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息子が逮捕?! すぐに弁護士にご相談を
息子が逮捕?! すぐに弁護士にご相談を
息子が逮捕されたと滋賀県大津警察署から連絡があったようです。
このような場合にはどうしたらいいのでしょうか。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が弁護活動をご紹介します!
事例
GW中のある日のこと、ある一家の下に電話がありました。
電話は滋賀県大津警察署からもので、息子のAさんが現行犯逮捕されたそうです。
電話を受けたAさんのお母さんはどうしたらいいのかわからず、家族が逮捕された場合にどうしたらいいのかをネット検索しました。
すぐに弁護士に相談をした方がいいという記述を見つけ、Aさんのお母さんはGW中も営業している弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回接見サービスを依頼することに決めました。
(事例はフィクションです。)
釈放に向けた活動
刑事事件では逮捕後72時間以内に勾留の判断が行われます。
勾留が決定するまでの間であれば、弁護士は検察官や裁判官に対して、勾留請求に対する意見書を提出することができます。
この意見書により検察官が勾留の請求をしなければ早期に釈放されることになりますし、勾留を請求されたとしても裁判官が勾留を決定しなかった場合には、勾留されずに釈放されることになります。
早期に釈放されることで、学校や仕事を休まずに済む場合があります。
勾留が決定してしまった場合には、弁護士は裁判所に対して、勾留決定に対する準抗告の申し立てを行うことができます。
勾留は延長も含め最長で20日間に及ぶおそれがあります。
弁護士が申し立てを行うことで、勾留期間満期を待たずに釈放してもらえる可能性があります。
繰り返しになりますが、勾留は最長で20日間に及ぶ可能性があり、学校や仕事を長期間休むことになってしまう危険性があります。
長期間になると休んでいる理由を隠しとおせず、学校や仕事場に逮捕されたことを知られてしまうおそれがあります。
学校や仕事場に事件を起こしたことを知られることで、退学や解雇など、何らかの処分に付されてしまうかもしれません。
早期釈放を実現することで、退学や解雇などを避けられる可能性がありますから、ご家族が逮捕された場合には速やかに弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービスを行っています。
早期に弁護士に相談をすることで釈放を実現できる可能性があります。
勾留請求に対する意見書は勾留の判断前(逮捕後72時間以内)に提出する必要がありますので、時間との勝負になります。
ですので、ご家族が逮捕された方はお早めに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
0120ー631ー881では、24時間年中無休でご相談のご予約を受け付けております。
刑事事件では示談をするといいってホント?
刑事事件では示談を成立することで不起訴処分や執行猶予付き判決を獲得できると聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本当に示談を締結することで、不起訴処分や執行猶予付き判決を獲得できるのでしょうか。
今回のコラムでは、示談の締結について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
刑事事件と示談
実際に刑事事件では、被害者と示談を締結することで、不起訴処分や執行猶予付き判決を獲得できる可能性があります。
不起訴処分とは、その名の通り、起訴をしない処分のことで、嫌疑が不十分な場合や被害者が処罰を求めていない場合、悪質性が低い場合などでは、不起訴処分を下される可能性があります。
不起訴処分では、起訴されませんから、刑事罰は科されません。
ですので、前科もつくことはありません。
執行猶予とは、刑事罰を科すことを猶予することを指します。
例えば、懲役3年執行猶予5年の判決が出た場合には、猶予期間である5年間で犯罪を起こさなければ、懲役刑を受ける必要はありません。
執行猶予付き判決の場合は、有罪判決が下されたことになりますので、不起訴処分とは異なり、前科として扱われます。
示談を締結することで、上記のような不起訴処分や執行猶予付き判決を必ず獲得できるわけではありませんが、処分を判断する際や、判決の際に有利な事情として考慮される可能性が高いです。
ですので、被害者がいるような刑事事件では、示談締結も視野に入れて行動することが望ましいといえます。
加害者による示談交渉
示談を締結する際には、被害者と示談交渉を行わなければなりません。
示談交渉を行うためには被害者の連絡先を知っている必要があります。
ですので、加害者と被害者が知り合いでない場合には、連絡先を教えてもらうところから始めることになります。
連絡先は警察や検察を通じて教えてもらうことになるかと思いますが、被害者保護や証拠隠滅の観点から教えてもらえない可能性や加害者に個人情報を知られたくないという被害者の気持ちから連絡をとることを拒絶される可能性があります。
また、連絡先を教えてもらえた場合でも、加害者本人が連絡を取ることで、被害感情を逆なでしてしまったり、思わぬトラブルに発展してしまう可能性もあります。
ですので、加害者本人が被害者と直接示談交渉を行うことは不可能ではありませんが、上記のような事態を避けるためにも、弁護士を介して行うことをお勧めします。
弁護活動と示談交渉
加害者本人に連絡先などの個人情報を教えることはしたくないが、弁護士であれば連絡先を教えてもいいと思われる被害者も少なくありません。
また、一度、示談交渉を断られていても、再度、弁護士がコンタクトをとることで、示談交渉に応じてもらえる場合もあります。
ですので、示談を考えている際は、弁護士に相談をすることが望ましいでしょう。
