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ストーカー規制法違反で逮捕の少年事件
ストーカー規制法違反で逮捕の少年事件
Bさんは、息子である高校3年生のAさんと、その父親であり夫のCさんの3人で滋賀県大津市に住んでいます。
ある日、Bさんのもとに滋賀県大津北警察署から連絡が来て、「Aさんがとある女性相手にストーカー行為をしている。お母さんにも話を聞きたい」と言われました。
Bさんが滋賀県大津北警察署で話を聞いたところ、Aさんが被害女性に対し、SNSで執拗にメッセージを送ったり、ブログでしつこくコメントを行ったりという行為を繰り返し行っているということが分かりました。
BさんがAさんの監督をきちんと行うことなどを条件に、その日は警告を出されただけで帰宅を許された2人でしたが、しばらく経ったある日、Bさん宅のもとに滋賀県大津北警察署の警察官がやってきて、Aさんをストーカー規制法違反の容疑で逮捕すると告げました。
Aさんは、警告を受けた後もVさんに対するストーカー行為をやめていなかったのです。
Bさんは、自分の力だけでは対処できないのではないかと不安を感じ、少年事件の逮捕から処分が下るまで一貫して事件を任せられる弁護士を探すことにしました。
(※この事例はフィクションです。)
・ストーカー規制法違反
ご存知の方も多いと思いますが、平成29年の改正ストーカー規制法施行により、SNSやホームページ上でのメッセージ送信等の行為も、ストーカー規制法の規制対象となることになりました。
ストーカー規制法によると、ストーカー規制法2条に規定されている「つきまとい等」を繰り返すことが「ストーカー行為」となりますが、その「つきまとい等」の中に「電話をかけて何も告げず、又は拒まれたにもかかわらず、連続して、電話をかけ、ファクシミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メールの送信等をすること」(ストーカー規制法2条1項5号)が含まれています。
この「電子メールの送信等」には、メールの送信だけでなく、「特定の個人がその入力する情報を電気通信を利用して第三者に閲覧させることに付随して、その第三者が当該個人に対し情報を伝達することができる機能が提供されるものの当該機能を利用する行為をすること」(ストーカー規制法2条2項2号)が含まれます。
これはつまり、コメントやメッセージを送れる機能のついたものについてもストーカー規制法の規制が及ぶということです。
今回のAさんは、SNSでのメッセージ送信やブログ上でのコメント送信を執拗に行っていたということですから、この規定に該当し、ストーカー規制法違反となったのだと考えられます。
ストーカー規制法では、改正に伴いストーカー行為をしただけですぐにストーカー規制法違反として検挙できることとなりました。
しかし、依然としてその前に警告(ストーカー規制法4条)や禁止命令(ストーカー規制法5条)を出されて、警察段階で事件がいったん終了となるケースもあります。
警告や禁止命令を出された場合、それらを守っていけば、刑事事件や少年事件として再び事件化することはありませんし、警告や禁止命令は刑罰ではありませんから、前科もつきません。
ただし、これは警告や禁止命令をきちんと守っていた場合の話です。
警告や禁止命令に従わずにストーカー行為を再び行えば、ストーカー規制法違反として検挙されたり、逮捕されたりすることになります。
今回のAさんは20歳未満のため、原則として刑罰を受けることはありませんが、成人がこうしたストーカー規制法違反となった場合には、
ストーカー行為をした場合:1年以下の懲役又は100万円以下の罰金
禁止命令に反してストーカー行為をした場合:2年以下の懲役又は200万円以下の罰金
となる可能性があります。
・少年によるストーカー規制法違反事件
少年事件で少年が少年院等に入らずとも更生が可能であると主張するためには、少年の生活する環境を更生に適した環境としていくことが大切です。
これがいわゆる環境調整という活動です。
例えば、今回のAさんは、一度母親のBさんと一緒に滋賀県大津北警察署にストーカー規制法違反の容疑で話を聞かれており、そこで警告をされています。
そこで再びストーカー行為をしないように言われ、さらにBさんが監督するということを言っているにも関わらず、再びストーカー行為をするようになってしまっています。
こうした場合、このまま変わらない環境にAさんを置き続けることでAさんの更生は望めないと判断されてしまう可能性があります。
ですから、今までとは違った環境・対策を整え、Aさんの更生を図るのに十分であるということを説得的に主張していく必要があります。
この環境調整の活動こそ、少年事件に強い弁護士にご相談いただきたいのです。
より効果的な環境調整を行うためには、少年事件に関する専門知識や、それをもって第三者的立場から少年事件を見ることが必要とされますし、さらにそれを少年事件の手続きにのっとって適切に主張していかなければなりません。
そうした場では、少年事件に強い弁護士のフルサポートが重要となるでしょう。
少年事件にも対応している弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、24時間365日、弊所サービスへのお問い合わせやお申込みを受け付けています(0120-631-881)。
滋賀県のストーカー規制法違反事件の逮捕にお困りの際は、遠慮なく上記フリーダイヤルまでお電話ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を中心に扱う全国的な刑事総合法律事務所です。
刑事事件・少年事件のみを取り扱う弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、迅速丁寧に対応致します。
当事務所の初回の法律相談は全て無料で行っております。夜間でも、土日祝日でも、365日24時間体制で法律相談のご予約を受け付けております。弁護士のスケジュールが空いていれば、お電話後すぐに弁護士とご相談いただくことも可能です。滋賀大津の刑事事件・少年事件に関するお悩みは、ぜひ当事務所へご相談ください。
中学生をキャバクラで雇用②風営法違反
中学生をキャバクラで雇用②風営法違反
~前回からの流れ~
Aさんは、滋賀県高島市でキャバクラを経営していました。
ある日、Aさんはキャバクラですでに働いていたBさんという女性からCさんという女性を紹介され、いわゆるキャバ嬢として雇いましたが、Cさんはまだ14歳の中学生でした。
さらに、すでにキャバクラでキャバ嬢として雇っていたBさんも、15歳の中学生でした。
Aさんはそのことを知っていましたが、BさんやCさん自身が働きたいと言っているのだし、BさんやCさんがお酒を飲まなければ問題ないだろうと考えてBさんやCさんをキャバ嬢として働かせていました。
するとある日、滋賀県高島警察署の警察官がAさんのキャバクラを訪れ、Aさんは児童福祉法違反や風営法違反の容疑で逮捕されてしまいました。
(※令和元年9月26日福井新聞ONLINE配信記事を基にしたフィクションです。)
・中学生をキャバクラで雇用したら風営法違反にも?
