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少年事件を弁護士に無料相談

2021-01-09

少年事件を弁護士に無料相談

少年事件弁護士に無料相談するケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

主婦のBさんは、滋賀県米原市に住んでいます。
ある日、Bさんの自宅に滋賀県米原警察署から電話がありました。
Bさんが警察官の話を聞いたところ、Bさんの息子で高校1年生のAさんが痴漢事件を起こして滋賀県米原警察署に逮捕されているとのことでした。
Bさんは驚き、何かしなければと考えましたが、少年事件の手続も自分が何ができるのかも分からず困ってしまいました。
そこでBさんは夫と一緒に滋賀県の少年事件に対応している弁護士に相談し、少年事件の流れや手続き、自分たちができることについて詳しく聞いてみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・そもそも少年事件とは?

少年事件とは、20歳に満たない者が犯罪をした事件のことや、その少年が犯罪をする可能性があると判断されて事件化したものをいいます。
少年事件では、多くの場合、捜査機関による捜査の後、家庭裁判所での調査を経て審判が開かれます。
その審判では、少年の更生にとってどういった処分が適切であるかを決めることになります。

少年法では、審判に付する少年=少年事件で当事者となる少年ががどのような少年なのか、その年齢や環境によって決めています。

①犯罪少年
犯罪をしてしまった14歳以上の少年のことを指します。
少年法第3条第1項第1号に定められた「罪を犯した少年」のことです。
今回のAさんは高校1年生であり、痴漢事件を起こした容疑をかけられていますから、Aさんの区分としてはこの「犯罪少年」となるでしょう。

②触法少年
犯罪となる行為をしてしまった14歳未満の少年のことを指します。
少年法第3条第1項第2号に定められた、「14歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年」のことです。
刑法では刑事責任を問える年齢を14歳以上としているため(刑法第41条)、14歳未満の少年を分けているのです。

③虞犯(ぐ犯)少年
特定の事由に当てはまり、さらに少年の性格や環境に照らした時、将来罪を犯したり刑罰法令に触れる行為をするおそれ(虞)のあると判断された少年のことを指します。
特定の事由とは、少年法第3条第1項第3号イ・ロ・ハ・ニにある、「保護者の正当な監督に服しない性癖のあること」、「正当の理由がなく家庭に寄り附かないこと」、「犯罪性のある人若しくは不道徳な人と交際し、又はいかがわしい場所に出入すること」、「自己又は他人の徳性を害する行為をする性癖のあること」とされています。
つまり、この虞犯少年は、まだ犯罪行為をしていないにもかかわらず少年事件の当事者となることになります。

このうち、少年事件の検挙人員として多数を占めるのは、今回のAさんの事例も当てはまる①の犯罪少年です。
では、①に当てはまる少年事件を起こしてしまった場合、どのような流れをたどることになるのでしょうか。

・少年事件の流れ

14歳以上の少年が少年事件を起こして警察に検挙された場合、警察から検察庁へと少年事件が送致され、その後、原則すべての少年事件は家庭裁判所へ送致されます(全件送致主義)。
家庭裁判所では、調査官と呼ばれる専門家が少年・保護者・参考人等と面談を行い、その少年事件の非行事実や審判条件について調査をし、どのような処分が有効・適切かを調査します。
その後、審判が開かれ、少年の処分が決まります。
もっとも、調査の結果、少年の更生にとってすでに十分な環境が整えられていると判断されれば、審判を開始せずに調査のみで手続きを終えることもあります(審判不開始)。

少年の処分としては、保護処分(少年院送致、保護観察処分など)、検察官送致(いわゆる「逆送」)、不処分などが挙げられます。
これらは少年の要保護性(保護する必要性がどれほどあるのか)によって決められます。

少年事件で特に重視されるのは、少年の更生です。
家庭裁判所で行われる調査は、捜査機関が行う事件の捜査とは異なり、事件その物の調査というよりも少年の更生のための調査です。
事件を起こしてしまった原因や、再犯防止のために必要なことなど、様々なことが専門的に調査されることになります。
そのために、成人の刑事事件にはない手続きである、少年が鑑別所に入って調査を受ける措置(観護措置)があったりします。
成人の刑事事件と根本から異なるため、少年事件については少年事件に詳しい弁護士に話を聞いて理解していくことが大切と言えるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、成人の刑事事件だけではなく、少年事件についても取り扱っております。
滋賀県の少年事件にお悩みの際は、お気軽にご相談ください。

年末年始の現行犯逮捕にも対応

2021-01-02

年末年始の現行犯逮捕にも対応

年末年始現行犯逮捕に対応する弁護士について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

滋賀県彦根市に住んでいるAさんは、滋賀県彦根市内を走るバス内で痴漢行為をし、その場で現行犯逮捕されてしまいました。
現行犯逮捕された後、滋賀県彦根警察署の警察官に引き渡されたAさんは、そのまま滋賀県彦根警察署に留置されることとなりました。
逮捕の知らせを受けたAさんの両親は、Aさんの逮捕弁護士に相談したいと思いましたが、Aさんが逮捕されたのが年末年始だったため、相談できる弁護士事務所が見つからずに困っています。
そこでAさんの両親は、年末年始でも接見に対応している刑事事件に強い弁護士をインターネットで探すと、Aさんのもとへ接見に行ってもらうよう依頼することにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・痴漢事件