加えて、弁護士が示談交渉を行う場合には、示談書面も弁護士が作成します。
どのような示談書面を作成すればいいのかわからない方もいらっしゃるかと思いますので、被害者の連絡先を知っている場合や連絡先を教えてもらえた場合にも、弁護士を入れて示談締結を目指すことをお勧めします。
弁護士と刑事事件
刑事事件では、示談締結だけでなく、取調べ対応なども重要になってきます。
例えば、取調べでの供述を基に作成される供述調書は裁判で証拠として扱われたり、起訴・不起訴の判断をする際の判断材料にもなります。
ですので、不起訴処分や執行猶予付き判決の獲得を目指すうえで、意に反した供述調書の作成を防ぐことが重要になります。
取調べでは、警察官や検察官の意に沿った供述調書ができるように供述を誘導される可能性があります。
誘導されるがまま供述を行うことで、事実とは異なった内容の供述調書が作成されてしまい、不利な状況に陥ってしまうことが考えられます。
落ち着いて取調べをうけることで供述の誘導にのせられることを防げる可能性があります。
ただ、取調べではどうしても緊張してしまうでしょうから、落ち着いた精神状態で取調べを受けることが難しいかもしれません。
事前に弁護士と供述する内容とそうでない内容を話し合っておくことで、少しでも取調べの際の不安を和らげられる可能性があります。
弁護士は取調べの際に聞かれるであろう内容をある程度予想できますので、万全な状態で取調べに挑むためにも、事前に弁護士に相談をすることが望ましいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件に精通した法律事務所です。
弁護士による示談交渉や取調べ対応などの弁護活動により、不起訴処分や執行猶予付き判決を獲得できるかもしれません。
示談をお考えの方や取調べに不安を抱いている方は、お気軽に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回接見サービス、無料法律相談のご予約は、0120-631―881で受け付けております。
接見禁止を解除したい!弁護士にご相談を
刑事事件では、勾留の際に接見禁止がなされてしまう場合があります。
そういった場合に弁護士による弁護活動で接見禁止を一部解除できる可能性があります。
今回のコラムでは、接見禁止一部解除について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
Aさんは友達と共謀して、Vさんに性的暴行を加えました。
その後、Vさんが滋賀県木之本警察署に被害届を出したことから、事件が明るみになり、Aさんやその友人らは不同意性交等罪の容疑で滋賀県木之本警察署の警察官に逮捕されることになりました。
Aさんは逮捕後勾留されることになり、共犯者がいることから、Aさんの両親を含め接見禁止決定が出されました。
(事例はフィクションです。)
不同意性交等罪
接見禁止について解説していく前に、Aさんの逮捕罪名である不同意性交等罪について、簡単に解説していきます。
そもそも、不同意性交等罪という犯罪に聞き覚えのない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
刑法の改正により、強制性交等罪、準強制性交等罪の規定がなくなり、それに代わる規定として不同意性交等罪が新しく定められました。
不同意性交等罪を盛り込んだ改正刑法は今年の7月に施行された為、比較的新しい犯罪だといえます。
不同意性交等罪の内容は大雑把に説明すると、強制性交等罪と準強制性交等罪を掛け合わせたようなものになります。
ですので、従来通り、反抗できないような暴行や脅迫を用いて無理やり性交する行為やアルコールなどの影響による抗拒不能な状態を利用した性交等は不同意性交等罪でも禁止されています。
また、不同意性交等罪が新たに規定されたことにより、今までは強制わいせつ罪や準強制わいせつ罪の対象となっていた、指などや物を膣に挿入する行為も性交等にあたるとされており、今までの強制性交等罪や準強制性交等罪では対象にならなかった行為についても、強制わいせつ罪や準強制わいせつ罪よりも科される刑罰の重い、不同意性交等罪が成立することになります。
その他にも性交同意年齢が引き上げられるなど、不同意性交等罪は今までの強制性交等罪や準強制性交等罪と比べて幅広く規定されていることがうかがえます。
なお、不同意性交等罪の法定刑は5年以上の有期拘禁刑(刑法第177条1項)であり、従来の強制性交等罪や準強制性交等罪は5年以上の有期懲役でしたので、刑罰の重さについて変更はありません。
執行猶予は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金の言渡しを受けた場合に情状により付けられる場合があり(刑法第25条)、不同意性交等罪の法定刑は5年以上の有期拘禁刑ですので、初犯であっても実刑判決を下される可能性が非常に高いです。
接見禁止の一部解除
今回の事例では、接見禁止決定がなされていることから、家族であってもAさんに面会することができません。
Aさんの両親は大切な息子が逮捕、勾留されたうえに顔すら見れないことで、Aさんの体調や精神状態をとても心配しています。
両親がAさんと面会する方法はないのでしょうか。
接見禁止決定がなされている場合には、面会や手紙の差し入れ等は禁止されます。
この接見禁止決定は今回の事例のように、共犯者がいる場合に口裏合わせなどで証拠を隠滅されないようにするために、なされることが多いです。
接見禁止決定がなされた場合には、釈放や保釈されるまで面会できないのかというと、そうではありません。
弁護士は、裁判所に対して、接見禁止等一部解除申請書を提出することができます。
この申請書で、両親は事件にかかわっておらず、共犯者とも知り合いではないことから、口裏合わせによる証拠隠滅は行えないこと、万が一Aさんが両親に他の共犯者への言伝を頼まれても応じないと誓約していることなどを裁判所に訴えることで、両親に限り、接見禁止が解除される場合があります。
