることはありませんし、前科が付くこともありません。

また、弁護士が被害者との間に入ることで、謝罪や賠償、示談などを受けてもらえる可能性があります。
きちんと謝罪と賠償を行い示談を締結することで、不起訴処分の獲得につながる場合があります。
一度示談などを断られた場合であっても、再度弁護士が交渉することによって示談が締結できる場合がありますから、示談交渉などを考えている場合には、一度弁護士に相談をすることをおすすめします。

加えて、Aさんは話しを聞きたいと滋賀県大津警察署の警察官から言われていますので、翌日に取調べが行われることになるでしょう。
初めての取調べであれば、どういった内容を聞かれるのかわからず、不安になると思います。
事前に弁護士に相談をすることで、取調べ対策を行えますから、取調べを受ける際は事前に弁護士に相談をすることが望ましいといえます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、無料法律相談を行っています。
万引きなどの窃盗事件でお困りの方、警察署から呼び出しを受けている方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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