今回の事例のAさんが起こしたバス内での痴漢事件は、多くの場合痴漢事件の起こった都道府県で定められている迷惑防止条例違反という犯罪になります。
滋賀県にも、「滋賀県迷惑行為等防止条例」という条例が定められています。

滋賀県迷惑防止条例第3条第1項
何人も、公共の場所または公共の乗物において、みだりに人を著しく羞恥させ、または人に不安もしくは嫌悪を覚えさせるような次に掲げる行為をしてはならない。
第1号 直接または衣服その他の身に着ける物(以下「衣服等」という。)の上から人の身体に触れること。

滋賀県迷惑防止条例第11条第1項
次の各号のいずれかに該当する者は、6月以下の懲役または50万円以下の罰金に処する。
第1号 第3条の規定に違反した者

痴漢行為をする際に暴行や脅迫を用いていた場合には、刑法の強制わいせつ罪が適用される可能性も出てきますが、バス内の痴漢事件ではその多くがこのような迷惑防止条例違反になると考えられます。

・年末年始でも逮捕はされる

上記事例のAさんは、現行犯逮捕されて滋賀県彦根警察署に留置されてしまっています。
そして、Aさんが逮捕されたのは年末年始の時期だったようです。
このように、逮捕は土日祝日、年末年始といった時期に関わらず突然やってきます。

今回のAさんの事例のような現行犯逮捕は犯行の現場で行われるため、もちろん逮捕を事前に予測することはできません。
さらに、通常逮捕であっても、逮捕には逃走や証拠隠滅を防ぐという目的もあるため、警察が逮捕予定日を事前に教えてくれるということは考えにくいですし、いざ逮捕するとなった時にも待ってもらうことはできません。
被疑者に逮捕する予定であると知られてしまえば、当然逮捕までに逃亡や証拠隠滅のリスクが考えられるからです。
ですから、一般的に逮捕は予告なく突然行われることが多く、土日祝日といった休日であろうと、年末年始のような時期であろうと、深夜早朝であろうと逮捕されてしまうのです。

しかし、今回のAさんのように年末年始に逮捕されてしまった場合、弁護士に相談したくても法律事務所の営業時間外で相談や問い合わせができない、ということも少なくありません。
そんな時こそ、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士までご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、年末年始でも弁護士による初回無料法律相談や初回接見サービスを受け付けています。
お問い合わせ用フリーダイヤル0120-631-881では、24時間365日いつでも専門スタッフが弊所のサービスをご案内していますので、突然の逮捕にも迅速に対応することができます。
滋賀県内の刑事事件や、年末年始の逮捕にお困りの際は、まずは弊所弁護士までご相談下さい。

公然わいせつ事件の逮捕に対応

2020-12-26

公然わいせつ事件の逮捕に対応

公然わいせつ事件逮捕への対応について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

滋賀県彦根市に住む会社員のAさんは、仕事などでストレスがたまり、滋賀県彦根市内の路上で通行人Wさんに向けて自身の下半身を露出する、いわゆる露出狂のような行為をしてしまいました。
Wさんの通報により滋賀県彦根警察署の警察官が駆け付け、Aさんは公然わいせつ罪の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんの逮捕の知らせを受けたAさんの両親は、ひとまず事情を知りたいと滋賀県彦根警察署に行きましたが、Aさんに会うことはかないませんでした。
そこでAさんの両親は、滋賀県逮捕に対応している弁護士に接見を依頼すると、公然わいせつ事件への対応についても相談することにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・公然わいせつ罪

公然わいせつ罪は、刑法第174条に定められている犯罪です。
今回のAさんのようないわゆる露出狂のような行為は、多くの場合公然わいせつ罪となります。

刑法第174条(公然わいせつ罪)
公然とわいせつな行為をした者は、6月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

公然わいせつ罪の言う「公然と」とは、不特定又は多数の人が認識しうる状態をいい、実際に認識される必要はありません。
つまり、例えば普段は人通りの多い道路でわいせつな行為をしたがたまたまその時に通行人がいなかったために誰もわいせつ行為を目撃しなかった、という場合でも公然わいせつ罪は成立することになります。
普段は人通りの多い道路であれば、そこは不特定又は多数の人が認識しうる状態であるといえるためです。
もっとも、目撃者が全くいないのであれば、刑事事件化するきっかけがないと考えられます。
ただし、防犯カメラの映像等から捜査が始まる可能性もあるため、たとえ人がいなくとも公然わいせつ罪にあたりうる行為は避けるべきでしょう。

そして、公然わいせつ罪の「わいせつな行為」とは、行為者又はその他の者の性欲を刺激興奮又は満足させる動作であって、普通人の正常な羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するものを言うとされています。
いわゆる露出狂のように、相手に自分の下半身を見せつけるような行為は、一般的に相手の羞恥心を害する
ものであると考えられます。
ですから、今回のAさんの行為も公然わいせつ罪の「わいせつな行為」であるといえるでしょう。