接見禁止が一部解除された場合には、両親はAさんと面会することができるようになります。
逮捕、勾留された場合には、連日取調べが行われることも少なくありません。
取調べでは、警察官や検察官の都合のいいように供述内容を誘導されることも少なくなく、警察官や検察官の意にそぐわない内容の供述は聞いてもらえない場合もあります。
連日による取調べで精神に不調をきたす場合もあり、精神的に追い詰められ、警察官や検察官が促すまま、事実とは異なる供述をしてしまうおそれもあります。
ただでさえ、精神的に不安な中、家族とも会えないとなると、かなり精神的に厳しい状態になってしまうおそれがあります。
家族と面会をすることで、少しでも不安が和らぐでしょうから、接見禁止決定が出ている場合には、弁護士に相談をすることをお勧めします。
また、弁護士であれば、接見禁止決定がなされている間でも接見を行うことができます。
接見禁止決定がなされている間は、弁護士が貴重な外部との接触手段になりますので、弁護士が接見をすることで、勾留されている本人の不安が和らぐ場合があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービスを行っています。
不同意性交等罪などの性犯罪でお困りの方や、ご家族が逮捕された方は、ぜひ一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回接見サービスのご予約は、0120―631―881で24時間365日受け付けております。
万引きでも前科が付くってほんと?退学や解雇のリスクも⁈
刑事事件で捜査を受けた際に、前科が付くかどうかを気にされる方も多いのではないでしょうか。
今回のコラムでは、前科がどういった場合に付くのか、前科を避ける方法はあるのかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説していきます。
事例
Aさんは滋賀県高島市にあるスーパーで100円のお茶1本を万引きしました。
Aさんの万引きの一部始終を見ていた店員が滋賀県高島警察署に通報し、Aさんは滋賀県高島警察署の警察官から窃盗罪の容疑で捜査を受けることになりました。
(事例はフィクションです。)
万引き
窃盗罪は刑法第235条で「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」と規定されています。
この条文を大雑把に説明すると、人の物を持ち主の許可なく自分の物や他の人の物にすると、窃盗罪が成立します。
万引きは店の商品を許可なく自分の物にしますので、万引きをすると窃盗罪が成立します。
窃盗罪の法定刑は、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金ですので、窃盗罪で有罪になると、懲役刑や罰金刑が科されることになります。
前科とは?
では前科とはいったい何なのでしょうか。
簡単に説明すると、前科は犯罪の経歴なようなものをいいます。
何かしらの犯罪を犯して、刑罰を受けた場合には、この前科が付くことになります。
例えば、今回の事例のAさんが窃盗罪で略式命令による罰金刑を受けた場合、Aさんには前科が付くことになります。
また、略式命令による罰金刑で収まらずに、裁判が開かれ、執行猶予付き判決を得た場合にも、Aさんは前科が付きます。
当然、執行猶予付き判決が得られず、実刑判決が下された場合にも、Aさんに前科が付くことになります。
このように、罰金刑や執行猶予の有無にかかわらず、何かしらの刑罰を受けた場合には、前科が付くことになります。
前科による影響
前科が付くことで何か悪影響があるのでしょうか。
Aさんが高校生である場合、大学生である場合、社会人である場合を想定して、前科が付くことによる悪影響を考えていきましょう。
① Aさんが高校生の場合
高校生であるAさんに前科が付いてしまうと、高校生活に悪影響を及ぼす可能性が高いです。
高校は義務教育ではありませんので、公立、私立にかかわらず、退学処分になってしまうおそれがあります。
前科が付いたことで退学となれば、新たに別の高校に入りなおすことは容易ではないでしょう。
また、退学にならない場合でも、大学へ学校推薦で入学することができなくなる可能性が非常に高いですし、推薦入学が決まっていた場合は取り消される可能性もあります。
② Aさんが大学生の場合
Aさんが大学生の場合はどうでしょうか。
Aさんが大学生の場合も高校生の場合と同様に、退学となってしまう可能性があります。
大学に入りなおすとなると再度試験を受ける必要がありますし、在籍している学部によっては専門性が高く、他大学では学べないなどもあるでしょう。
ですので、前科が付くことで、自分が学びたいことが学べなくなってしまう可能性があります。
また、国家資格によっては、前科が付くことが欠格事由に該当する可能性があります。
ですので、大学で専門的なことを学んでも、欠格事由に当たることで、資格を取得できず希望する職に就けなくなってしまうおそれがあります。
加えて、前科がAさんの就職活動に大きな影響を与える可能性があります。
前科がある=犯罪を犯して刑罰を受けたということですから、企業側は、Aさんが問題を起こすような人物だとして、採用したがらない可能性が非常に高く、希望する職種には就けないかもしれません。
就職活動を終え、内定をもらっていた場合でも、前科を理由に内定が取り消されてしまうおそれもあります。
③ Aさんが社会人の場合
社会人のAさんが前科が付くことで最も影響を受けるのは仕事でしょう。
仕事先にAさんが刑事事件を起こし、刑罰を受けたと知られることで、解雇されてしまうおそれがあります。
Aさんの年齢や職種によっては、転職先を見つけるのに相当な苦労をするでしょうし、前科があることで、企業側が採用を見送る可能性も非常に高いです。
以上のように、前科が付くことで、今まで通りの生活を送れず、将来にわたって悪影響を及ぼしてしまうおそれがあります。
前科は避けられる?