前回の記事では、満15歳未満であるCさんをキャバ嬢として酒席に侍らす行為をしたAさんは児童福祉法違反になると考えられるということを取り上げました。
今回の記事では、Aさんのもう1つの逮捕容疑である風営法違反について考えてみましょう。
風営法は、正式名称を「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」という法律で、風俗営業の規制を行い、風俗営業の健全化を図る法律です。
この記事の中では風営法と呼びますが、風適法と略して呼ばれる場合もあります。
風営法における「風俗営業」をする際には、この風営法の中にある決まりを守らなければいけません。
風営法にいう「風俗営業」には、「キヤバレー、待合、料理店、カフエーその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業」(風営法2条1項1号)が含まれているため、Aさんの経営していたようなキャバクラは「風俗営業」であり、風営法に則って営業させなければならないと考えられます。
そして、この風営法の中には、以下のような規定があります。
風営法22条1項
風俗営業を営む者は、次に掲げる行為をしてはならない。
3号 営業所で、18歳未満の者に客の接待をさせること。
ここで「接待」とは、「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」(風営法2条3項)とされています。
こうした定義からすれば、一般にキャバクラでキャバ嬢が客について接客することは、この風営法の「接待」に含まれると考えられます。
ですから、中学生をキャバクラでキャバ嬢として働かせることは、風営法のこの部分に違反することになるのです。
こういった年少者雇用による風営法違反となってしまった場合、「1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科」という法定刑が定められており、この範囲で処罰されることになります(風営法50条1項4号)。
また、仮に風営法の「接待」をしていなかったとしても、風営法では以下のような決まりもあるため、注意が必要です。
風営法22条1項
風俗営業を営む者は、次に掲げる行為をしてはならない。
4号 営業所で午後10時から翌日の午前6時までの時間において18歳未満の者を客に接する業務に従事させること。
つまり、この禁止されている時間帯に18歳未満の者に「接待」でなくとも客に接する業務に従事させていれば、こちらも未成年者雇用による風営法違反となるのです。
こちらの風営法違反についても先ほど挙げた「接待」についての風営法違反と同様、「1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科」するという法定刑が定められています。
なお、前回の記事で取り上げた児童福祉法にもあったように、風営法にも年齢不知によって処罰を免れることができないという規定があることにも注意が必要です。
風営法50条2項
第22条第1項第3号若しくは第4号(第31条の23及び第32条第3項において準用する場合を含む。)、第28条第12項第3号、第31条の3第3項第1号、第31条の13第2項第3号若しくは第4号又は第31条の18第2項第1号に掲げる行為をした者は、当該18歳未満の者の年齢を知らないことを理由として、前項の規定による処罰を免れることができない。
ただし、過失のないときは、この限りでない。
前回から見てきたように、中学生をキャバクラでキャバ嬢として雇うことは、児童福祉法違反や風営法違反といった犯罪になります。
これは、中学生本人がキャバ嬢として働くことを了承していることや、中学生本人が飲酒しないことといった事情は関係なく成立します。
児童福祉法違反・風営法違反に悩んだら、すぐに弁護士に相談しましょう。
0120-631-881では、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士によるサービスのご案内をいつでも行っています。
逮捕されてしまった方、捜査を受けて取調べに呼び出されている方、それぞれのニーズに合うサービスをご提案いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を中心に扱う全国的な刑事総合法律事務所です。
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中学生をキャバクラで雇用①児童福祉法違反
中学生をキャバクラで雇用①児童福祉法違反
Aさんは、滋賀県高島市でキャバクラを経営していました。
ある日、Aさんはキャバクラですでに働いていたBさんという女性からCさんという女性を紹介され、いわゆるキャバ嬢として雇いましたが、Cさんはまだ14歳の中学生でした。
さらに、すでにキャバクラでキャバ嬢として雇っていたBさんも、15歳の中学生でした。
Aさんはそのことを知っていましたが、BさんやCさん自身が働きたいと言っているのだし、BさんやCさんがお酒を飲まなければ問題ないだろうと考えてBさんやCさんをキャバ嬢として働かせていました。
するとある日、滋賀県高島警察署の警察官がAさんのキャバクラを訪れ、Aさんは児童福祉法違反や風営法違反の容疑で逮捕されてしまいました。
(※令和元年9月26日福井新聞ONLINE配信記事を基にしたフィクションです。)
・中学生をキャバクラで雇用したら児童福祉法違反?