こうしたことから、今回のAさんには公然わいせつ罪が成立すると考えられるのです。

・公然わいせつ事件の弁護活動

実は、法律上公然わいせつ罪には被害者が存在しないとされています。
公然わいせつ罪は社会の秩序を守るための犯罪とされているため、あえて被害者をあげるのであれば乱された社会の秩序ということになるのです。
ですから、本来公然わいせつ事件では示談をして被害者と当事者同士で解決するということはできないと考えられるのです。

しかし、公然わいせつ事件では、今回の事例のWさんのように、公然わいせつ行為を目撃したことで実質的に被害を受けた人も存在します。
そのため、Wさんのような立ち位置の人へ被害弁償をし謝罪するという活動が考えられます。

また、Aさんのようにストレスで公然わいせつ行為をしてしまった場合、今後再犯を繰り返さないためにストレスの発散法等を見直すことで再犯防止策を立てることも重要です。
カウンセリングなどで専門家の力を借りることも有効な手段の1つでしょう。
弁護士と相談しながら考えていくことが重要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、公然わいせつ事件のご相談・ご依頼も受け付けています。
まずはお気軽に、お問い合わせ用フリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。

覚醒剤所持事件を早めに弁護士相談

2020-12-19

覚醒剤所持事件を早めに弁護士相談

覚醒剤所持事件を早めに弁護士へ相談するメリットについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

Aさんは、滋賀県東近江市に住んでいる会社員の男性です。
覚醒剤に前々から興味があったAさんは、滋賀県東近江市覚醒剤を売ってくれる売人をSNSで見つけると、その売人を通じて覚醒剤を購入していました。
しかし、ある日Aさんは、その売人が逮捕されたという話を耳にしました。
Aさんは、売人から覚醒剤を買っていた自分が次に逮捕されるのではないかと不安に思い、滋賀県刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。
そして、万が一の時はすぐに対応してもらえるように弁護士に依頼し、妻にもその旨を伝えました。
その次の週、Aさんは滋賀県東近江警察署に、覚醒剤取締法違反の容疑で逮捕されましたが、すぐに弁護士に接見に来てもらうことができました。
(※この事例はフィクションです。)

・覚醒剤所持

今回の事例のAさんは覚醒剤の所持だけではなく使用もしているようですが、覚醒剤はたとえ使用していなくとも、持っているだけで犯罪となる違法薬物です。
覚醒剤取締法では、以下のようにして覚醒剤の所持行為を禁止しています。

覚醒剤取締法第41条の2
第1項 覚醒剤を、みだりに、所持し、譲り渡し、又は譲り受けた者(第42条第5号に該当する者を除く。)は、10年以下の懲役に処する。
第2項 営利の目的で前項の罪を犯した者は、1年以上の有期懲役に処し、又は情状により1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金に処する。
第3項 前二項の未遂罪は、罰する。

所持しているだけでも覚醒剤取締法違反となってしまいますから、「使わなければ大丈夫」という考えは通用しません。
法定刑も懲役刑のみの規定=起訴されれば必ず公開の法廷に立つことになり、有罪になった場合には執行猶予が付かなければ刑務所に行くことになるという重い犯罪ですので、安易に覚醒剤に手を出さないようにしましょう。

・弁護士へのご相談はお早めに

上記事例のAさんは、逮捕前に弁護士に相談・依頼をしたことで、逮捕されてすぐに弁護士に接見に来てもらうことができました。
このように、弁護士への相談は早いに越したことはありません。

そもそも、逮捕が前もって知らされることはごく稀なことです。
現行犯逮捕や緊急逮捕といった犯行の現場やそのすぐ後でなされる逮捕はもちろんのこと、逮捕状を持ってこられる通常逮捕でも、基本的には何の連絡もなしにやってきます。
そうなれば、逮捕された本人がなぜ逮捕されたのか、これからどういう対処をすべきかを周りに伝える間もなく警察署へ連れていかれてしまいますし、残された家族もどこに相談していいのかも分かりませんから、どうしても対応が後手に回ってしまいます。
しかし、前もって弁護士に相談しておいたり、家族に逮捕時に連絡する弁護士を伝えておけば、早急に対応することができます。

逮捕後の弁護士の接見を取調べ前に行うことができれば、取調べに対する助言ももらえます。
弁護士のアドバイスがあることによって、誤って自分の不利な供述をしてしまったり、誘導に乗って不本意な自白をしてしまったりということも防止できます。

さらに、弁護士への弁護活動の依頼が済んでいれば、身柄解放活動への取り掛かりも迅速に行うことができます。
逮捕や勾留といった身体拘束にはその切り替わり等に時間制限があるため、釈放を求める活動をする機会もタイミングよく行わなければ釈放を求める機会を失ってしまう可能性もあります。
早めに弁護士に相談しておくことで、釈放を求める機会をフルに生かして活動を行っていくことが期待できます。
これは今回のAさんの覚醒剤取締法違反事件だけに限った話ではありません。
刑事事件全般に言えることなのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回無料法律相談や初回接見サービスの受付を24時間体制で行っています。
逮捕はいつなされるか分かりません。
覚醒剤所持事件などで逮捕されるかもしれないと不安な方は、まずは弊所の弁護士までご相談ください。