一度、犯罪行為を起こしてしまうと前科が付くことを避けられないのでしょうか。
結論から言うと、前科は避けられる場合があります。
前科は刑罰を受けた際に付きますので、不起訴処分を獲得することができれば、前科が付くことを避けることができます。
不起訴処分の獲得を目指すうえで重要になってくることの1つが、被害者との示談締結です。
今回の事例では、Aさんはスーパーのお茶を万引きしていますので、被害者はこのスーパーの店長などの責任者になります。
お店側との示談は、店側の規定などにより断られる可能性が非常に高いです。
加えて、加害者本人が直接示談交渉をする際は、より断られてしまう可能性がありますので、示談交渉を行う際は弁護士に相談をすることをお勧めします。
また、弁護士は、検察官に対して処分交渉を行うことができます。
弁護士が検察官に対して不起訴処分を求めることで、不起訴処分を得られる可能性があります。
今回の事例のような100円程度の万引きであれば、有罪にならずに前科は付かないと考えている方もいらっしゃるかもしれません。
100円であっても、窃盗罪にあたる行為を行ったのであれば、窃盗罪が成立する可能性は十分にあります。
これまでに前科もなく、余罪もないのであれば、罰金刑で収まる可能性もあるかもしれませんが、罰金刑であっても前科は付きますので、将来を棒にふってしまう可能性があります。
弁護士に相談をすることで、前科が付くことを避けられるかもしれませんので、万引きによる窃盗罪でお困りの方は、ぜひ、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
ご家族が逮捕された方は初回接見サービスを、ご本人様の刑事事件でご相談の方は無料法律相談をご利用ください。
初回接見サービス、無料法律相談のご予約は、0120ー631ー881で24時間受け付けております。
自分の事件が裁判員裁判にて取り扱われる場合
自分の事件が裁判員裁判にて取り扱われる場合
今回は、自身の起こしてしまった事件が裁判員裁判において取り扱われるケースにつき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
Aさんはかねてから知人Vとの間に、女性関係をめぐったトラブルをかかえており、AさんとVは自宅近くの河川敷において激しい口論となりました。
激情にかられたAさんがVの頭部を右手の拳で殴打したところ、よろめいて転倒したVは堤防のブロックで頭を強打し、頭部外傷により間もなく死亡しました。
Aさんは後日、傷害致死罪の疑いで逮捕され、警察官や弁護士からは「Aさんの事件は裁判員裁判になる」と告げられています。
裁判員裁判とはどのような刑事手続なのでしょうか。
(フィクションです)
~裁判員裁判とは?~
裁判員制度が開始されたのは平成21年5月であり、運用開始から10年以上が経過しています。
そのため、ご存知の方も多いでしょう。
裁判員裁判では、殺人事件、現住建造物等放火事件、強盗致死傷事件、傷害致死事件などが扱われます。
一定程度重大な事件が裁判員裁判事件となるため、国民の関心が強い事件が裁判員裁判となることが多いといえるでしょう。
※裁判員裁判法
(対象事件及び合議体の構成)
第二条 地方裁判所は、次に掲げる事件については、次条又は第三条の二の決定があった場合を除き、この法律の定めるところにより裁判員の参加する合議体が構成された後は、裁判所法第二十六条の規定にかかわらず、裁判員の参加する合議体でこれを取り扱う。
一 死刑又は無期の懲役若しくは禁錮に当たる罪に係る事件
二 裁判所法第二十六条第二項第二号に掲げる事件であって、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に係るもの(前号に該当するものを除く。)
2~7 省略
日常、刑事裁判とは縁のない方も裁判員として裁判に参加し、被告人が有罪であるか無罪であるか、有罪である場合にはどのような刑が適切かを裁判官と共に決めることになります。
Aさんは傷害致死罪の疑いで逮捕されており、この罪は裁判員裁判法第2条1項2号に該当しますので、傷害致死罪のまま起訴されれば裁判員裁判として審理されることになる可能性が高いでしょう。
~Aさんの事件はどのように進行する?~
裁判員裁判対象事件であっても、捜査段階においてはその他の事件と概ね変わりはありません。
ただし、ほとんどの事件が社会の注目を集める重大事件であり、勾留の長期化、保釈の実現困難が予想されます。
裁判員裁判対象事件では、起訴された後、事件が必ず「公判前整理手続」に付されます(裁判員裁判法第49条)。
公判前整理手続とは、第一回公判期日の前に、裁判官、検察官、弁護人が争点を明確にし、証拠を開示するなどの手順を踏んで、審理計画を立てる手続です。
検察側にどのような証拠があるかを知っておくことは、防禦の観点から重要であるとともに、高度な法的知識を必要とします。
公判期日では、前述の通り、あらかじめ選ばれた裁判員も参加します。
検察官や裁判官だけでなく、裁判員から質問を受けることもあります。
審理のあとは、裁判官と裁判員が評議・評決を行い、被告人が有罪であるか無罪であるか、有罪である場合にはどのような刑が適切であるかを話し合います。
話し合いがまとまれば、判決手続に移行し、裁判員立会いのもとで判決の言い渡しを受けることになります。
~刑事事件に熟練した弁護士を選ぶ重要性~
これまで述べてきた通り、裁判員裁判の法律的な手続は複雑であり、裁判員が立ち会うという心理的な負担もあるでしょう。