今回のAさんは、児童福祉法違反という犯罪と風営法違反という犯罪の容疑で逮捕されているようですが、まずは児童福祉法違反についてみていきましょう。
児童福祉法とは、児童の権利や福祉の保障について定めており、児童福祉に関する機関・団体や施設、事業などについての規定や児童福祉を守るための規定が定められています。
そしてこの児童福祉法には、以下のような規定が存在します。
児童福祉法34条
何人も、次に掲げる行為をしてはならない。
5号 満15歳に満たない児童に酒席に侍する行為を業務としてさせる行為
キャバクラでは、いわゆるキャバ嬢と呼ばれる従業員が、それぞれの客の席につき、飲酒や飲食の接待をします。
ですから、キャバ嬢としての仕事は「酒席に侍する行為」であり、それを反復継続する仕事ですから「業務として」行うことであるといえます。
つまり、満15歳未満の児童をキャバ嬢として働かせた場合、児童福祉法のこの規定に違反することになるのです。
今回の事例では、Cさんが14歳=満15歳未満ですから、Aさんは児童を酒席に侍らす行為をしたとして児童福祉法違反となることが考えられます。
こうした児童を酒席に侍らす行為による児童福祉法違反となった場合、「3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科」されることになります(児童福祉法60条2項)。
なお、今回のAさんはCさんが満15歳未満であることを知っていたため、児童福祉法違反の行為をしている認識はあったと考えられますが、児童福祉法には、以下のような規定があることにも注意が必要です。
児童福祉法60条4項
児童を使用する者は、児童の年齢を知らないことを理由として、前三項の規定による処罰を免れることができない。
ただし、過失のないときは、この限りでない。
つまり、今回のような児童福祉法違反では、落ち度なく年齢を確認して雇っていたような場合を除き、「年齢を知らなかった」「児童とは知らなかった」という言い訳は基本的には通用しないということです。
きちんとした手続きや確認を経て雇い入れることはもちろん、もしも児童福祉法違反の容疑をかけられてしまったら、どういった確認方法を取っていたのか等の詳細を弁護士に話し、どういった見通しになるのか検討してもらうことが望ましいでしょう。
・中学生をキャバクラに紹介するのも児童福祉法違反?
実は、今回のケースで児童福祉法違反が問題となるのは、Aさんだけではありません。
Bさんは、14歳であるCさんにキャバクラのキャバ嬢の仕事を紹介してAさんに引き渡していることから、以下の児童福祉法の規定に違反する可能性があります。
児童福祉法34条
何人も、次に掲げる行為をしてはならない。
7号 前各号に掲げる行為をするおそれのある者その他児童に対し、刑罰法令に触れる行為をなすおそれのある者に、情を知つて、児童を引き渡す行為及び当該引渡し行為のなされるおそれがあるの情を知つて、他人に児童を引き渡す行為
※注:「前各号」には、児童福祉法34条5号の満15歳未満を酒席に侍らす行為も含まれています。
この規定には「何人も」とあるため、自身も18歳未満の「児童」であるBさんも、もちろんこの規定に違反してはいけません。
Bさんの場合は児童福祉法違反事件として検挙されたとしても成人の刑事事件と異なる手続きを踏む少年事件として扱われ、その手続きにのっとって進んていくことになると考えられますが、事件の性質上、捜査段階では逮捕などの身体拘束を伴う捜査が行われることも考えられます。
その後の家庭裁判所での調査や審判に早めに備える意味も込めて、早期に少年事件に詳しい弁護士に相談することが望ましいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う弁護士が、逮捕されてしまった方に直接会いに行く初回接見サービスを行っています。
もちろん、在宅捜査を受けている方向けのサービスもご提供していますので、まずはお気軽に0120-631-881までお問い合わせください。
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体罰による児童虐待
体罰による児童虐待
滋賀県長浜市に住むAさんには小学校に通う6歳の息子さんがいます。
ある日,いうことをきかなかった息子さんに対し,Aさんは手を上げて叱りました。
翌日,息子さんが学校で殴られたことを話したことから虐待を疑った先生が児童相談所へ相談し,Aさんは児童相談所から事情を聞かれることになりました。
躾のつもりで手を上げたことが虐待に当たり,滋賀県木之本警察署に通報されるのではと不安になったAさんは,弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)
【躾と虐待】
親などの親権者やその他監護権者が監護する子供の健全な育成のために指導を施すのは当然のことです。
その方法の一つとして子供が不適切な行動をしたり,またはしそうになったときに叱責したり説教したりすることもあるでしょう。
しかし,世の中にはそういったいわゆる躾の一環としてなされた行為が虐待に当たるものとして処罰されたりする場合があることも実情です。
では,どういった場合に躾が虐待と判断されるのでしょうか。
【暴行による虐待】
民法では,親権者は監護や教育に必要な範囲内でその子を懲戒することができると定めており,懲戒行為が直ちに処罰されるものではないことがわかります。
しかし,懲戒にあたる行為であっても,子どもを殴ったり蹴ったりした場合は刑法上の暴行に当たり暴行罪(刑法第208条)として処罰される可能性が出てきます。
暴行罪の法定刑は2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料です。
今回のAさんの事件ですと,Aさんは息子さんを暴行していますので暴行罪に問われる可能性があります。
実際はその暴行の程度や頻度などを総合的に考慮して逮捕や起訴が差し控えられるケースもあります。
これは,子どもから親を引き離すことや犯罪者の子どもであることのレッテルを周囲から貼られることによって生じる子どもへの不利益を回避するためです。
だからといって,体罰が許されるものではありません。
懲戒権を濫用することによって前科はつかずとも親権を失う場合があります。
どんな理由があろうとも,体罰やそれによる児童虐待を行ってはいけません。
【暴行によらない虐待】
Aさんの場合では直接暴行を加えていますが,他の方法によって「躾」を行うことも考えられます。