傷害罪・傷害致死罪と殺人罪②

2020-12-12

傷害罪・傷害致死罪と殺人罪②

傷害罪傷害致死罪殺人罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

Aさんは、滋賀県近江八幡市にある会社に勤める会社員です。
ある日、同僚のVさんと喧嘩になり、Vさんの顔面を殴ったり、倒れ込んだVさんの腹部を蹴りつけたりといった暴行を加えました。
目撃した人が救急車を呼び通報したことでVさんは病院に搬送されましたが、Vさんは搬送先の病院で息を引き取りました。
Aさんは、通報によって駆け付けた滋賀県近江八幡警察署の警察官に傷害罪の容疑で逮捕されました。
Aさんの家族は、警察官から「今後傷害致死罪殺人罪の容疑に切り替わる可能性がある」という旨の話を聞いて不安になり、滋賀県刑事事件や逮捕に対応している弁護士に相談することにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・傷害致死罪と殺人罪

前回の記事では傷害罪傷害致死罪の関係を見ていきましたが、今回の記事では傷害致死罪殺人罪の関係を見ていきましょう。
まずは傷害致死罪の条文をもう一度見てみましょう。

刑法第205条(傷害致死罪)
身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、3年以上の有期懲役に処する。

傷害致死罪は、人の身体を傷害したことで結果的に人を死なせてしまった場合に成立する犯罪であり、人を傷害した場合に人を死なせてしまったのであれば傷害致死罪が、人に傷害を与えたのみであれば傷害罪が成立することとなるのは前回の記事で確認した通りです。
すなわち、傷害致死罪が成立するのは、「人を暴行する」もしくは「人に怪我をさせる」といった認識・認容=故意のあった場合であるということになります。

対して、殺人罪の条文は以下のようになっています。

刑法第199条(殺人罪)
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。

殺人罪は「人を殺」すことで成立しますが、この際、殺人罪の故意、すなわち、人を死なせることの認識・認容がなければ殺人罪は成立しません。
簡単に言えば、わざと人を殺すつもりで人を死なせてしまったり、相手が死んでしまってもよいと認識しながら人を死なせてしまったりすることで殺人罪が成立するのです。
つまり、殺すつもりがなく相手を死なせてしまえば傷害致死罪、殺すつもりで相手を死なせてしまえば殺人罪となる=故意によって成立する犯罪が異なるということになるのです。

ここで注意しなければならないのは、故意というのは内心の問題であるものの、被疑者・被告人本人の供述だけでその有無を判断されるわけではないということです。
凶器の有無、暴行等を加えた場所、事件の起こった経緯や事件前後の事情など、様々な事情と供述を考慮して成立する犯罪が傷害致死罪なのか殺人罪なのかが判断されます。
例えば、腹や胸といった急所を包丁などの凶器を用いて何回も刺しているようなケースでは、殺意=殺人罪の故意があったと推定できるでしょう。

故意の違いで成立する犯罪が異なるため、実際は傷害致死罪が成立する事件であっても殺人罪の容疑をかけられて捜査されるということも考えられます。
殺人罪傷害致死罪では刑罰の重さも全く異なりますから、不要に重い刑罰が科されることを防ぐためにも、弁護士と細かく取調べへの対応や見通しの確認をしていくことが求められます。

また、傷害致死罪殺人罪裁判員裁判対象事件となるため、より刑事事件の専門知識が必要となります。裁判員裁判の場合、裁判が開かれるまでにも長く丁寧な準備が必要となるため、弁護士のフォローを受けながら手続きを進めていくことが望ましいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、裁判員裁判の対象となる傷害致死事件殺人事件についてのご相談・ご依頼も受け付けています。
お困りの際は、お気軽に弊所弁護士までご相談ください。

傷害罪・傷害致死罪と殺人罪①

2020-12-05

傷害罪・傷害致死罪と殺人罪①

傷害罪・傷害致死罪殺人罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

Aさんは、滋賀県近江八幡市にある会社に勤める会社員です。
ある日、同僚のVさんと喧嘩になり、Vさんの顔面を殴ったり、倒れ込んだVさんの腹部を蹴りつけたりといった暴行を加えました。
目撃した人が救急車を呼び通報したことでVさんは病院に搬送されましたが、Vさんは搬送先の病院で息を引き取りました。
Aさんは、通報によって駆け付けた滋賀県近江八幡警察署の警察官に傷害罪の容疑で逮捕されました。
Aさんの家族は、警察官から「今後傷害致死罪殺人罪の容疑に切り替わる可能性がある」という旨の話を聞いて不安になり、滋賀県刑事事件や逮捕に対応している弁護士に相談することにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・傷害罪と傷害致死罪