特に世間の注目を集めている事件であれば、傍聴人に取材関係者がおられる可能性も大いに予想されます。
裁判員裁判において可能な限り有利に活動するためには、裁判員裁判の手続に熟練した、刑事事件に詳しい弁護士のサポートが重要となるでしょう。
自身の起こしてしまった事件が裁判員裁判対象事件である場合には、すぐに弁護士の接見・法律相談を受け、今後の対策についてアドバイスを受けることを強くおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を中心に取扱う法律事務所です。
裁判員裁判についてお悩みの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
罪名が変わることがある?弁護士に相談
罪名が変わることがある?弁護士に相談
罪名が変わることがあるのかどうかということを弁護士に相談するケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~事例~
Aさんは、滋賀県甲賀市のラーメン店で食事をしていたのですが、Aさんの座っている席の近くでレジの会計待ちをしていたVさんの言動に腹を立て、自分の食べていたラーメンを突然Vさんに向かって投げかけました。
Vさんは咄嗟のことに避けることができず、Aさんの投げかけたラーメンを顔や体に浴びてしまいました。
店員が通報したことで、Aさんは滋賀県甲賀警察署に暴行罪の容疑で逮捕されました。
Vさんは病院に行った後、全治10日間のやけどを負ったことが発覚しました。
Aさんはその後、容疑を傷害罪に切り替えられ、捜査されることになりました。
Aさんは、最初に逮捕された時の罪名と違う罪名で捜査されることになったと知り驚き、家族の依頼で接見にやってきた弁護士に、罪名が変わることがあるのか相談してみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)
・捜査の途中で罪名が変わることがある?
上記事例のAさんは、当初、暴行罪の容疑で逮捕されていたようです。
しかし、その後、Aさんにかけられた容疑は傷害罪へと変更され、捜査されることになったようです。
このように、捜査が進んだことによって、逮捕された時点で容疑をかけられていた犯罪名から、別の犯罪名に容疑が切り替わることがあります。
今回の事例を見てみましょう。
Aさんが逮捕時に容疑をかけられていた暴行罪と、現在容疑をかけられている傷害罪は、刑法で以下のように規定されています。
刑法第204条(傷害罪)
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
刑法第208条(暴行罪)
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
暴行罪も傷害罪も人の身体に不法な力を加えた時に成立する犯罪ですが、人の身体に傷害を負わせたかどうかという点でどちらの犯罪が成立することになるのかが異なります。
Aさんの事例の場合、AさんがVさんに突然ラーメンをかけるという行為をした時点で、Vさんの身体に不法な力を加えている=暴行罪が成立していることに間違いはなさそうです。
しかし、この時点ではまだVさんが怪我をしているのかどうかは不明であり、すなわち「人の身体を傷害した」傷害罪まで成立するのか、「人を傷害するに至らなかった」暴行罪に留まるのかは判断できない状態だったと考えられます。
ですから、少なくとも成立していると考えられる暴行罪で逮捕されたということなのでしょう。
しかし、その後の捜査により、Vさんがその暴行により全治7日間のやけどを負っている=傷害を負わされているということが発覚したために、傷害罪の成立が疑われ、被疑罪名が暴行罪から傷害罪に切り替わったのだと考えられます。
このようにして、逮捕時に容疑をかけられていた犯罪名から別の犯罪名に切り替わって捜査されることもままあります。
今回の事例であった暴行罪から傷害罪という変化のほかにも、傷害罪から傷害致死罪、過失運転致死傷罪から危険運転致死傷罪など、罪名が変更されて捜査されるパターンは様々です。
刑事事件を専門に扱う弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、こうした罪名の変更を伴う捜査についても対応が可能です。
暴行事件や傷害事件を含む刑事事件の逮捕にお困りの方は、弊所弁護士までお気軽にご相談ください。
滋賀県で逮捕されたら 釈放を早める弁護士
滋賀県で逮捕されたら 釈放を早める弁護士
滋賀県で逮捕された方の釈放を早める活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
滋賀県で家族が逮捕されたら
ご家族が、何か刑事事件を犯してしまい警察に逮捕されてしまったら・・・
そのことを知った方は「何をしたの?」「新聞等に実名報道されるの?」「いつ釈放されるの?」「処分はどうなるの?」等と、色々な不安が脳裏をよぎるでしょう。
そんなご家族の不安を少しでも解消できるのが弁護士です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件で不安を感じておられる方のお役に立ちたくて、刑事事件を専門に扱っている全国でも数少ない法律事務所です。
滋賀県の警察署に逮捕されている方のもとへ、弁護士を派遣する初回接見サービスを年通無休で承っておりますので、まずは
フリーダイヤル 0120-631-881(24時間受付中)
までお気軽にお電話ください。
釈放を早めることはできるの?