例えば,しばらく部屋に閉じ込めたり,人格を否定するような暴言を浴びせたり,一時的に食事を与えなかったりすることなどが挙げられます。
部屋に閉じ込めることは監禁罪(刑法第220条)にあたる可能性が考えられます。
監禁罪の法定刑は3月以上7年以下の懲役です。
著しい暴言を浴びせたり児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食などは,それによって直ちに罪に問われることはないかもしれませんが,これらの行為により子どもの心身に実害が発生した場合は傷害罪(刑法第204条)または過失傷害罪(刑法第209条),あるいは保護責任者不保護罪(刑法第218条)などに問われる可能性があります。
傷害罪の法定刑は15年以下の懲役または50万円以下の罰金,過失傷害罪の法定刑は30万円以下の罰金または科料で,保護責任者不保護罪の法定刑は3月以上5年以下の懲役です。
暴行による場合とよらない場合とにかかわらず,躾のつもりで行った行為で子どもを死なせてしまった場合にはさらに重い罪に該当する可能性が高くなります。
もし子どもがいいつけに背いたりしても,やはり暴力や心理的圧迫に頼らない方法による懲戒権の行使が望ましいと言えます。
児童虐待を疑われたからといってすぐに逮捕されるとは限りません。
もしそのような疑いが向けられた場合は,早めに弁護士や児童相談所に相談して適切な対応をとることにより,逮捕や起訴の回避を目指すことも考えられます。
親権や監護権をもつ子どもに対する暴行で警察による捜査が開始されてしまった方は,刑事事件に強い弁護士補人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を中心に扱う全国的な刑事総合法律事務所です。
刑事事件・少年事件のみを取り扱う弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、迅速丁寧に対応致します。
当事務所の初回の法律相談は全て無料で行っております。夜間でも、土日祝日でも、365日24時間体制で法律相談のご予約を受け付けております。弁護士のスケジュールが空いていれば、お電話後すぐに弁護士とご相談いただくことも可能です。滋賀大津の刑事事件・少年事件に関するお悩みは、ぜひ当事務所へご相談ください。
琵琶湖上で監禁罪・強制わいせつ罪に?②
琵琶湖上で監禁罪・強制わいせつ罪に?②
~前回からの流れ~
Aさんは、滋賀県大津市にある琵琶湖畔で、友人女性のVさんらと遊んでいました。
AさんはVさんに好意を抱いており、Vさんに何度も水上バイクに一緒に乗るよう誘いをかけました。
Vさんは最初嫌がって断っていましたが、Aさんが何度もしつこく誘ったことからその誘いに折れ、「少しだけなら」とAさんと水上バイクに乗りました。
しかしAさんは、水上バイクを発進させると、Vさんが止めるのも聞かずに湖畔から離れた琵琶湖沖まで出て、そこでVさんに抱き着くと無理矢理キスをしました。
その後、Vさんが滋賀県大津北警察署に相談し被害届を出したことがきっかけとなり、Aさんは滋賀県大津北警察署に監禁罪と強制わいせつ罪の容疑で逮捕されてしまいました。
(※令和元年9月24日京都新聞配信記事を基にしたフィクションです。)
・水上で監禁罪に?
前回はAさんの逮捕容疑の1つである強制わいせつ罪について触れましたが、今回の記事ではもう1つの逮捕容疑である監禁罪について触れていきます。
監禁罪は、刑法220条に規定されている犯罪です。
刑法220条
不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。
監禁罪は、人の身体・行動の自由を侵害する犯罪で、不法に=正当な行為以外で人を監禁した際に成立します。
正当な行為での逮捕・監禁の例では、刑事事件で逮捕状による逮捕や勾留状による勾留が行われることがよく挙げられます。
一般に監禁罪にいう監禁とは、人の身体を間接的・場所的に拘束してその自由を奪うこと=人を一定の限られた場所から脱出することを不可能又は著しく困難にすることを言います。
例えば、鍵のかかった部屋に誰かを許可なく閉じ込めるようなことをすれば、それは監禁罪にいう監禁行為であると考えられるでしょう。
今回のAさんのケースについて考えてみましょう。
監禁罪や監禁行為という言葉からは、先ほど例に挙げたように、どこかの部屋に誰かを閉じ込めるような態様が想像しやすいでしょう。
しかし、今回のAさんはVさんを水上バイクに乗せて琵琶湖沖に出ているという行為をしているのみで、Vさんを部屋や何か狭いものに閉じ込めたというわけではありません。
これでも監禁罪は成立するのでしょうか。
実は、過去に似たような監禁事件の判例があります。
この事件は、被疑者は被害者を姦淫する目的で、自分の運転する原付自転車の荷台に被害者を乗せ、1,000メートル疾走したという内容でした。
この事件で、最高裁はこの行為を監禁罪に該当するとして監禁罪の成立を認めました(最決昭和38年4月18日)。
それはなぜかというと、先ほど触れた監禁罪の監禁という言葉の意味にあります。
繰り返しますが、監禁罪は人の身体や行動の自由を侵害する犯罪であり、監禁とは人を一定の限られた場所から脱出することを不可能又は著しく困難にすることを言います。
つまり、人の自由を奪う形であれば、何も部屋の中に閉じ込めたり、周囲が何かに囲まれている場所に被害者を置いたりしなくとも、監禁行為となりえるのです。
今回のケースでは、Aさんは水上バイクにVさんを乗せ、Vさんが止めるのも聞かずに琵琶湖沖まで出ています。
Vさんはその行為を止めていたということからも、Vさんの同意なく行われた行為であり、正当な行為であるとはいいがたいでしょう。
そして、水上バイクが走行している間はVさんはそこから脱出することはできませんし、琵琶湖沖に出てしまえば周りは湖ですから、そこでも脱出することは困難であるといえるでしょう。
ですから、AさんはVさんの身体・行動の自由を奪ったと考えられ、監禁罪の容疑がかかることになったのでしょう。
このように、たとえ周りがひらけているような場所であったとしても、状況次第では監禁罪が成立します。
監禁罪が成立しうる状況なのかどうかは、刑事事件に詳しい弁護士にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、0120-631-881でいつでも無料法律相談のご予約を受け付けております。
逮捕されている方向けの初回接見サービスも、同様にいつでもお申し込みいただけます。
まずは遠慮なくお問い合わせください。