傷害罪は、ご存知の方も多いとおり、大まかにいえば人に怪我をさせた時に成立する犯罪です。

刑法第204条(傷害罪)
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

傷害罪は、以下の条文で規定されている暴行罪の「結果的加重犯」とされています。

刑法第208条(暴行罪)
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

条文を見てお分かりいただけるとおり、暴行罪は人に暴行を加えて相手に傷害を発生させなかった場合に成立する犯罪であり、相手に傷害が発生した場合には傷害罪が成立することになります。
つまり、暴行を加えた結果がどうなるかによって、成立する犯罪が暴行罪か傷害罪かわかれるということになるのです。
そのため、暴行時にたとえ「相手に怪我をさせてやろう」という認識・認容=傷害罪の故意がなくとも、暴行するという認識・認容=暴行罪の故意があれば、傷害罪も成立するとされています。
このように、犯罪行為時に認識・認容していた以上に悪い結果(今回の場合は「傷害」という結果)が起こってしまった時に、その悪い結果についても犯罪に問われるのが「結果的加重犯」です。
ですから、先ほど触れたように、傷害罪は暴行罪の結果的加重犯(暴行時に傷害の結果を予想していなくても傷害罪に問われる)ということになるのです。

では、傷害罪傷害致死罪の関係はどうでしょうか。
傷害致死罪は、以下の条文で刑法に定められています。

刑法第205条(傷害致死罪)
身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、3年以上の有期懲役に処する。

傷害致死罪は、人の身体を傷害したことで人を死なせてしまった場合に成立する犯罪です。
つまり、人を傷害した場合に人を死なせてしまったのであれば傷害致死罪が、人に傷害を与えたのみであれば傷害罪が成立することとなります。
このことから、暴行罪と傷害罪の関係と同様、傷害致死罪傷害罪の結果的加重犯といえます。
すなわち、当初は暴行罪の故意=暴行をするという認識・認容しかなかったとしても、その暴行によって相手が怪我をしてしまい、さらにその怪我によって亡くなってしまえば傷害致死罪が成立するということになるのです。

こうした関係から、傷害致死事件では今回のAさんのように、最初に暴行罪や傷害罪で逮捕され、後々容疑をかけられる罪名が傷害致死罪に切り替わるということもあります。
被害者が亡くなった原因が、暴行行為によって負った傷害であると判断されるまでにタイムラグがあることがあるからです。
ですから、たとえ最初は傷害罪で逮捕されたとしても、傷害致死罪などの罪名に切り替わることも考慮して弁護活動を行っていくことが必要です。
そのためには、刑事事件に精通した弁護士のサポートを受けることが有効でしょう。

刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、傷害事件傷害致死事件についてのご相談・ご依頼も承っています。
滋賀県刑事事件にお困りの際は、遠慮なく弊所弁護士までご相談ください。

危険ドラッグ所持・使用事件で保釈

2020-11-28

危険ドラッグ所持・使用事件で保釈

危険ドラッグ所持・使用事件で保釈を求める弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

滋賀県甲賀市に住んでいる会社員のAさんは、SNSを通じて危険ドラッグを売ってくれる人から危険ドラッグを購入し、定期的に使用・購入を繰り返していました。
しかし、Aさんが危険ドラッグを購入していた先の売人が検挙されたことをきっかけにAさんにも捜査の手が伸び、Aさんは滋賀県甲賀警察署薬機法違反の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんの家族は、Aさんが危険ドラッグを所持・使用していたことで逮捕されたと知り、どうにかAさんの身体拘束を解いてほしいと思いましたが、薬物事件は身体拘束を解くことが難しいとも聞きました。
そこでAさんの家族は、Aさんの身体拘束を解くためにどういった活動が可能なのか、滋賀県刑事事件を取り扱う弁護士に相談してみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・危険ドラッグの所持・使用

危険ドラッグの所持・使用は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」という法律によって規制されています。
この法律は「薬機法」と略して呼ばれることも多いです。
薬機法では、以下のように危険ドラッグの規制について定められています。

薬機法第76条の4
指定薬物は、疾病の診断、治療又は予防の用途及び人の身体に対する危害の発生を伴うおそれがない用途として厚生労働省令で定めるもの(以下この条及び次条において「医療等の用途」という。)以外の用途に供するために製造し、輸入し、販売し、授与し、所持し、購入し、若しくは譲り受け、又は医療等の用途以外の用途に使用してはならない。

薬機法第84条
次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第26号 第76条の4の規定に違反した者(前条に該当する者を除く。)

薬機法第76条の4では、危険ドラッグの使用だけでなく所持も禁止しているため、Aさんのように危険ドラッグを使用している場合はもちろん、単に危険ドラッグを持っていただけでも薬機法違反となります。
なお、薬機法第83条の9では「業として」危険ドラッグの所持等をした場合により重い刑罰(5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、又は両方が併科)が科されることになっていることにも注意が必要です。

・薬物事件の身体拘束は解けづらい?