ご家族が警察に逮捕された方からよくされる質問の一つが
「釈放を早めることはできるのですか?」
ですが、その答えは「イエス」です。
当然、絶対とは言えませんが、早期に弁護士を選任することによって釈放の時期が早まる可能性は十分にあります。
まず逮捕されてからの手続きの流れと共に、釈放に向けての弁護士の活動について説明します。
(1)逮捕から48時間以内
警察が逮捕した犯人を身体拘束できるのは、まずは48時間です。
この48時間以内に警察は犯人を釈放するか、検察庁に送致するかを判断しなければなりません。
そこで弁護士は、その判断をする警察署に対して逮捕された方の釈放を要請することができます。
警察署宛てに書類を提出したり、担当の捜査員と交渉したりする方法で釈放要請をすることによって、逮捕から48時間以内に釈放されることがあります。
このタイミングで釈放されるのが逮捕から最短の釈放となります。
(2)裁判所に勾留請求されるまで(逮捕から72時間以内)
逮捕から48時間以内に検察庁に送致されると、今度は検察官が犯人の勾留を請求するかどうかを判断します。
勾留の請求は検察官が裁判官に対して行うのですが、検察官が、この判断を下すのに許されている時間は送致を受けてから24時間以内です。
つまり逮捕された方は、逮捕から起算すると72時間以内に勾留を請求されるかどうかが決まります。
弁護士は、裁判官に対して勾留を請求するかどうか判断する検察官に対して、逮捕された方の釈放を要請することができます。
検察官に書類を提出したり、担当の捜査員と交渉したりする方法で釈放要請をすることによって、逮捕から72時間以内に釈放されることがあります。
(3)裁判官が勾留を決定するまで
検察官からの勾留請求を受けた裁判官は、逮捕された犯人を勾留するかどうかを判断します。
勾留の期間は10日から20日と法律で決まっています。
最初の勾留決定で10日間の勾留が決まり、その後、必用に応じて10日間まで延長されることがありますが、延長の際は再度裁判官の許可が必要となります。
そこで弁護士は勾留を決定する裁判官に対して、勾留を決定しないように求めることができます。
裁判官が、検察官の勾留請求を退けた場合、その時点で釈放を決定します。
ここまでが逮捕から勾留が決定するまでの流れで、それぞれのタイミングで弁護士が釈放を求めることができるので、早期に弁護士を選任するメリットは十分に感じていただけるのではないでしょうか。
国選弁護人は付かない
裁判官が勾留を決定するまで国選弁護人は付きません。
つまり上記したタイミングでの早期釈放を望むのであれば、それに向けた活動ができるのは私選の弁護人に限られます。
私選の弁護士を選任するとなれば、弁護士費用でお悩みの方も多いかと思いますが、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では明朗会計を心掛けていますので、弁護費用でお悩みの方は一度ご相談ください。
釈放を早める弁護士のご用命は
滋賀県の警察署に逮捕された方の釈放を早めれるのは、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の刑事事件に特化した弁護士です。
刑事事件専門の弁護士のご用命は
フリーダイヤル0120-631-881(24時間受付中)
までお気軽にお問い合わせください。
少年事件の試験観察とは?
少年事件の試験観察とは?
少年事件の試験観察とはどういったものなのかということについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~事例~
滋賀県東近江市に住んでいる高校1年生のAさんは、学校から自宅へ帰る道中に、別の高校に通う生徒と口論の末に喧嘩となり、相手の生徒を殴って骨折などの大けがを負わせてしまいました。
喧嘩を目撃していた通行人が滋賀県東近江警察署に通報したことで警察官が現場に駆け付け、Aさんは傷害罪の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんは、たびたびこうした暴行・傷害事件を起こしており、中学生の時にも逮捕され、保護観察処分となった経緯がありました。
そういった経緯から、今回は少年院送致となるかもしれないと聞いたAさんの両親は、少年事件に対応している弁護士に相談。
そこでAさんの両親は、少年事件には試験観察という制度があると聞き、弁護士に試験観察について詳しく聞いてみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)
・少年事件の終局処分
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、少年事件の手続や処分には、成人の刑事事件と異なるものが多くあります。
未成年の者は可塑性が高い=矯正教育などをすることで更生できる可能性が高いとされているため、少年事件では少年の更生を重視した手続・処分が取られることとなっているのです。
少年事件では、基本的には家庭裁判所での調査を経た上で家庭裁判所で開かれる審判を受けることになります。
少年事件では全件送致主義という主義に基づいて、警察などの捜査機関での捜査が終わった事件については、基本的にすべての事件が家庭裁判所へ送られるためです。
こうして少年事件の専門家の調査を受け、審判によって処分が決められるのです。
家庭裁判所の審判で下される処分は、成人の刑事事件で処される刑罰とは異なり、あくまで少年の更生のための処分(保護処分)という扱いです。
ですから、例えば少年院送致のように、特定の施設に収容されるような処分であっても、その非行をしたことによる罰というわけではありません。
少年院送致も少年の更生のために行われる処分であり、少年院内では矯正教育やその後の自立のための職業訓練などが行われています。
・試験観察とは?