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刑事事件・少年事件のみを取り扱う弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、迅速丁寧に対応致します。
当事務所の初回の法律相談は全て無料で行っております。夜間でも、土日祝日でも、365日24時間体制で法律相談のご予約を受け付けております。弁護士のスケジュールが空いていれば、お電話後すぐに弁護士とご相談いただくことも可能です。滋賀大津の刑事事件・少年事件に関するお悩みは、ぜひ当事務所へご相談ください。
琵琶湖上で監禁罪・強制わいせつ罪に?①
琵琶湖上で監禁罪・強制わいせつ罪に?①
Aさんは、滋賀県大津市にある琵琶湖畔で、友人女性のVさんらと遊んでいました。
AさんはVさんに好意を抱いており、Vさんに何度も水上バイクに一緒に乗るよう誘いをかけました。
Vさんは最初嫌がって断っていましたが、Aさんが何度もしつこく誘ったことからその誘いに折れ、「少しだけなら」とAさんと水上バイクに乗りました。
しかしAさんは、水上バイクを発進させると、Vさんが止めるのも聞かずに湖畔から離れた琵琶湖沖まで出て、そこでVさんに抱き着くと無理矢理キスをしました。
その後、Vさんが滋賀県大津北警察署に相談し被害届を出したことがきっかけとなり、Aさんは滋賀県大津北警察署に監禁罪と強制わいせつ罪の容疑で逮捕されてしまいました。
(※令和元年9月24日京都新聞配信記事を基にしたフィクションです。)
・強制わいせつ罪
今回のAさんの逮捕容疑は監禁罪と強制わいせつ罪ですが、まずは強制わいせつ罪に簡単に触れていきましょう。
強制わいせつ罪は、刑法176条に規定されている犯罪です。
刑法176条(強制わいせつ罪)
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。
13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。
強制わいせつ罪で注意しなければならない点の1つが、被害者が13歳未満であった場合、暴行や脅迫といった行為がなくとも、わいせつな行為をしただけで強制わいせつ罪が成立するという点です。
ただし、今回のAさんの事案では、被害者であるVさんはおそらく13歳以上であるため、刑法176条前段にあるように、暴行・脅迫行為を用いてわいせつな行為をした場合に強制わいせつ罪が成立することになります。
さて、今回のAさんはVさんに抱き着きキスをするという行為をしています。
Aさんの行動を見る限り、目立った暴行・脅迫行為はないように見えるため、本当にこの行為が強制わいせつ罪になるのか、と不思議に思う方もいらっしゃるかもしれません。
たしかに、暴行・脅迫と聞くと、殴って言うことを聞かせたり体を押さえつけたりといったイメージがわきやすいです。
しかし、強制わいせつ罪では、「暴行」は相手の反抗を困難にする程度の不法な有形力の行使であると考えられています。
つまり、簡単に言えば相手が抵抗することが難しいように力を加えることです。
今回のAさんはVさんに抱き着いていることから、VさんがAさんを振り払うなどして抵抗することが難しかったと考えられます。
そこでAさんはキスをしているわけですから、暴行によってわいせつな行為をした=強制わいせつ罪にあたると考えられたのでしょう。
なお、ここで注意すべきなのは、キスがなくとも抱き着く行為だけでも強制わいせつ罪が成立する可能性があるということです。
強制わいせつ罪において、「暴行」と「わいせつ行為」は同じ行為であってもよいとされています。
例えば今回の抱き着く行為では、抱き着くことによって相手の抵抗を難しくするという側面(=「暴行」)と、抱き着くことで「徒に性欲を興奮または刺激せしめ、且つ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反する」(名古屋高裁金沢支判昭和36.5.2)(=「わいせつな行為」)という側面があります。
この場合、抱き着く以外の行為をしていなくとも、「暴行」と「わいせつな行為」という条件を抱き着くという行為1つで満たすことになり、強制わいせつ罪が成立する可能性が出てくるのです。
強制わいせつ事件では、被害者の方への謝罪や弁償を伴う示談交渉や、逮捕されている場合の身柄解放活動など、多くの活動が必要になることが多いです。
こういった活動を全てご自身やそのご家族で行っていくことは非常に難しいことですから、刑事事件のプロである弁護士に相談されることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、強制わいせつ事件を含む刑事事件を多数取り扱っています。
滋賀県の強制わいせつ事件でお困りの際は、遠慮なく弊所弁護士までご相談ください。
次回の記事ではAさんのもう1つの逮捕容疑である監禁罪について触れていきます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を中心に扱う全国的な刑事総合法律事務所です。
刑事事件・少年事件のみを取り扱う弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、迅速丁寧に対応致します。
当事務所の初回の法律相談は全て無料で行っております。夜間でも、土日祝日でも、365日24時間体制で法律相談のご予約を受け付けております。弁護士のスケジュールが空いていれば、お電話後すぐに弁護士とご相談いただくことも可能です。滋賀大津の刑事事件・少年事件に関するお悩みは、ぜひ当事務所へご相談ください。
原付の2人乗りで道路交通法違反③
原付の2人乗りで道路交通法違反③
~前回からの流れ~
滋賀県長浜市に住むAさん(17歳)は、原付免許を取得し、50ccの原付を運転していました。
ある日、Aさんは友人のVさんを原付の後ろに乗せ、滋賀県長浜市内を通る道路で2人乗りをしていました。
するとその姿を発見したパトカーで巡回中の滋賀県長浜警察署の警察官が、「原付の2人乗りは道路交通法違反になります。そこの原付、停まりなさい」と声をかけてきました。
捕まってはまずいと思ったAさんは、原付を運転してパトカーから逃げましたが、途中で乗用車と衝突してしまいました。
幸いにも死亡した人はいませんでしたが、Aさんは道路交通法違反(定員外乗車)の容疑で現行犯逮捕されてしまいました。
(※令和元年9月13日京都新聞配信記事を基にしたフィクションです。)
・原付2人乗り…少年事件になる?