危険ドラッグ所持・使用事件などの違法薬物事件では、一般に逮捕・勾留といった身体拘束を伴った捜査が行われることが多く、さらにその身体拘束が解けづらいとされています。
というのも、逮捕や勾留といった身体拘束は、被疑者が逃亡するおそれや証拠隠滅をするおそれがあると判断された時になされますが、危険ドラッグなどの関わる薬物事件では、そのおそれが高いとされているのです。
例えば、危険ドラッグそのものは捨てることで簡単に隠滅できてしまいますし、危険ドラッグを売買していればその相手が事件関係者となりますが、その間で口裏合わせをしてしまえばそれもまた証拠隠滅となってしまいます。
こうしたことを防ぐ目的から、危険ドラッグなどの薬物事件では逮捕・勾留による身体拘束をされることが多く、さらに解放されづらいという傾向があるのです。

では、危険ドラッグなどの薬物事件では全く身柄解放が望めないのかというと、そうではありません。
一般に、身柄解放活動は起訴前の捜査段階よりも起訴後の方が認められやすいとされています。
起訴されたということは検察官が有罪を証明する証拠が十分集まったと判断したということですから、そこから証拠隠滅をされるリスクは少なくなっていると考えられることが、身柄解放が認められやすいと考えられる大きな要因の1つです。
起訴後に可能となる身柄解放活動とはご存知の方も多い「保釈」という制度ですが、保釈の場合、保釈金を担保としていることも大きいでしょう。
こうしたことから、危険ドラッグなどの薬物事件で起訴前の捜査段階での釈放が叶わなくとも、粘り強く起訴後に保釈を求めていくことで身体拘束を解くことができる可能性があるのです。

しかし、保釈は単に保釈金を出せば無条件に認められるというものではありません。
起訴前の捜査段階に比べれば認められやすいとはいえ、保釈を認めてもらうには保釈を認めてもらうための環境づくりやその環境づくりの活動を適切に裁判官に訴えていくことが必要とされます。
そのためには、刑事事件に強い弁護士と協力しながら保釈に十分な環境を作り上げていくことが効果的と言えるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、危険ドラッグ所持・使用事件保釈についてもご相談・ご依頼を承っています。
刑事事件専門の弁護士が、ご相談者様・ご依頼者様のご不安・ご負担を軽減させるべく、全力でサポートいたします。
まずはお気軽にご相談ください。

ドアを壊して器物損壊罪?建造物損壊罪?

2020-11-21

ドアを壊して器物損壊罪?建造物損壊罪?

ドアを壊して器物損壊罪建造物損壊罪に問われるケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

滋賀県守山市に住んでいるAさんは、隣の家に住んでいるVさんと常日頃から喧嘩をしており、その仲は険悪でした。
ある日、AさんはVさんを困らせてやろうとVさん宅の玄関のドアをへこませるなどして壊す嫌がらせをしました。
その後、近所の人が「Vさんが『ドアを壊されたから滋賀県守山警察署に被害届を出す』と話していた」と噂しているのを聞いたAさんは、途端に自分が刑事事件の被疑者として逮捕されるのではないかと不安になり、刑事事件に強い弁護士に相談に行くことにしました。
そこでAさんは、ドアの損壊行為が器物損壊罪よりも重い建造物損壊罪になる可能性もあることを知りました。
(※この事例はフィクションです。)

・器物損壊罪と建造物損壊罪の違い

上記事例のAさんは、Vさん宅の玄関ドアを壊したことで刑事事件の当事者となる可能性が浮上したために弁護士に相談に来たようです。
Aさんは弁護士に相談したことでドアの損壊行為が器物損壊罪もしくは建造物損壊罪にあたることを知ったようですが、この器物損壊罪建造物損壊罪の2つの犯罪どちらが成立するかによって違うことはあるのでしょうか。
まずは器物損壊罪建造物損壊罪の条文を確認してみましょう。

刑法第260条前段(建造物等損壊罪)
他人の建造物又は艦船を損壊した者は、5年以下の懲役に処する。

刑法第261条(器物損壊罪)
前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。
※注:「前三条」とは、刑法第258条の公用文書等毀棄罪、刑法第259条の私用文書等毀棄罪、刑法第建造物等損壊及び同致死傷罪のことを指します。

条文からも分かるように、器物損壊罪建造物損壊罪では有罪となったときに科される刑罰の重さが異なります。
建造物損壊罪には罰金刑の規定がないため、起訴され有罪となり執行猶予が付かなければ刑務所へ行くことになってしまいます。

加えて、器物損壊罪は親告罪とされています。

刑法第264条
第259条、第261条及び前条の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

親告罪とは、告訴なしには起訴することができない犯罪のことを指します。
告訴とは、犯罪被害に遭ったという申告に加え、その犯人の処罰を求める意思表示をすることを指します(犯罪被害に遭ったことの申告のみの場合は被害届の提出のみとなったりします。)。
ですから、器物損壊事件であれば、起訴前に告訴の取下げや告訴を出さない内容の示談をすることで不起訴処分が確実となりますが、建造物損壊事件であれば示談をしても確実に不起訴になるとはいえないということになります(もちろん、示談があることによって不起訴処分を得られる可能性を上げることはできると考えられます。)。

・ドアを壊す行為は何?