しかし、少年院送致が少年のための処分であったとしても、少年院に入っている間は社会から切り離されて生活することになります。
通っていた学校に通えなくなってしまったり、働いていた会社で働けなくなってしまったりというデメリットがあることもまた事実です。
一度社会から離れてしまうことによるデメリットを避けるために、少年院送致を回避したい、社会内で更生を目指したいと考える方ももちろんいらっしゃいます。
こうした少年事件においては、試験観察を目指すという付添人活動をおこなう場合があります。
試験観察とは、文字通り、試験的に観察する期間を設ける処分を指します。
試験観察は、審判の場で少年の処分をどういったものにするのかすぐに決められない場合に取られます。
試験観察となった場合、決められた期間を家庭裁判所の観察のもと過ごし、その期間中の少年の生活態度や様子などによって最終的な処分が決められることになります。
この試験観察期間は、少年の自宅で過ごす場合もあれば、民間の協力者や専門施設に指導を委ねてその指定された場所で過ごす場合(補導委託)もあります。
今回のAさんの事例では、Aさんは以前にも同じような傷害事件を起こして家庭裁判所から保護処分を受けているにも関わらず、Aさんは同様の少年事件を起こしているという状況です。
社会内での更生を目指す保護観察処分を経てもまた同じことを繰り返してしまっていますから、前回同様の処分だけでは公正に不十分と考えられ、少年院で矯正教育を受けながらの生活が必要と判断される可能性も十分あると考えられます。
ですから、まずは前回よりもより具体的な手段を示して、社会内での更生が可能であることや、そのためにAさん本人やその周囲の家族が具体的に行動し続けられることを示していく必要があると考えられます。
そのために、弁護士と共にAさんやその家族で更生のための環境づくりを行うと共に、その成果を家庭裁判所に示して判断をしてもらえるよう試験観察を目指していく活動が有効であると考えられるのです。
ただし、試験観察はあくまでその期間中試験的に少年やその周囲を観察し、その様子によって最終的な処分を決めるものです。
試験観察を目指すことを最終目的としてしまうのではなく、さらにその先も見据えながら、更生できる環境を整えることが重要です。
そのためには、少年事件の専門知識がある弁護士のサポートを受けることが効果的です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、成人の刑事事件だけでなく少年事件の取り扱いも行っております。
滋賀県の少年事件にお困りの際は、お気軽にご相談ください。
逮捕なしの少年事件と弁護士
逮捕なしの少年事件と弁護士
逮捕なしの少年事件と弁護士について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~事例~
中学3年生のAさんは、滋賀県守山市内に外出した際、市内の駅構内で、駅の利用客である女性Vさんのスカートの中を盗撮してしまいました。
駅員がAさんの盗撮行為を目撃して滋賀県守山警察署に通報したことで、Aさんは盗撮事件の被疑者として滋賀県守山警察署まで任意同行されました。
Aさんは警察署で取調べを受けた後、両親の迎えを受けて逮捕されることなく自宅へ帰されました。
Aさんの両親は、逮捕されずに帰宅を許されたことから、弁護士に相談するなどの対応はしなくてよいのではないかと思っていましたが、インターネットなどで調べたところ、逮捕されていない少年事件でも弁護士に相談した方がよいとの記事が出てきたため、どうしようか悩んでいます。
(※この事例はフィクションです。)
・逮捕なしの少年事件と弁護士
上記事例のAさんは、盗撮事件を起こしたことから滋賀県守山警察署に任意同行された後、逮捕されることなく帰宅を許されたようです。
多くの場合、逮捕されずに捜査が進むということになれば、何度か警察などに呼び出しを受けて取調べを受けるという流れをたどります。
こうした逮捕なしの刑事事件・少年事件は、被疑者・被告人となった人が通常の生活を送りながら=家で暮らしながら刑事手続きが進められることから、在宅事件とも呼ばれます。
逮捕されずに手続きが進んでいく在宅事件の場合、取調べなどで呼び出されること以外に日常生活に大きな変化が見えないため、切迫性に欠ける印象を受けるかもしれません。
「重大な刑事事件や少年事件を起こすと逮捕される」というイメージのせいで「逮捕されていないのであればたいしたことではない」と考えられる方もいらっしゃるかもしれません。
ですから、Aさんの両親のように、逮捕されていないのであれば弁護士への相談等はいらないと考えられる方も少なくありません。
しかし、逮捕されていない在宅事件においても弁護士の役割は非常に大きいものとなります。
例えば、上記事例のAさんのような場合、成人の刑事事件とは異なる少年事件として手続きが進んでいくことになります。
少年事件の場合、たとえ捜査段階で逮捕されずに在宅事件として進められていたとしても、事件が家庭裁判所に送致された後、観護措置という措置が取られる可能性があります。
観護措置となれば、その少年は一定期間(平均的には4週間程度)、鑑別所に収容されることとなってしまいます。
そうなれば、学校へ行けなかったり、就業先に行けなかったりといった不都合が出てくることはもちろん、少年本人や家族にも負担がかかってしまうことになりかねません。
そして、家庭裁判所へ送致されるまでの取調べ等の手続きは、成人の刑事事件とほとんど同様の手続きによって行われます。
たとえ未成年でも、被疑者として1人で取調べに臨まなければならないのです。
未成熟な少年が、捜査官相手にきちんと主張したいことを貫けるかどうか、という問題も出てきます。