前回から触れている通り、原付の2人乗りは道路交通法違反となります。
道路交通法57条1項
車両(軽車両を除く。以下この項及び第58条の2から第58条の5までにおいて同じ。)の運転者は、当該車両について政令で定める乗車人員又は積載物の重量、大きさ若しくは積載の方法(以下この条において「積載重量等」という。)の制限を超えて乗車をさせ、又は積載をして車両を運転してはならない。
(以下略)
道路交通法120条1項10号の2
第57条(乗車又は積載の制限等)第1項の規定に違反した者(第118条第1項第2号及び第119条第1項第3号の2に該当する者を除く。)
※注:道路交通法118条・119条は荷物の積載についての罰則。
このように、原付の2人乗りによる道路交通法違反には罰金5万円以下という刑罰が定められていることから、この道路交通法違反で検挙されれば、刑事事件・少年事件となりうることがわかります。
しかし、こうしたいわゆる交通違反事件の場合、反則金制度と呼ばれる制度の適用により、すぐには刑事事件・少年事件とならない可能性があります。
・反則金制度とは
反則金制度とは、正確には「交通反則通告制度」という制度のことで、軽微な交通違反に関して、反則金を納めることで刑事事件・少年事件の手続きに進むことなく終わらせる制度です(道路交通法125条以下参照)。
一般に「青切符」と呼ばれているのはこの反則金制度の適用を受けた場合の交通違反を指します。
今回のAさんがした、原付の2人乗りという道路交通違反は、この反則金制度の対象となる交通違反です。
そのため、Aさんの道路交通法違反事件が反則金制度の適用を受ければ、反則金を払うことによって少年事件となることを避けることができます(なお、反則金を支払わない等をすれば制度の適用はされず、刑事事件・少年事件となります。)。
・原付2人乗りでは少年事件にならない?
では、原付2人乗りでは絶対に少年事件とならないかというと、そうではありません。
少年事件と刑事事件で異なる点の1つとして、少年事件に虞犯(ぐはん)少年という考え方がある点が挙げられます。
虞犯少年とは、簡単に言えば、今は少年事件を起こしているわけではないものの、環境等から将来犯罪をしたり犯罪に触れる行為のおそれのある少年のことを言い、少年法ではこの虞犯少年についても家庭裁判所の調査・審判を行うことができるとされています。
少年法では虞犯少年に該当すると判断する要件を挙げており、その事由の1つに該当し、環境等を考慮したうえで虞犯少年かどうかが判断されます。
今回のAさんでいえば、原付の2人乗りは反則金制度を適用して少年事件とならなかったとしても、頻繁に夜中に原付を乗り回していた、家に帰っていなかった等の他の事情があれば、虞犯少年として少年事件化することも考えられます。
また、今回のAさんのように、パトカーから停止を求められて逃げ、事故を起こしてしまったような場合で、同乗者や衝突した車に乗っていた人に怪我をさせてしまった/死亡させてしまったような場合には、原付の2人乗りによる道路交通法違反だけでなく、自動車運転処罰法にある過失運転致死傷罪が適用されることも考えられます。
そうなれば、過失運転致死傷罪は反則金制度のようなものはありませんから、すぐに少年事件・刑事事件として立件されることになるでしょう。
このように、たとえ軽微な交通違反がきっかけであったとしても、少年事件として事件化する可能性があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、滋賀県の少年事件にも刑事事件・少年事件専門の弁護士が対応しています。
弁護士へのご相談予約は0120-631-881でいつでも受け付けていますので、お悩みの方は遠慮なくお問い合わせください。
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原付の2人乗りで道路交通法違反②
原付の2人乗りで道路交通法違反②
~前回からの流れ~
滋賀県長浜市に住むAさん(17歳)は、原付免許を取得し、50ccの原付を運転していました。
ある日、Aさんは友人のVさんを原付の後ろに乗せ、滋賀県長浜市内を通る道路で2人乗りをしていました。
するとその姿を発見したパトカーで巡回中の滋賀県長浜警察署の警察官が、「原付の2人乗りは道路交通法違反になります。そこの原付、停まりなさい」と声をかけてきました。
捕まってはまずいと思ったAさんは、原付を運転してパトカーから逃げましたが、途中で乗用車と衝突してしまいました。
幸いにも死亡した人はいませんでしたが、Aさんは道路交通法違反(定員外乗車)の容疑で現行犯逮捕されてしまいました。
(※令和元年9月13日京都新聞配信記事を基にしたフィクションです。)
・原付2人乗りで逮捕?