では、今回の事例のAさんのVさん宅の玄関ドアを壊すという行為は、器物損壊罪建造物損壊罪のどちらに当たるのでしょうか。

今回、AさんはVさん宅の玄関ドアを壊していますから「損壊」行為をしていることには間違いなさそうです。
ということは、Aさんが壊したVさん宅の玄関ドアが「建造物」にあたるのか、それとも「建造物」以外の「他人の物」にあたるのかによって成立する犯罪が異なることになります。
建造物損壊罪のいう「建造物」とは、一般的に、その建物から取り外し可能でないもの、もしくはその建物の中で重要な役割を持っているものを指すとされています。
これらに当てはまらないものは、「建造物」以外の物であるとされ、器物損壊罪が成立しやすくなるのです。

今回の事例でAさんが壊したVさん宅の玄関ドアは、Vさん宅という建造物から取り外し可能なものであるため、一見建造物損壊罪は成立せず器物損壊罪が成立するように思えます。
しかし、過去の事例では、建造物損壊罪の客体である「建造物」であるかどうかは、取り外し可能かどうかだけではなく、その建造物における機能の重要性も考慮する必要があるとし、玄関ドアは建造物の外壁と接合して外界との遮断や防犯等の重要な役割を負っているため、「建造物」にあたるとした判例が見られます(最決平成19.3.20)。
そのため、今回の事例のAさんの行為も、こうした判断がなされれば器物損壊罪でなく建造物損壊罪が成立する可能性があるのです。

刑事事件はケースバイケースで判断されることも多く、一般の方がこれを判断することは難しいです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件を専門として取り扱う弁護士が初回無料法律相談を行っています。
滋賀県の刑事事件にお困りの際は、一度ご相談ください。

下半身を押し当てる痴漢で強制わいせつ事件②

2020-11-14

下半身を押し当てる痴漢で強制わいせつ事件②

下半身を押し当てる痴漢強制わいせつ事件になった事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

会社員のAさんは、通勤に利用している滋賀県草津市を通る混雑した電車の中で、自身の近くに立っていた女性客Vさんに興味を持ちました。
Aさんは欲を我慢しきれず、Vさんに自身の下半身をVさんに押し当てるなどする行為を15分程度続けました。
VさんはAさんから逃げようとしましたが、電車内が混雑していたことやAさんが体を密着させていたことから逃げることができず、近くの乗客に助けを求めました。
近くにいただ乗客がVさんの助けを求める声やAさんの行為に気付き、痴漢の犯人としてAさんを駅員に引き渡しました。
Aさんは通報を受けてやってきた滋賀県草津警察署の警察官に引き渡され、強制わいせつ罪の容疑で逮捕され取調べを受けることになりました。
Aさんが逮捕されたと知ったAさんの家族は、急いで刑事事件に対応している弁護士に相談することにしました。
(※令和2年10月26日京都新聞配信記事を基にしたフィクションです。)

・下半身を押し付ける行為は強制わいせつ罪?

前回の記事で確認した通り、痴漢事件では迷惑防止条例違反と強制わいせつ罪という2つの犯罪がケースによってそれぞれ成立します。
今回のAさんの逮捕容疑とされている強制わいせつ罪は、「暴行又は脅迫」を手段として「わいせつな行為」をすると成立する犯罪です。

刑法第176条(強制わいせつ罪)
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。
13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

そして、強制わいせつ罪の「暴行」と「わいせつな行為」は同一の行為であってもよいとされていて、例えば「抱きつく」という行為はそれ自体が被害者の抵抗を押さえつける「暴行」であり、それと同時に「わいせつな行為」となるということになります。

今回のAさんの行ったような混んでいる電車内で下半身を押し付けるといった行為は、強制わいせつ罪にあたる可能性があります。
痴漢というと相手の身体を触るというイメージがあるかもしれませんが、強制わいせつ罪の条文を見てわかる通り、強制わいせつ罪では取り締まる行為を「わいせつな行為」としか規定していません。
下半身を相手に故意に押し付けるという行為は「わいせつな行為」となるため、たとえ自分が相手の身体に触るという態様でなくとも強制わいせつ罪になり得るということになります。

そして、先述したように強制わいせつ罪の「暴行」と「わいせつな行為」は同じ行為でもよいとされています。
今回のAさんのケースを見てみると、混雑した電車の中で下半身を押し付け身体を密着させることで、Vさんは抵抗することができなくなっています。
「暴行」とは殴る蹴るといったいわゆる暴力をふるうような行為だけでなく、不法な有形力の行使を指すとされていることから、Aさんの行為は「暴行」であり「わいせつな行為」である=Aさんの行為は強制わいせつ罪にあたると考えられるのです。

痴漢事件といっても、成立する犯罪から犯行態様まで様々です。
痴漢事件をはじめとする刑事事件では、一般に浸透しているイメージだけでは成立する犯罪や見通しを理解しづらいこともありますから、刑事事件の当事者となってしまったら、まずは刑事事件に強い弁護士に相談してみることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件専門の弁護士がご相談を受け付けています。
まずはお気軽にお問い合わせ用フリーダイヤル(0120-631-881)までお電話ください。