かけられている容疑が冤罪であった場合はもちろん、そうでなくとも目的や手段、実際にやったこと等を自分の認識通り話せるかどうかによって、処分にも大きな影響が出てしまう可能性があります。
また、上記事例の盗撮事件のように、被害者の存在する事件であれば、被害者の方への謝罪や賠償も考えられるでしょう。
特に盗撮事件においては、被害者の方は見ず知らずの方であることも多いです。
そうした中で謝罪や賠償を行っていくには、まずは被害者の方と連絡を取るために連絡先を教えてもらわなければなりませんが、通常、捜査機関は盗撮をした当事者に直接被害者の連絡先を教えることはしません。
盗撮された被害者としては、当然加害者側に対して処罰感情や恐怖を感じていることも多いためです。
そうすると、被害者に対して自分たちだけで謝罪や弁償をするということは難しくなってしまいます。
そして、少年事件の場合、終局処分は家庭裁判所が少年の更生にとって適切な処分を判断することで決まります。
少年の更生にとってよい環境を自分たちで作れているかどうかという点は、この判断の際に重視されることの1つです。
そのためには、少年の更生のためにどういったことが必要なのか、現在の環境からどこをどう変えるべきなのか適切に把握し、行動する必要があります。
このように、たとえ逮捕をされていなくとも、刑事事件・少年事件の専門的知識が必要な活動は多く存在します。
特に、少年事件の場合は、前述のように家庭裁判所に事件が送致されてからも身体拘束のリスクがある上に、終局処分での判断が少年の更生に適切かどうかという点で考えられることから、逮捕されていないから軽く済むに決まっている、ということはありません。
滋賀県の少年事件でお困りの際は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士まで、ご相談ください。
初回無料法律相談もございますので、逮捕なしの少年事件でまずは弁護士の話を聞いてみたいという方もお気軽にご利用いただけます。
少年事件の現行犯逮捕から釈放を目指す
少年事件の現行犯逮捕から釈放を目指す
少年事件の現行犯逮捕から釈放を目指すケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~事例~
滋賀県長浜市に住んでいる中学3年生のAくんは、動画サイトで痴漢を模した行為をしている動画を見たことをきっかけとして痴漢行為に興味を持ちました。
そして、興味を抑えられなくなったAくんは、自宅近くの路上で通行人Vさん相手に痴漢事件を起こしてしまいました。
Vさんが声を上げたことで他の通行人が痴漢行為に気付き、滋賀県木之本警察署に通報。
滋賀県木之本警察署の警察官が駆け付け、Aくんは痴漢事件の被疑者として現行犯逮捕されました。
Aくんの両親は、すぐに少年事件の逮捕に対応できる弁護士に連絡し、釈放を目指した弁護活動をしてもらうことにしました。
(※この事例はフィクションです。)
・現行犯逮捕から釈放を目指す弁護活動
事例では、Aくんの両親がA君の釈放を求めて弁護士に相談・依頼をしていますが、逮捕されてしまった方の釈放を目指すのであれば、早期に弁護士へご相談されることがおすすめです。
逮捕されてしまってからは、厳格な時間制限のもとに逮捕から引き続く身体拘束(勾留)がなされるかどうかの手続きが進んでいきます。
勾留は延長を含めると最大20日間の身体拘束となりますが、この勾留が決定するまでには逮捕から最大72時間しか時間がありません。
最大で72時間ということですから、当然それよりも早い段階で勾留決定となる場合も存在します。
勾留が決定されてからも不服申立てを行うことで釈放を求めることはできますが、一度決定したものを覆すことは困難ですから、勾留が決定される前に検察官や裁判官に交渉し、釈放を求める機会・タイミングを十分に生かすことが重要です。
つまり、逮捕されてから最大72時間という時間制限がある中で、その時間内で釈放を目指す活動をスタートさせられることが最善であるため、弁護士に相談するのに早すぎるということはないのです。
これは成人の刑事事件であっても少年事件であっても同じことですから、「子どもの起こした事件だから」などと軽く考えず、弁護士に頼ってみることがおすすめされます。
今回の事例のAくんは、痴漢事件を起こして現行犯逮捕されてしまっています。
現行犯の場合には、まさに犯罪をしている又は実行し終えた直後であることから冤罪の危険性が少ないこともあり、逮捕状の請求なしに逮捕が行われます。
そのため、被疑者本人にとってもその家族など周囲の方にとっても唐突な逮捕となることが多いです。
だからこそ、状況をきちんと把握するためにも、弁護士と一度会って話をするということが、被疑者本人にもご家族にも大きなメリットとなり得ます。
そして、現行犯逮捕の場合には、警察官等捜査機関の人間以外に、一般人でも逮捕ができるという特徴があります。
そのため、通常であれば逮捕される可能性の低い環境下にいる被疑者であっても、現行犯であったために逮捕されてしまったというケースもあります。
こうした場合、特に弁護士が介入して釈放を求めて検察官や裁判官と交渉することで釈放が実現する可能性も出てきます。
どういったケースにせよ、まずはどういった事件・状況で逮捕が行われたのか、そうした事件・状況で釈放のために何ができるのかを知っていく必要があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、そうした釈放を目指すための足掛かりとしてご活用いただける初回接見サービスを行っています。
刑事事件・少年事件の逮捕にお困りの方、釈放を目指したいと考えている方は、遠慮なく弊所フリーダイヤルまでお問い合わせください(0120-631-881)。