前回の記事で触れた通り、道路交通法上の原付(=総排気量50cc以下の二輪車等)については、以下の条文に違反するため2人乗りはできません。
道路交通法57条1項
車両(軽車両を除く。以下この項及び第58条の2から第58条の5までにおいて同じ。)の運転者は、当該車両について政令で定める乗車人員又は積載物の重量、大きさ若しくは積載の方法(以下この条において「積載重量等」という。)の制限を超えて乗車をさせ、又は積載をして車両を運転してはならない。
(以下略)
道路交通法120条1項10号の2
第57条(乗車又は積載の制限等)第1項の規定に違反した者(第118条第1項第2号及び第119条第1項第3号の2に該当する者を除く。)
※注:道路交通法118条・119条は荷物の積載についての罰則。
今回のAさんは、それにもかかわらず原付で2人乗りをしたという道路交通法違反の容疑で逮捕されていますが、ここで、刑事訴訟法では逮捕について以下のような規定があるため、「罰金5万円以下の犯罪で逮捕されるのはおかしいのではないか?」と思う方もいるかもしれません。
刑事訴訟法199条1項
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。
ただし、30万円(刑法、暴力行為等処罰に関する法律及び経済関係罰則の整備に関する法律の罪以外の罪については、当分の間、2万円)以下の罰金、拘留又は科料に当たる罪については、被疑者が定まつた住居を有しない場合又は正当な理由がなく前条の規定による出頭の求めに応じない場合に限る。
先ほども掲載したように、原付の2人乗りによる道路交通法違反の罰則は罰金5万円以下ですから、刑事訴訟法199条1項ただし書にあるように、被疑者が住所不定であるか、正当な理由のない不出頭である場合にしか逮捕状による逮捕(いわゆる通常逮捕)はできないことになるのです。
しかし、今回のAさんは逮捕状による逮捕ではなく、現行犯逮捕です。
現行犯逮捕は逮捕状を必要としない逮捕であり、通常逮捕のようにその犯罪の刑罰の重さによって何か制限があるわけではありません。
今回のAさんは現行犯逮捕されているため、この刑事訴訟法199条1項には当てはまらず、刑罰の重さによる制限がかからなかったのです。
逮捕されてしまった場合には、そのすぐあとから身柄解放活動を開始することで、釈放を主張する機会を多く活用することができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、滋賀県の刑事事件・少年事件の逮捕にも迅速に対応を行っています。
0120-631-881では、いつでも弊所弁護士によるサービスについて、お問い合わせ・お申し込みを受け付けていますので、逮捕を聞いてお困りの際は遠慮なくお電話ください。
次回は今回のAさんの事件の手続きや他に成立しうる犯罪について触れていきます。
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原付の2人乗りで道路交通法違反①
原付の2人乗りで道路交通法違反①
滋賀県長浜市に住むAさん(17歳)は、原付免許を取得し、50ccの原付を運転していました。
ある日、Aさんは友人のVさんを原付の後ろに乗せ、滋賀県長浜市内を通る道路で2人乗りをしていました。
するとその姿を発見したパトカーで巡回中の滋賀県長浜警察署の警察官が、「原付の2人乗りは道路交通法違反になります。そこの原付、停まりなさい」と声をかけてきました。
捕まってはまずいと思ったAさんは、原付を運転してパトカーから逃げましたが、途中で乗用車と衝突してしまいました。
幸いにも死亡した人はいませんでしたが、Aさんは道路交通法違反(定員外乗車)の容疑で現行犯逮捕されてしまいました。
(※令和元年9月13日京都新聞配信記事を基にしたフィクションです。)
・原付の2人乗り
まず、いわゆる原付とは、「原動機付自転車」とのことを言います。
道路交通法では、原付について以下のように定義されています。
道路交通法2条1項10号
原動機付自転車
内閣府令で定める大きさ以下の総排気量又は定格出力を有する原動機を用い、かつ、レール又は架線によらないで運転する車であつて、自転車、身体障害者用の車いす及び歩行補助車等以外のものをいう。
そして、この「内閣府令で定める大きさ」については、道路交通法施行規則に詳しく規定があります。
道路交通法施行規則1条の2
道路交通法(昭和35年法律第105号。以下「法」という。)第2条第1項第10号の内閣府令で定める大きさは、二輪のもの及び内閣総理大臣が指定する三輪以上のものにあつては、総排気量については0.050リツトル、定格出力については0.60キロワツトとし、その他のものにあつては、総排気量については0.020リツトル、定格出力については0.25キロワツトとする。
つまり、道路交通法上では総排気量が50cc以下のものが原付であるということになります。
なお、道路交通法上では50cc以下のものが原付であるのに対し、道路運送車両法という別の法律では、125cc以下の二輪車も「原付」に含まれます(道路運送車両法2条3項、道路運送車両法施行規則1条)。
法律によっては原付として考えられる範囲も異なるということに注意が必要です。
では、話を道路交通法に戻し、2人乗りについての規定を確認してみましょう。
道路交通法では、以下のように乗車人員についての決まりを設けています。
道路交通法57条1項
車両(軽車両を除く。以下この項及び第58条の2から第58条の5までにおいて同じ。)の運転者は、当該車両について政令で定める乗車人員又は積載物の重量、大きさ若しくは積載の方法(以下この条において「積載重量等」という。)の制限を超えて乗車をさせ、又は積載をして車両を運転してはならない。
(以下略)
道路交通法120条1項10号の2
第57条(乗車又は積載の制限等)第1項の規定に違反した者(第118条第1項第2号及び第119条第1項第3号の2に該当する者を除く。)
※注:道路交通法118条・119条は荷物の積載についての罰則。
道路交通法2条8号で「車両」とは「自動車、原動機付自転車、軽車両及びトロリーバスをいう。」とされているため、先ほど確認した総排気量が50cc以下の原付は道路交通法のいう「車両」に含まれます。
ですから、原付で定員外乗車をした場合には、道路交通法57条1項に違反し、道路交通法120条1項10号の2に該当して処罰されることになります。
では、原付の定員はどこに定められているのかというと、道路交通法施行令にあります。
道路交通法施行令23条
原動機付自転車の法第57条第1項の政令で定める乗車人員又は積載物の重量、大きさ若しくは積載の方法の制限は、次の各号に定めるところによる。
1号 乗車人員は、一人をこえないこと。
つまり、原付の定員は1人ということですから、道路交通法のいう「原付」=総排気量50cc以下の二輪車については、2人乗りはできないということになります。
なお、事例のAさんの取得している原付免許で運転できる原付は総排気量が50cc以下のものに限定されますから(道路交通法85条)、Aさんの場合は必ず原付に1人で乗らなければならない(2人乗りはできない)ということになるのです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、こうした原付の2人乗りで現行犯逮捕されてしまったというような少年事件についてもご相談いただけます。
次回以降の記事では今回のAさんの逮捕についてやこういった道路交通法違反事件の少年事件としての手続きについて、他に成立が考えられる犯罪について取り上げていきます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を中心に扱う全国的な刑事総合法律事務所です。
刑事事件・少年事件のみを取り扱う弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、迅速丁寧に対応致します。
当事務所の初回の法律相談は全て無料で行っております。夜間でも、土日祝日でも、365日24時間体制で法律相談のご予約を受け付けております。弁護士のスケジュールが空いていれば、お電話後すぐに弁護士とご相談いただくことも可能です。滋賀大津の刑事事件・少年事件に関するお悩みは、ぜひ当事務所へご相談ください。
触らない暴行罪で逮捕?