下半身を押し当てる痴漢で強制わいせつ事件①

2020-11-07

下半身を押し当てる痴漢で強制わいせつ事件①

下半身を押し当てる痴漢強制わいせつ事件になった事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

会社員のAさんは、通勤に利用している滋賀県草津市を通る混雑した電車の中で、自身の近くに立っていた女性客Vさんに興味を持ちました。
Aさんは欲を我慢しきれず、Vさんに自身の下半身をVさんに押し当てるなどする行為を15分程度続けました。
VさんはAさんから逃げようとしましたが、電車内が混雑していたことやAさんが体を密着させていたことから逃げることができず、近くの乗客に助けを求めました。
近くにいただ乗客がVさんの助けを求める声やAさんの行為に気付き、痴漢の犯人としてAさんを駅員に引き渡しました。
Aさんは通報を受けてやってきた滋賀県草津警察署の警察官に引き渡され、強制わいせつ罪の容疑で逮捕され取調べを受けることになりました。
Aさんが逮捕されたと知ったAさんの家族は、急いで刑事事件に対応している弁護士に相談することにしました。
(※令和2年10月26日京都新聞配信記事を基にしたフィクションです。)

・痴漢事件で成立する犯罪

痴漢事件の多くは、都道府県の定めるいわゆる迷惑防止条例違反や今回のAさんの逮捕容疑である刑法上の強制わいせつ罪にあたることが多いです。
まずは滋賀県の迷惑防止条例の中の痴漢に関する規定と強制わいせつ罪の条文を見比べてみましょう。

滋賀県迷惑防止条例第3条第1項
何人も、公共の場所または公共の乗物において、みだりに人を著しく羞恥させ、または人に不安もしくは嫌悪を覚えさせるような次に掲げる行為をしてはならない。
第1号 直接または衣服その他の身に着ける物(以下「衣服等」という。)の上から人の身体に触れること。
※注:法定刑は6月以下の懲役または50万円以下の罰金(滋賀県迷惑防止条例第11条第1項第1号)。
常習の場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金(滋賀県迷惑防止条例第11条第2号)。

刑法第176条(強制わいせつ罪)
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。
13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

2つの犯罪の違いとしては、以下のような点が挙げられます。

迷惑防止条例違反
痴漢事件の起こった場所として公共の場所・乗物に限定されている。
痴漢行為の態様は「みだりに人を著しく羞恥させ、または人に不安もしくは嫌悪を覚えさせるような」ものであり、「直接または衣服その他の身に着ける物(以下「衣服等」という。)の上から人の身体に触れる」ものとされている(ただし、滋賀県迷惑防止条例第3条第1項第3号には「前2号に掲げるもののほか、卑わいな言動をすること」とあるので、これ以外の行為も迷惑防止条例違反となる可能性はあり。)。

強制わいせつ罪
痴漢事件の起こった場所に限定はなし。
痴漢行為の手段として「暴行又は脅迫」が用いられていることが必要(被害者が13歳未満の場合は不要。)。
痴漢行為の態様としては「わいせつな行為」とされている。

上記のように迷惑防止条例の規制対象となっている痴漢行為は多くの場合公共の場所や乗物となっていることから、電車内での痴漢事件では迷惑防止条例違反が成立するケースが多いです。
しかし、痴漢事件の起こった場所が公共の場所や乗物だから必ず迷惑防止条例違反となるわけではなく、強制わいせつ罪の条文にあるような「暴行又は脅迫」が用いられて「わいせつな行為」が行われた場合や、強制わいせつ罪の「暴行」と「わいせつ行為」が一体として考えられるような態様で痴漢行為をしていたような場合には、たとえ電車内等の公共の場所・乗物で起こった痴漢事件でも強制わいせつ罪が成立することになります。

今回のAさんの逮捕容疑である強制わいせつ罪について詳しく見ていきましょう。
強制わいせつ罪のいう「暴行又は脅迫」とは、被害者の抵抗を押さえつける程度の強さがあることが求められます。
そういうと相手を抑え込む程の強い力で拘束するといったイメージがわきやすいですが、痴漢事件では被害者が痴漢行為をしてくる者に対して恐怖を感じていることも多く、その影響からある程度軽微な暴行・脅迫であっても被害者の抵抗を困難にしている=強制わいせつ罪の「暴行又は脅迫」に当てはまると判断される可能性があります。

また、強制わいせつ罪ではわいせつ行為をする手段として用いられる「暴行」と「わいせつ行為」自体が同じ行為であってもよいと考えられています。
例えば、被害者に抱きつくといった行為は、それ自体が被害者の抵抗を押さえつける「暴行」であると同時に「わいせつな行為」であるといえます。

一口に痴漢事件といっても成立する犯罪も痴漢行為の態様も異なるため、当事者のみでは分からないことも多いでしょう。
徳に逮捕の伴う捜査であれば、逮捕された本人もその周囲のご家族も不安の多いことでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、こうした刑事事件の不安を軽減できるよう、刑事事件専門の弁護士が逮捕直後から迅速に対応を行います。
まずはお気軽に弊所弁護士までご相談ください。

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