触らない暴行罪で逮捕?
滋賀県米原市在住のAさんは、以前から嫌いだった女性Vさんを近所にあるファミレスで見かけた。
AさんはVさんに対する恨みを募らせていたため、Vさんに嫌がらせをしてやろうと、ファミレスに置いてあった塩を手に取り、Vさんに向かって塩を数回振りかけた。
その塩はVさんの頭や顔にかかり、Vさんは驚き、店員に警察を呼ぶように頼んだ。
店員が滋賀県米原警察署に通報した結果、Aさんは駆け付けた警察官により、暴行罪の容疑で逮捕されてしまった。
Aさんの家族は、Aさんが暴行罪の容疑で逮捕されたと聞き、急いで刑事事件を取り扱っている弁護士に相談し、逮捕されたAさんのもとへ弁護士を派遣した。
Aさんは弁護士との接見の際、直接殴っているわけでもないのに暴行罪になることはあるのか相談することにした。
(福岡高判昭和46.10.11を参考にしたフィクションです。)
~暴行罪の「暴行」~
刑事事件となる犯罪の中でも、暴行罪は比較的耳にしやすい犯罪のうちの1つではないでしょうか。
法律上の暴行罪は、「暴行を加えたものが人を傷害するに至らなかったとき」に成立します。
刑法208条(暴行罪)
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
では、その暴行罪の「暴行」とは具体的にどのような行為を指すのでしょうか。
一般的にイメージされるであろう、殴る・蹴るといった直接的な暴力については、もちろん暴行罪の「暴行」に含まれます。
そして、それだけではなく、加害者の行為が被害者の身体に直接触れていなくとも、暴行罪は成立します。
例えば、今回のようなケースでは、Aの行った行為は、Vに塩を振りかけるというもので、直接殴ったり叩いたりしたわけではありませんが、このような場合でも暴行に含まれる可能性があります。
他にも髪の毛を不法に切断したり、拡声器を使って耳元で大声を叫んだりする行為も暴行罪とみなされた例もあります。
つまり、被害者の身体に触れていなくとも、被害者の身体に向けられた行為がその相手に不法に不快や苦痛を与えていれば、暴行罪は認められうるのです。
しかし、今回取り上げたような塩を振りかける行為が必ず暴行罪の「暴行」として認められるわけではありません。
暴行罪に当たるかの判断は難しく、一概にどの行為が暴行になるかは断定できないのです。
ですから、もし暴行罪に関するトラブルに遭った際は、一度、刑事事件に強い弁護士にご相談ください。
~暴行事件を起こしてしまったら~
暴行事件の場合、今回のVさんのように被害者が存在します。
終局処分で有利な結果を得るためにも、Aさんのように逮捕され身体拘束をされている場合には釈放を求めるためにも、被害者の方への謝罪や弁償を行い、示談を締結することは非常に重要なことです。
ですが、こういった暴行事件などの被害に遭われた場合、いくら謝罪をしたいと言われても、直接会ったり個人情報を教えたりするのは怖いと考える被害者の方も多くいらっしゃいます。
そうした場合であっても、弁護士が間に入ることで、被害者の方の不安を軽減しながら示談交渉を行うことが期待できます。
弁護士が示談交渉を行う場合、被害者の方の個人情報は弁護士限りでとどめられるため、被害者の方は上記のような心配をすることなく謝罪や弁償の話を聞くことができるため、話を聞いていただくハードルを下げることができるのです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は、刑事事件専門の暴行事件にも強い弁護士です。
滋賀県の刑事事件やその逮捕にも対応していますので、滋賀県の暴行事件やその逮捕にお困りの際は、一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を中心に扱う全国的な刑事総合法律事務所です。
刑事事件・少年事件のみを取り扱う弁護士が、最初の相談から捜査・裁判終了による事件解決まで一貫して、迅速丁寧に対応致します。
当事務所の初回の法律相談は全て無料で行っております。夜間でも、土日祝日でも、365日24時間体制で法律相談のご予約を受け付けております。弁護士のスケジュールが空いていれば、お電話後すぐに弁護士とご相談いただくことも可能です。滋賀大津の刑事事件・少年事件に関するお悩みは、ぜひ当事務所へご相談ください。
